再開発のため解体される小田急百貨店新宿店本館の今日の姿です。1967年開館。前川國男と同じく #ル・コルビュジエ に師事した #坂倉準三 の代表作で、新宿西口広場も坂倉の手によるものです。東京海上日動ビルとともに戦後モダニズム建築の灯がまた一つ消えます。10月2日閉館。無念。
今日発売のCasa BRUTUS(@CasaBRUTUS)の #櫻井翔 さんの「ケンチクを学ぶ旅。」では、#田根剛 さんの弘前れんが倉庫美術館が取り上げられています!「新築でも改築でもなく“延築”」という田根さんの考え方には非常に共感します。 casabrutus.com/posts/320402
1967年竣工の小田急百貨店新宿店本館が閉館まであと1週間ということで小田急マークの特別ライトアップがされています。小田急❤️U。坂倉準三の名作が名残惜しい。
丸の内の「国際ビルヂング」「帝劇ビル」の建て直しを今日 #三菱地所 #東宝 が発表しました。1966年竣工、設備設計 #谷口吉郎 (外装、劇場内装)。1968年BCS賞、2000年BELCA賞受賞の名建築。建て直しの理由は東京海上日動ビルと同じ「防災対応機能の強化」「脱炭素社会の実現に向け」、悲しすぎる…。
何度もここで書いていることですが、「脱炭素社会の実現」を理由に建て直しを行うことは、本当にやめて欲しいです。建物の取り壊しには大量のCO2や産業廃棄物が排出されます。建物を長く使うことが本当の「脱炭素社会の実現」に向けた取り組みです。
閉館1日前の小田急百貨店新宿店本館。12階の新宿駅西口広場を見わたせる展望エリアには多くの人が写真を撮っていました。ここからの広場が見れるのは明日までです。さらば、坂倉準三の新宿西口。
新宿駅西口モザイク通り。ここは坂倉準三がル・コルビジュエ譲りのスロープを巧みに使ったまさに「建築的プロムナード」でとても好きな空間でした。しかし、ここも再開発で取り壊されるそうです。もう、泣くしかない。
新宿駅西口エルタワー前の橋では多くの人が小田急百貨店新宿店本館の最後のライトアップを撮影しています。1967年竣工坂倉準三の名建築。
小田急百貨店新宿店本館の閉館の瞬間を待ち、凄まじい人が!
おととい小田急百貨店新宿店本館(坂倉準三設計、1967年)が閉館し大きな注目を集めましたが、もっと注目されていいと思うのが新宿東口の紀伊国屋ビルディング(前川國男設計、1964年)です。70年近くも利用され続けているのは本当に凄いことです。変わっていく新宿の中でいつまでも変わらずにいて欲しい。
【朗報】Casa BRUTUS 2022年11月の #櫻井翔 さんの「ケンチクを学ぶ旅。」では、前川國男の「木村産業研究所(1932年)」と「弘前市民会館(1964年)」を取り上げています。櫻井さんミーツ前川建築!!!これは永久保存版です!! magazineworld.jp/casabrutus/
ちなみにCasa BRUTUS 2018年6月号で #櫻井翔 さんが訪れていたのが、現在解体中の「東京海上日動ビル」でした。「前川さんは上に上に、高く高く建てることが目的ではなくて、そうしてできた敷地の余白を都市に開こうとしていた」という櫻井さんの鋭いコメント。バックナンバーも一緒に読みましょう!!
東京海上日動ビルの広場の解体の様子。砕かれた床タイルが痛々しい。ル・コルビュジエが描いた『輝く都市』の夢を、弟子の前川國男が形にしたとても貴重な場所が、産業廃棄物になっていく・・・。地球環境を汚染し、文化資源も損なわれる、もうこんなバカらしいスクラップ&ビルドやめにしませんか。
昨日ランチしている時に隣に座った、不動産業と思われる方々の会話。 「今後、生き残れるビルは主要駅の近くだけだよ。東京や新宿駅にすごい巨大なビルが建つだろ。駅から遠いNSビルとかオペラシティタワーなんか厳しいだろうね」 「価格が落ちはじめないうちに駅から遠いところは売った方がいいね」
「しかし2030年の東京がどうなっているか、考えられているやつはいるのかな?」 「こんなにバンバン建てて大変なことになるだろうね。まあ、その時オレは定年してるからいいけど。」 ・・・そういうことみたいです。 あまりに無責任な話に愕然としました。
主要駅近くに巨大なビルを建てれば、誰が考えても儲かります。しかし、それはただ遠くのビルの需要を食っているだけではないでしょうか。それで日本経済全体は良くなるのでしょうか?また都市景観はどうなるでしょうか?誰かこのことを責任感をもって考えている人はいるでしょうか?
近所にある森鷗外の旧居「鷗外荘」で解体工事が始まっていたので「何ごと!?」と聞いてみたら、移築先が決まり、そのための解体とのことでした。移築先は近くの根津神社。昨年、最後の営業日に訪ねた時、オーナーさんが「鷗外没後100年の2022年中には移築先を決めたい」と言っていたので良かった!!
昨晩イタリア人の友人と渋谷で食事をして、帰りに渋谷駅の工事現場を見ました。イタリア人の友人曰く「こんなに建設工事ばかりしてるの日本ぐらいだよ…。」 少し前まで、ここにはル・コルビュジエに学んだ坂倉準三の建物が建っていました。歴史を消し去るスクラップ&ビルド。そこから何が生まれる?
ここに建っていたのは、縦格子のデザインが特徴的だった坂倉準三の遺作「東急東横店南館」です。この建築は「国鉄渋谷駅西口ビル」として1970年に竣工されました。2020年の3月に東急東横店が営業終了し、解体工事が行われています。
ちなみに渋谷の再開発で、渋谷の街が良くなったと思っている人は、どれぐらいいるのでしょうか?少なくとも私には、迷路のようにわかりにくくなったとしか思えません。完成すれば・・・と言うかもしれませんが、いつ完成するのでしょうか?ずっと工事中。
前投稿の町田市立博物館の収蔵品を移すために、町田市は国際工芸美術館を建設するそうです。公園の500本もの木を切り払い開発し、崖地につくるので大工事となり坪単価400万円もかかるそうです。住民はもちろん反対しています。明治神宮外苑とおなじようなことが、ここでも起きているんですね。
ちなみに建設予定地は国際版画美術館のとなりで、版画美術館も改修され、大谷石をあしらった列柱の空間や、湧水をつかった滝と池がつぶされてしまうとのことです。
私がわからないのは、日本の企業も国も自治体も、表向きはさんざん「エコ」だの「SDGs」だの「脱炭素」だのと唱えているくせに、まったく反対の行動をとることです。本当は心にもそんなことは思っていないのかもしれません。
北海道百年記念塔(設計:井口健・久米建築事務所、竣工:1970年)の解体準備工事がはじまったそうです。住民は「意見を聞かずに勝手に撤去するのは許せない」と反対しているそうです。神宮外苑や芹ヶ谷公園もそうですが、コロナを理由に自治体が十分に説明せず計画を進めることが増えているようです。
今日、日比谷の日生劇場(村野藤吾設計、1963年竣工)の建築見学会に行きました。建物の素晴らしさは私が書くまでもありませんが、とても美しくて気持ちの良い空間でした。細部まで見ることで、このクオリティは高度成長期でないと実現できなかったことがよくわかりました。この見学会はお勧めです!!