26
僕「…」
彼女「ちょっと」
僕「何?」
彼女「ぎゅってして!」
僕「は?後でな」
彼女「今!」
僕「何で?」
彼女「お前を元気にするため!」
僕「!」
彼女「今日ずっと元気ないじゃん!時間は取らせないからぎゅってしてみ!10秒で良いから!元気急速チャージさせるよ!」
僕「ふふっ」
30
彼女「何か今日テンション低いね」
僕「うん」
彼女「ぎゅっ」
僕「…」
彼女「今日は楽しい日でしたか?」
僕「ううん」
彼女「ぎゅっ」
僕「…」
彼女「今日は楽しい日でしたか?」
僕「ううん」
彼女「ぎゅっ」
僕「…ふふっ」
彼女「今日は楽しい日でしたか?」
僕「楽しかった!」
32
彼女「zzZ」
僕「…」
彼女「暑い…」
僕「クーラーの温度下げる?」
彼女「…」
僕「?」
彼女「zzZ」
僕「寝言?」
彼女「ふざけんなよ!」
僕「えっ」
彼女「あれ?」
僕「何?どうしたの?!」
彼女「何か夢の中でお前が涼しくなるからって部屋に水撒いてた!」
僕「撒くかよ」
33
彼女「でねー!」
僕「うん」
彼女「でねでねー!」
僕「待って」
彼女「何?」
僕「眠い」
彼女「つまり?」
僕「寝たい」
彼女「ん?黙れってか?」
僕「うん」
彼女「嫌だ!」
僕「寝かせて」
彼女「一緒に寝ようって言ってみ!」
僕「一緒に寝よう」
彼女「分かった!黙る!寝る!」
34
彼女「自転車パンクした。直して」
僕「自分で直せ!甘やかさないぞ!」
彼女「じゃあ、私もお前のこと甘やかさない」
僕「お前に甘やかしてもらった記憶なんかないな!」
彼女「ゴキブリ出たら自分で何とかしろよ」
僕「直す!」
彼女「直させてくださいだろうが!」
僕「直させてください!」
35
「きゃあ!」って彼女が可愛く驚く反応を期待して、背後から首筋に冷えたビールの缶を押し当てたら、「きゃあ!」って悲鳴を上げながらすごい速さで顔面めがけて寸止めのパンチが飛んできて、「命を粗末にするな。私が反射神経良いおかげでたまたま助かったんだぞ」って捨て台詞吐かれた。可愛くない。
37
僕「…」
彼女「あっ!これはいけない!」(ぎゅっ)
僕「何?」
彼女「私くらいになるとぎゅってすることでお前のイライラを抑えることができるからね!今がそのときって本能で察知したの!今ですよって!」
僕「ふふっ」
彼女「もう大丈夫!」
僕「ありがとう」
彼女「いつでも利用してね!」
38
僕「…」
彼女「何か嫌なことでもあった?」
僕「別に…」
彼女「空気で分かるよ?」
僕「はぁ…」
彼女「はぁ…」
僕「はぁ…」
彼女「はぁ…」
僕「さっきから何?ふざけてんの?」
彼女「いや、話したくないみたいだから、せめて一緒にため息ついて一緒に不幸になろうかなって」
僕「ふふっ」
39
43
彼女「この服可愛くない?」
僕「試着してみなよ」
彼女「…どう?やっぱりこれ可愛いな?似合う?」
僕「可愛いし似合ってるけど、もうちょっと顔がしゅってしてたらなぁ」
彼女「しゅっ!」(ほっぺ吸う)
僕「wwwww」
彼女「どう?買ってあげる?」
僕「買ってあげるwww」
彼女「いよっしゃー!!」
44
彼女「ぎゅってして」
僕「外から見えてる」
彼女「いいから」
僕「…はい」(ぎゅっ)
彼女「違う!もう何年も付き合ってるから分かる!何で手抜きするの!」
僕「でも、外から…」
彼女「もっと本気でして!」
僕「…よし!おらあああああ!!」(ぎゅうううっ)
彼女「きたあああああ!!」
45
彼女「じゃあ、行ってくるね」
僕「本当に行っちゃうの?」
彼女「行くよ」
僕「行かないで!」
彼女「行くってば!」
僕「寂しい!独りにしないで!」
彼女「ちょっと実家に帰るだけじゃん!」
僕「ちゃんと帰ってくる?」
彼女「私の本当に帰る場所はお前の隣だけだろ!」
僕「!」
彼女「またな!」
50
帰省中の彼女から電話
彼女『今日、お母さんと買い物に出たんだけどさ、疲れたから早く家に帰りたいなーってなって帰宅したのにまだ家に帰りたくて…私が帰りたい家ってお前の待つ家なんだなって思ったよ』
僕「うん」
彼女『感想は?』
僕「可愛い!早くお前に課金したい!」
彼女『だよなーー!!』