先日観た映画「ブックスマート」があまりに素晴らしかったのでキネ旬連載で取り上げたけどここでも呟く。近年観た若者映画のなかでは頭一つ抜けた志の高さ。高校が舞台なのにスクールカーストもいじめも描かず、ジョックスもナードも登場しない。ヒロインは洋梨型のガリ勉(booksmart)で顔圧がすごい
【100分de名著 中井久夫スペシャル】 amazonは書影がまだですが完成しました。 放送は12月です。
というわけで、生の平等性や個人主義という基本理念が一度も定着したことのない国で尊厳死の議論をするのは、クルマが存在しない世界で自動運転の是非を論ずるような茶番にみえて仕方がない。
「生の価値判断」が優生思想の萌芽。この考えは「自分なんて生きる価値がないから死んだほうがいい」みたいに、自分自身に向かう場合もあるので注意しましょう。自分自身を排除すると他者の存在も見えなくなる
これが官民一体となって盛んになり、周囲に隠していた患者の所在を市民が警察に通報したりもした。要するに自粛警察ですね。人はなかなか進歩しないね。
COVID-19がもたらした新しい”倫理観”が「他者に触れるべからず」。すべての人間は潜在的な感染者であることが「親密さ」への禁欲主義を生む。なぜならいまや親密さは、挨拶(ハグやキスを含む)はおろか対話ですらも「体液(エアロゾル)の交換」として再定義されたからだ。
中井先生が亡くなられた。勝手に私淑していたが、学恩という点では私の最大の恩師。 新人当時の精神的危機を何度著作で救われたことか。 お目にかかってますます畏敬の念を深めたという点でも希有の人でした。 安らかにおやすみください。ありがとうございました。 news.yahoo.co.jp/articles/4c891…
いじめ加害者がヒーローになれる社会と、いじめ加害者が謝罪するまで叩かれる社会とでは、後者の方がだいぶましな社会だとは思う。
1990-2000年代に隆盛を極めた「心理主義」(わからんことは心理学者か精神科医に聞け!)が、2000年代以降は「脳科学」と看板をかけかえて流通していることがよくわかる記事。mylohas.net/2020/04/209713…  内容? うん、なんかめっさアレ。
その意味では治療っていうのはすべからく狂気の除去じゃなくて、狂気との共存を目指すべきなのかもね
山下達郎に期待したことは一度もないが、それでも失望している。 twitter.com/kiyoshimatsuo/…
面白い話なので思いつきを。平安期以降に成立した「ケガレ」概念と関係がありそう。金属はケガレを蓄積するという考え方があって、これが賽銭に関係している(新谷尚紀『なぜ日本人は賽銭を投げるのか』文春新書)。togetter.com/li/1770297
根拠のある楽観論より、根拠の曖昧な悲観論のほうが注目されやすいのは、平和主義よりも主戦論のほうが人気があることと同じ。悲観論は刺激的な「物語」の体裁を取り、楽観論は退屈な「日常」の延長なので、人々はどうしても物語のほうに吸引される。陰謀論はその最たるもの。パニック時には要注意。
「地域で見守る? 誰が見てんの? あんた、できんの? きれいごと言って、結局全部他人事なんだよ」 「批判するなら代案出せ」と同じ詭弁ですね。地域移行は日本以外の先進諸国では急速に達成されつつある世界の常識であり、厚労省の基本方針でもあります。受け皿整備が不十分なことは問題ですが→
コロナ関連note第4回公開しました。 人は人と出会うべきなのか|斎藤環(精神科医) @pentaxxx #note note.com/tamakisaito/n/…
「行動する前はひたすらダルいのに、行動を起こしたらイケイケになる」現象を"action-precedes-motivation" と言うわけですが、日本語の良い表現はありますか? 「行為は動機に先立つ」みたいな。「作業興奮」は少し違うかな。
精神科入院病棟がもう保たないのは、入院患者の多くを占めていた統合失調症が減少し、経営を支えていた長期入院患者が天寿を全うし、気分障害の患者はもはや入院しないから。疾病の構造も治療モデルも激変した。収容主義と言う恐竜は絶滅するほかはないのだ。
子ども時代の禁止や強制に起因するとしか思えないひきこもり、大人買い、ジャンクフード好き、性依存、買い物依存、を数多く診てきた。健康な子どもの多くは親の思惑とは真逆に育つ。子どもの自我を破壊する養育(つまり虐待)をしない限りは。
この薬ずっと待ってた。クラファンしたらすぐ100億円くらい集まるはず。僕も100万円くらいなら出しても良かった。頑張って欲しい。jiji.com/jc/article?k=2…
真剣な発議をする女子が「あいつヤバい」とくさされて、カースト上位のヤンキーがそれを茶化して「こいつバカだー」と受けているの図、まんまスクールカーストですやん。
創作系の方へのささやかな助言:作中で異常な殺人鬼を登場させたければ、「現実には存在しない狂気」を描けばいいんです。そのほうが面白くなる。変態殺人鬼が頻出する「ゴールデンカムイ」の手法はそれに近いと思います。教科書的なリアリティなんてスティグマの塊なんで、下手に勉強しない方がいい。
人間の根源的な欲望の一つに「他人に影響を与えたい」「自分の力で他人を変えたい」というヤバい欲望があって、こういう人が指導や治療や対人援助にかかわるとヤバい。「1対1」を好む人は「そのほうが効率よく相手を変えられる」と信じているんじゃないかと邪推。
人間には Dignity of Risk (リスクを負う尊厳)というものがある。敷衍すれば感染回避を規範として絶対化すべきではないということだ。ゼロリスクがありえなくても人は車を運転するし飛行機に乗る。同じ意味で、最大限の配慮をしつつ外出し移動し監視されずに活動することは、全ての人の権利だ。
わたくし不登校に関する調査研究協力者会議の委員なんですがね。これ文科省の調査の回答選択肢に「生徒の無気力」があるのが諸悪の根源なわけです。togetter.com/li/1883132
いや他人事じゃないね。学生の頃にユングのシンクロニシティとか曼荼羅とかにハマりかけた時の自分がまさにこれ。知的なコンプレックスを抱えていると、ウラの知識で一発逆転を狙いたくなるあの感じ。「これで全部わかった!」と感じてしまったら、もう君は危険水域にいるんだ。