すわぞ(@suwazo)さんの人気ツイート(古い順)

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#twnovel 図書館に行くと、背中にナイフを生やしたあからさまな他殺死体が床に転がっていて、うわどうしようと慌てていたら、「あら」と眼鏡の司書さんが冷静に死体を観察し、「これはクリスティね」と棚から本を一冊出して開いた。死体は本に吸い込まれて消えた。「ときどき落っこちてきちゃうのよ」
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ある日とつぜん地球にバグが起きて人類みんな一瞬でモルフォ蝶になって一斉にはばたくんだけどもはやそれを見て「綺麗だな」と思う人類はいない
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#twnovel 人魚姫は王子を浜辺に返す際に、自分の肉をひと切れ削いで、気を失ったままの王子の口に押し込みました。あとはただ待つだけでよいのです。人々が年老い死に国が滅び地上の何もかもがなくなっても、若いまま生き続ける王子は、やがてこの海に戻ってくるでしょう。そのときまで。
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#twnovel 「この地獄は何の地獄ですか」「たくさんの書物を積んだまま読まなかった者たちの地獄です。彼らは自らが積んだ書物を読み続けなくてはならない。しかも読んだ端から読んだことを忘れてしまう。彼らは永遠に読み続けなくてはならない」「それって天国じゃないですか」「えっ?」「えっ?」
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「おじいちゃん復讐はもう済ませたでしょ、あいつはもういないのよ」
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ぽつんといっけんやなおばあちゃん「こんな山奥だけどね、孫たちもたまには顔を見せに来てくれるよ、正月とか夏休みとか、疲れて休みたくなったときとか、埋めたい死体があるときとか」 AD「いまなんて」
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人魚姫「嵐の夜に助けた王子様が忘れられないの。お願い」 魔女「やめとけやめとけ」 人魚姫「従者×王子様のお話を考えたの聞いてくれる?」 魔女「あ?」 人魚姫「隣国の王子ともいいと思うの」 魔女「あ?」 人魚姫「誰かに話したくて我慢できないの」 魔女「ノートとペンやろうか? 手はあるし」
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縦の糸は公式 横の糸は二次創作 織りなす布はいつか誰かを 引きずり込むかもしれない
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猫アプリの猫版の人間アプリ 人間『かわいい』 人間『かわいい』 人間『吸わせて』 人間『かわいい』 人間『そこで吐かないでぇぇ』
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#twnovel 美人だが男が変わる度に趣味も服装も化粧も変わる友人と久しぶりに会ったら、ピンクの髪で現れたので驚いた。「どこで待ち合わせしてもすぐ見つけられるでしょ?」今の彼氏は相貌失認で人の顔が覚えられないのだそうだ。「私が綺麗でなくても好きでいてくれるんだ」友人はすっぴんだった。
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#twnovel 「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰?」「厨房の老メイド長です」「それは誰目線で?」「彼女の夫である庭師のジョン目線で」「いいわね」「ちなみに下町の飾り紐売りの娘も世界一美しいです」「誰目線で?」「彼女の一つ年下の幼馴染みの少年の目線で」「今日もいい話を聞かせて貰ったわ」
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政治にはメロスがわからぬ。一般庶民てこんなに何も考えずに行動しちゃうの? メロスの友人も友人で、なに気軽に身代わりなんて引き受けちゃうの? 戻るわけな……えっ待ってマジでメロス帰ってきた。しかも全裸とか何なの? 政治にはメロスがわからぬ。服着せてやって。
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#twnovel 祖父が昔教えてくれた星座があった。誰も知らない、どんな本にも載っていない、祖父がかつて恋人と作ったという二人だけの星座。山間合宿の夜、空を見上げて「あ、四ツ葉のクローバー座」と先輩が言ったのでびっくりした。「昔、おばあちゃんが教えてくれたの」
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#twnovel 「50年待ってくださいまし」祖母は若い頃、神に求婚されてそう言った。時の概念の違う神は「わかった」と去った。そして50年がたった。孫の私は祖母そっくりだそうだ。神はかわりに私を連れてゆくだろうと皆が嘆いた。あらわれた神は、花嫁衣装の私を素通りし、祖母の墓の前で泣きだした。
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#twnovel 「生まれて初めてラブストーリーを書いた」友人の作家がそう言って本を渡してきた。いつも以上にたいへん面白かったのだが、ラブの欠片も見当たらなかった。「どこがラブストーリーなんだ?」「1から10まで君の好みに合わせて書いた。これを書くことこそが私にとってラブストーリーだった」
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#twnovel 「好きな子に贈るなら花だろ」友人の勧めに従って、毎朝、彼女に花をあげた。花は友人がくれた。彼女には結局フラれた。友人宅を訪れると、友人はいつもどおり庭で泥にまみれてたくさんの花の世話をしていた。「毎日、僕に花をくれてありがとう」僕が言うと、友人の顔が真っ赤になった。
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#twnovel 生まれつき予知能力があって、来年、世界が滅びることを知っていた。でも翌年になっても滅びるのは《来年》だった。他の予知はすべて当たっている。滅びの予知だけが毎年毎年延期される。たぶん、世界のどこかで懸命に戦っている誰かがいるのだ。だから世界はまだ捨てたものじゃないのだ。
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こじらせた人「坊主は憎いのに袈裟は愛しい……」
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#twnovel 祖母が、孫みたいな歳の青年と結婚すると言い出した。「だってね、若いころ死んだおじいちゃんの生まれ変わりだって言うんだよ」「嘘に決まってる、財産目当てだよ」「でも、何もかも知ってるんだ。おじいちゃんが本当は事故死じゃなかったことも、犯人が私だってことも、何もかも、全部」
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コンコン 「どなたですか」 「先日おさめたと思っておられた仕事です……」 「帰ってー!」
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沼の女神「ここに落ちてるのはあなたのお友達ですか他人ですか」 オタ「友達です」 沼の女神「早くあなたも落ちなさい」
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鬼談「豆をまかれる覚悟で民家に行ったら豆じゃなくて塩をまかれて自分でも意外なほど落ち込んだ。塩はなんか、心に来る」
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吸血鬼「日本、なんか川の数多くない? 行動範囲めっちゃ狭いんだけど」 人間「故郷に帰れよ」
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吸血鬼「君がどこに引っ越そうが構わない。県外でも市外でも。ただし川は越えるな」 人間「選択範囲狭い」
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吸血鬼「この間、河川敷道路を散歩してたんだけど」 人間「それはできるんだ……」 吸血鬼「橋の下に何かいて、何者か聞いたら式神だって言われた」 人間「陰陽師までいるのかこの地方都市……」