351
後方攪乱ならヘルソン反攻の期間中は続くはずだから、クリミア攻撃が止まっていることは不審には思っていたが、それ以上に考えが進まなかった。
ただ突破部隊の追送補給をきちんとやらなければならないし、ロシア軍も近傍の兵力集めて反撃するだろう。予断を許す状況ではない。
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突っついたら予想以上に弱かった可能性もまだ捨てきれないが、今になって思い返すといくつかのピースがつながってくる。例えばHIMARSをもっとくれという要求。面制圧兵器ではないので、いくつもの戦線で使うのでなければ意味がないと説明したけど、まさに複数の戦線で使うつもりだったということか。
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ちなみに進撃速度を制約するのは敵の抵抗だけでなく補給も大きい。
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少なくとも機甲突破戦術は使いこなせているようだ。最初の攻撃が戦車16両という情報が正しいとすると1個中隊規模。つまり大隊規模の諸兵科連合部隊から始まった攻勢と推測できる。
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第二次ハルキウ反攻、このまま進めるとは楽観的でありすぎると思うが、もし進んだ場合、この戦争が始まって以来、核使用の可能性がもっとも高い状況になるかもしれない。
アメリカは明確なメッセージをロシアに送っておかないと。公の場である必要はないが。
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まだ2日目だし、再補給も必要になるし、ロシアの機動防御も考えなければならないが、少なくともいままではウクライナの進撃速度は凄い。
評価を見直さなければならないかな。
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イラク戦争での米軍のバグダッドへの進撃速度が1日30km。無人の砂漠を前進した(補給物資さえ前方に集積していた)湾岸戦争の左翼部隊を例外とすれば、これが歴史的に最高レベルの進撃速度。
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何度か話しているが、湾岸戦争、コソボ空爆、イラク戦争でも作戦情報の欺瞞はあり、しかも効果的だった。今回もそうだったら湾岸戦争級だ。
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ドニプロ川の橋を落としたりクリミアを攻撃していたのも、ヘルソン方面のロシア軍の撃破が目的ではなく、ミコライウ方面への進撃を阻止するためだったということになるが。
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実はヘルソン反攻の主力は歩兵で、だからこそ進撃が遅くて、機甲戦力はハルキウからドネツク方面の戦線に集中していたとかだったら凄い戦略的欺瞞だな。
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再掲。当時から「ハルキウ『か』ヘルソンか」と考えていて、二正面同時オプションは頭の片隅にもありませんでした。認識バイアスですね。 twitter.com/SugioNIDS/stat…
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考えてみれば、第一次ハルキウ反攻に使った兵力、他に転用しないでハルキウ方面に残したまま補充していたのかな。機械化部隊はむやみに振り回すと無駄に消耗するからな。
第一次反攻から4ヶ月。戦力回復には十分な時間だ。
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第二次ハルキウ反攻?完全に意表を突かれた。二正面で反攻する戦力があるのか??
第一次ハルキウ反攻は欧米からの武器供与とタイミングが合うが、これは??ロシアが空洞化していたということか?
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ちなみに少し前に報じられた北朝鮮からロシアへの人員派遣は、北朝鮮から海外への労働者派遣を通じた外貨獲得を封じるために、北朝鮮国民への労働許可を制限した国連安保理決議2371に違反する可能性が高い。
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厳密には武器と弾薬は違うのだが、両決議は北朝鮮の輸出による外貨獲得を封じるのが目的だから、「関連物資」で読めるはず。
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昨日の番組では未確認で話したロシアの北朝鮮からの砲弾購入について。やはり北朝鮮からの武器及び関連物資の購入は、国連安保理決議1718(2006年)及び1874(2009年)で禁止されている(両決議とも個人的には懐かしさを覚える)。
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人員はこれまで最大だったマリウポリ攻略戦のピークを大きく上回っている。戦車は過去最大だったハルキウ反攻の時期には及ばないが近い数字。火砲はやはり過去最高だったハルキウ反攻時を大きく上回る。
やはりロシア側に出血を与えることを重視している戦いかたに見えるな。
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今日の番組で少し話したが、ウクライナ国防省発表の戦果の数字が激増している。もちろん水増しはあるだろうが、これまでとの比較で大幅に増えているのは無視できない。人員、戦車、火砲とも1週間の移動平均がこれまでの平均値の倍に達している。
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反撃能力について、インタビューが掲載されました。
jbpress.ismedia.jp/articles/-/715…
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冬前にドニプロ川の線まで取り戻し、防衛線を整理した上で半年間機甲部隊の養成を行い、来春に本格的な反攻というのが現実的なラインだろうか。
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いまのヘルソン反攻は、1.上記のようなロシア側に消耗を強いるための攻勢、2.機甲突破によるドニプロ川西岸ロシア軍の包囲殲滅、のいずれかのプランだと思うが、今まで見てきた感じだと前者ではないかと思う。
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だいぶ前のどこかの番組で話したと思うけど、ヘルソン反攻について。
1.戦線の長さは300km近くあり、どこかにロシア側の防備が弱いところはある。
2.ウクライナとしてはそこを探して突破を図るのではないか。
3.補給線を切ることができている以上、消耗戦に持ち込むための攻勢という選択もある。
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4. 3は消耗させてドニプロ川西岸から撤退する選択をロシア側にさせる形。その際に重装備を放棄させられれば最善。
以上の分析はウクライナ側が機甲突破戦術を使いこなせないという前提。
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ウクライナとしては、包囲殲滅した上でのドニプロ川西岸奪回が理想。少なくとも重装備は放棄させたいところ。ここで河川戦闘部隊が効いてくるかもしれない。ロシアがヘルソン市の防衛にこだわった場合、奪回は時間がかかるかもしれないが。
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まずはドニプロ川西岸のロシア部隊を包囲せん滅できるか。戦線からドニプロ川まで約50km。機甲部隊の突破時の進撃速度は早くて一日あたり20km。とすると到達まで普通なら5日程度、早くて3日というところか。5日未満でドニプロ川まで到達できたら今日の昼のツイートは撤回します。