山口周(@shu_yamaguchi)さんの人気ツイート(古い順)

451
こうなると価値の逆転が起きます。これまで労働生産性が低いと考えられていた教育や芸術や福祉などの活動こそ最も資源生産性が高く、しかもこれらは労働集約的で雇用を生み出し、また社会における人と人との繋がりを生み出す仕事でもあります。労働生産性から資源生産性への物差しのシフト。
452
最近、つくづく「運の良し悪し」は言葉遣いで決まるんだな、と思います。いつもネガティブな言葉を呟いているる人からはポジティブな人ほど離れていきますが、運はポジティブな人を介して人に伝播するのでこれは致命的です。他人の批判ばかりしてる人ってだいたいが不幸そうでしょ?
453
さらに指摘すれば、言葉には自己暗示の効果もあります。ネガテイブで汚い言葉ばかり呟いているとやがては自分自身をそのような人間にしてしまう。そうなるとますますポジティブな光はそのから逃げて闇に沈み込んでいくことになる。聖書の福音書にもありますね、人は自分の放つ言葉に殺される、と。
454
ファイナンスのファイはファイナルのファイと同じ「終わり」という意味です。日本の地方都市の中心がシャッター通りになっているのはコミュニティ形成を「商店=お金をやり取りする場」に頼ろうとしたからでしょう。欧州の活気ある地方都市の特徴はコミュニティの中心部が商業と紐付いてないことです。
455
いわゆるスマートシティの考え方もそうですけどね、結局はシャッター通りの問題も「役に立つこと」を求めたためということでしょう。「役に立つけど意味がない場所」が役に立たなくなるとその場は廃虚になる。どれだけ「役に立たないけど意味がある場所」を作れるか。
456
宮崎駿さんは、これらこそが街の中心部にあるべきだ、と言ってますね。商業施設ではなく。僕もまったく同じ意見です。 twitter.com/studyandourlif…
457
私が本当に腹からいいたいことは、仕事そのものは立派なものだという信念が、多くの害悪をこの世にもたらしているということと、幸福と繁栄に至る道は、組織的に仕事を減らしていくことにある、ということである。バートランド・ラッセル「怠惰への賛歌」p13
458
学校ではチャイムが鳴ると科目が切り替わり、このリズムに同期する忍耐力と、これに反抗することの無力感を子供に植え付けます。これは何のトレーニングかというと、元々は工場労働者を育てるための仕組みなわけです。自分のリズムを持たないロボット人間を製造する仕組みです。
459
微妙な違和感を無視して押し切るとやっぱりいい結果って出ないものですね。直面すれば「なんで!」と感情的になってしまうトラブルのほとんどはよくよく振り返ってみれば決断の時に「微妙な違和感」があったことを思い出す。いつも「風が吹きぬける感覚があるか」を大事にしたい。
460
日本の労働生産性の低さを批判する人はたくさんいますが労働生産性は「失業の問題」と表裏一体だということは意識した方が良いと思います。経済学者のタイラー・コーエンは米国の00年代の労働生産性の向上を「賃金に見合う生産性を発揮できない人を大量に解雇したから」と結論づけています。
461
経済成長しているのに格差が拡大している、という言い方がされますけどむしろ逆で、経済成長のために格差が必要だということでしょう。経済活動は「安く買って、高く売る」という行為なので「二つの境界」が必要になります。格差はその境界を生み出すために必要になる、ということです。
462
老子もディオゲネスも「足るを知る人は幸福だ」と説いたけど、皆がそうなってしまうと需要は飽和して経済成長はストップします。つまり経済成長を求め続けるというのは「永遠に幸福になることを永遠に延期する」ということなんですよね。
463
生産性が上がらない理由の一つとして「遊びを知らない」というのがあると思うんですよね。余暇をSNSとゲームとテレビくらいにしか使えない人にとっては仕事を早く切り上げるインセンティブがありません。ラッセルも言ってますね「余暇を楽しむには教養がいる」って。
464
「移住」という時、多くの人は「物理的な場所の移動」を思い浮かべます。でも、本当の「移住」というのは「モノサシの違う世界に移る」ということだと思うんですね。もちろん、その両者が一緒に起こることはよくあるのですが・・・昔のモノサシを捨てる。
465
縦軸は平均寿命、横軸は一人当りGDP。これに「山の形」を合わせてみた。こうしてみると「日本の立ち位置」がすごい場所なのだということがわかります。しかし、あらためてみると、アメリカの平均寿命って中国とどっこいどっこいなんですよね。
466
だから「役に立つより、意味がある」が来ると言ってたでしょ?cnn.co.jp/business/35159…
467
ニュータイプは「答え=Answer」ではなく「問い=Question」を探す。「Questionには「Quest=冒険の旅」という言葉が入っています。Never stop questioning!
468
ちなみに「Answer」の語源は「And Swear」で、つまり「誓う」ということです。「答え=Answer」を捉えたと思った人はそこで思考停止して旅を止めるんです。そして日本でエリートと言われている人は「早く正確にAnswerを出せる人」のことですね。
469
ピクサー社長のエド・キャットマルはいわゆる企業ビジョンが嫌いということで知られていますが、なぜ嫌いなのかというと「それが答えのように見えるから」だそうです。誰も考えなくなってしまうと。だからもっと曖昧で謎かけのようなものにするべきだ、と言うんですね。これはとても面白い指摘です。
470
アフターコロナは「何が正解がよくわからない時代」になります。こうなるととにかく早くいろいろ試してうまく行く方法がなにかを探り当てる一種の学習力が重要になるんでしょうね。
471
リモートワークによってコミュニケーション不足が発生してるのなら、それはもともと「記号化できない情報」に依存して組織を回していたということでしょう。それは例えば「空気」のようなものだということです。
472
以前、フランス人の同僚から「引き継ぎってなんだ?」と聞かれて説明したところ「仕事の内容を新任に説明するのはマネジャーの仕事だろう?そんなことしてるから日本人はバカンスが取れないんだよW」と言われ、グウの音も出なかった。
473
皆、シンプルなことを忘れてると思う。それは「要らない会社は要らない」ということ。売上が下がる、利益が減る、赤字になる…いろんな手で抗おうとするけど、経営の本質は「要らない会社」を「要る会社」にする、「要る会社であり続けさせる」ということに尽きると思う。
474
他人に迷惑をかけてはいけない、というお仕着せそのものが他人にとって迷惑です。これほど人の行動の自由度を奪う呪いはありません。
475
人文科学系学部を廃止して社会で役に立つ学問に片寄せ寄せするよう文科省が指導してますが、最大の問題は「社会に最適化した人材」ばかりになってしまうと「社会そのもののあり方」を批判的に考え、新しい社会のあり方を提案できる人材が居なくなってしまう、ということです。