201
彼女「荷物持って。重い」
僕「はいはい。持つよ」
彼女「ありがとう!」
僕「良いよな、お前は。重いって言えばすぐに俺が持ってくれるんだから」
彼女「じゃあ、手握ってあげるね!」
僕「は?」
彼女「良いよね、お前は!いつも私に手握ってもらえるんだから!」
203
彼女「先にベッド入ってるね」
僕「うん」
彼女「ひーっ!布団冷たい!一気に体温持って行かれる!」
僕「毛布出そうか?」
彼女「まだいい!我慢する!」
僕「別に我慢する必要ないだろ。バカか」
彼女「いや、バカはお前だから!今のは寒いから体を寄せ合って寝ようってメッセージだろうが!」
204
彼女「もし私が先に死んだらお前落ち込んでダメになると思うんだよね」
僕「うん」
彼女「それは嫌だから私はお前より先には死なない」
僕「頼む」
彼女「でも、お前より長生きして独り残されるのもつまんないから嫌なんだよなあ。何とか同時に死ねないもんかね?最後は一緒に自殺する?」
僕「えっ」
205
彼女母「服を脱ぎ散らかすな。温厚な私でもさすがに頭の血管ブチ切れるよ」
僕「ふふっ」
彼女「?」
僕「お母さんの温厚な私でもさすがにってやつ好きなんだよ」
彼女「言う程温厚じゃねーのにってか?」
僕「あっ」
彼女母「こいつしばいてええか?」
彼女「ええで。温厚なんだから程々にな」
206
彼女と一緒に花火大会に行ってきました。
僕「綺麗だね!」
彼女「うん」
僕「ほら!たまやー!って叫んで!」
彼女「うん」
僕「…テンション低い?」
彼女「ううん」
僕「どうしたの?」
彼女「さっきから左ケツに割とパンツ食い込んでてそっちの方に意識やられてる」
僕「ムードもクソもない」
208
僕「ゴーヤチャンプル作ったけど食べる?」
彼女「ダイエット中だからいい」
僕「かわいそう」
彼女「夜遅くに食べても何も咎められないお前が羨ましい!」
僕「美味しいよ?」
彼女「当たり前だろ!私にとってお前の手料理は何だって美味しいよ!クソが!」
僕「どんなキレ方だよ、ありがとう」
209
今日は朝から大掃除を頑張りました。大型家具を移動して掃除機をかけました。彼女は寝てました。リビングの模様替えをしました。彼女は寝てました。寝室の掃除をしました。彼女は寝てました。今もコタツで口をもごもごしながら幸せそうに寝てます。彼女の大晦日はこれくらい幸せで良いと思います。
210
彼女より早く帰宅したので玄関で死んだふりをして彼女の帰りを待ってみた
彼女「ただいま…?!」
僕「…」
彼女「はぁ?何してんの?どういうこと?一体何がしたいわけ?!」
僕「…」
彼女「新しい遊び?ルール教えて!」
僕「…」
彼女「よし…」(僕の隣で死んだふり)
僕「(えっ…)」
213
彼女「ぎゅってするからこっちおいで!」
僕「うん」
彼女「ぎゅっ」
僕「ぎゅっ」
彼女「クン…クンクン…」
僕「?」
彼女「スーハー…スーハー…スーハー…」
僕「なに嗅いでるの?!」
彼女「はぁー!良い匂いだなー!」
僕「急に何?!」
彼女「お前のことが好きな変質者の真似だよ!」
214
自転車「チリンチリン!」
彼女「?」
僕「(ここ歩道だし、道幅広いし、人も車も走ってないのに何で鳴らされるの?)よく分かんないけど縦に避けて」
彼女「うん」
自転車「チリンチリンチリン!」
彼女「は?」
僕「えっ」
彼女「ベル壊れてますよ。それとも頭壊れてますか?」
僕「しっ!」
215
彼女「ねえねえ!」
僕「何?」
彼女「明日、記念日やろうか!」
僕「???」
彼女「ホールじゃなくていいからケーキ買って、ローソク立ててさ!」
僕「…ごめん、明日って何の記念日だっけ?」
彼女「二人で一緒にケーキ食べたい記念日!」
僕「ふふっ」
彼女「やる?」
僕「いいよ!」
216
僕「暑いからちょっと離れて」
彼女「いいの?」
僕「うん。汗かいてきた。このまま寝たら無意識に布団はいで風邪引く」
彼女「寂しくない?」
僕「うん」
彼女「本当に?」
僕「うん」
彼女「我慢しなくて良いんだよ?」
僕「大丈夫」
彼女「そんなはずはない!素直になれ!私は寂しい!」
217
僕「決めた」
彼女「?」
僕「今年の俺の目標はお前を甘やかさない。これにする」
彼女「ふふっ…笑わせんな!そんなの無理だね!」
僕「あ?」
彼女「私の今年の目標はあの手この手で必要以上にお前に甘やかしてもらうにする!私とお前どっちが目標を達成できるか勝負な!」
僕「ざけんなよ!」
218
彼女「たこ焼きしようと思ったけどタコ高かったからウインナーにする!」
僕「かつおぶしとか青のりまだある?」
彼女「お好み焼きのがある!」
僕「たこ焼き粉は?」
彼女「お好み焼きのがある!」
僕「ソースは?」
彼女「お好み焼きのがある!」
僕「何作るんだっけ?」
彼女「たこ焼き!」
219
僕「ただいま」
彼女「おかえり」
僕「この匂い…夕飯は鯖のみりん干し?大好物!」
彼女「焦げたけどね」
僕「何やってんだよ」
彼女「私は悪くないよ!」
僕「何でだよ」
彼女「何かバチバチすごい音するなって思ったら脂が乗ってたみたいでこいつが勝手に燃えてたの!焼身自殺図ってた!」
220
僕「お前減らず口がすごいよな。昔は俺と口喧嘩して負けて泣いてたのに」
彼女「まあね。この家は弱肉強食のサバンナだから。なめられたら生きてけない世界」
僕「まあ、でも、お前のは何か面白いから許せるよ」
彼女「ん?シンプルに疑問なんだけど、何でお前クソつまらんくせに上から目線なの?」
221
僕「夕飯どうする?」
彼女「私、お前のこと好きじゃん」
僕「急に何?」
彼女「いいから黙って聞いて」
僕「うん」
彼女「こんなにお前のこと好きになってくれる人なんてもう現れないと思う。それくらい好きなの」
僕「うん」
彼女「私の気持ちちゃんと届いてる?」
僕「焼肉だね」
彼女「好きー!」
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彼女「米炊いてってお願いしたのに炊けてないじゃん!米と水のまま!」
僕「炊飯のボタン押し忘れてたかも」
彼女「夕飯遅くなるよこれ」
僕「こんなことしてたら愛想尽かされてしまう」
彼女「それはない。何年付き合ってると思ってるの。お前のダメさはこんなもんじゃない。もっと自信持って!」
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彼女「…zzZ…はっ?!」
僕「おはよう。またコタツで寝てたよ」
彼女「そんなことよりおデコ触らせて!」
僕「は?」
彼女「何か熱っぽいから触ってみてってお前に頼まれた!」
僕「それ夢だよ」
彼女「…よし、大丈夫!熱ないよ!」
僕「そりゃそうだ」
次の日、38℃の熱が出ました。
225
僕「ただいま…」
彼女「おかえり!」
僕「疲れた…」
彼女「お疲れ様!」
僕「めっちゃ疲れたよ…」
彼女「だよね!見たら分かるよ!本当にお疲れ様!」
僕「はぁ…」
彼女「目の前に私いるよ!」
僕「どういうこと?」
彼女「お前は私に催促されないと甘えられない人なの?早くバブってこいよ!!」