史上最強のサンマ料理と信じてるサンマのワタ漬け。秋刀魚の肝を包丁で叩き、味噌・醤油・酒と共にすり鉢に当てる。それを秋刀魚の外と腹に満遍なく塗って冷蔵庫で一晩以上寝かせ、流水で洗って水気を拭いてから弱火で焦げぬよう焼く。その熟れた香りと味わいは激しく酒を呼び、食べる者の心を奪う。
猊鼻渓。小さな木舟で石灰岩の岸壁に挟まれた渓谷を90分かけて往復する。冬の名物がこたつ舟!周囲を透明の屋根と窓で覆い、中にはこたつを完備!ぬくぬくしながら雪の渓谷を眺められると聞いて、親子で「行きたい!」と叫んだのだった。で、これが最高だった。
細切りにした蓮根の美味しさは中国で知った。炒めても旨いが、軽く湯通ししてから塩や胡麻油で和えて冷菜に仕立てる涼拌藕絲もすこぶる旨い。驚くほどシャキシャキした食感と噛むごとに広がる蓮根の香りと甘味。意外な旨さに箸が止まらなくなる。旬の今、何度でも試したくなるひと皿だ。
雲南式の菌菇土鶏火鍋(きのこと鶏肉の火鍋)。丸鶏を骨ごとぶつ切りにしてコトコト煮込んだスープで様々な天然きのこを煮込む。味付けは塩だけ。薬味も入れない。味と香りが濁るからだ。天然きのこと鶏肉の豊かな旨味が純粋に溶け合ったスープは、匂いだけで心が跳ね、ひと口で心がとろける。
キュウリが美味しい季節になると作りたくなる醤爆鶏丁(キュウリと鶏肉の甘辛味噌炒め)!賽の目に切り揃えた鶏胸肉とキュウリを甜麺醤で炒める。熱されてポクポクした食感になったキュウリと鶏胸肉に甘辛味噌味がからみ、ビールも呼べば、ご飯も呼ぶ。夏の北京の定番料理!レンゲでガバリ!
素晴らし過ぎた!御徒町の王さんの私家菜。外観はよくある食べ放題中華にしか見えないが、アラカルトでは驚くほど本格的な貴州料理が楽しめるのだ。苗族の店主・王さんの手になる酸湯魚(要予約)を食べて、興奮で震えた。これが日本で食べられるとは…!15年来の貴州料理ファンとして感涙!
毎年、夏の間中作り続ける西紅柿炒蛋(トマトの卵炒め)。中国では誰もが知る定番で、家庭ごとにレシピがある勢い。ふわふわ卵とじゅんわりトマトの組み合わせは、最強オブ最強!大人も子供もレンゲを持って一心不乱。なんでこんな簡単なのに旨いのか。最小限の味付けで、満足度は最高級!
夏の恒例・トマトすき焼き。乱切りトマトを割下で煮崩したところに牛肉を一枚ずつ広げて食べるだけ。溶き卵につけても旨いし、そのまま食べる爽やかさも捨てがたい。安い切り落とし肉でも美味しく食べられるのがミソ。牛肉で上火した身体をトマトで下火するので中医学的にも理にかなった料理。多分。
あまりにも単純で、見た目も冴えないが、いざ食べるとクセになる芥末木耳(キクラゲの辛子ダレ)。練りがらしをたっぷり溶いた黒酢ダレに茹でたキクラゲをつけて食べるだけだが、強烈な刺激と黒酢の酸味がむっちりしたキクラゲに妙に合うのだ。辛味に涙をにじませながらも、不思議と箸が止まらない!
【宣伝】「秋から冬の中華料理20選」を発売します。季節の食材を使った、寒い時期に身も心も満たされる料理を厳選しました。当面は初期特典のおまけレシピ付きです。価格は売れ行き連動性なので、酒徒に燗酒1本おごるわ!って感じでお早めにご購入頂けると嬉しいです🍶 note.com/chijintianxia/…
昔dancyuで知った豚肉と大根のみぞれ鍋。豚三枚肉を中華鍋で焼き付けてから水・酒・昆布を加えて煮込み、別鍋に白菜と煮込んだ肉とスープを移して醤油で味付けたら、大量の大根おろしをドン!単なるみぞれ鍋とは違って、力強い味わいが魅力。大根おろしが爽やかで、大量の豚三枚肉がスルリと消える。
冬の簡単ご馳走スープ・蝦米蘿蔔湯(干し海老と大根のスープ)。薄く半月切りにした大根と干し海老と生姜さえあれば、ものの20分で海老の香りとコクに溢れたトロトロ大根のスープが出来上がる。小さな土鍋で作って、そのまま卓上に。寒さが増した日、優しください温かな味わいにホッ。
久々に雲南料理の薄荷牛肉湯(ミントと牛肉のスープ)。下茹でした牛スジ肉と生姜をじっくり煮込んで塩。ミントをドサっと入れて、煮えばなを食べる。爽やかさに溢れた香り。柔らかく煮えた牛スジ肉。豊かな旨味のスープ。これに薬味タレを加えると…ヤバい、やはりこの料理、むちゃむちゃ旨い。
扇貝炒蛋(ホタテの卵炒め)。下味を付けて片栗粉をまぶしたホタテを軽く下茹でしておき、卵を炒めたところに炒め合わせる。卵は外はふわふわで、中はトロリ半熟に仕上げるのが好み。ホタテの旨味を卵が抱いて、優しくも満ち足りた美味しさが口の中に広がる。しあわせ。。
日本でも流通してほしい蕨根粉(わらび粉麺)。蕎麦みたいに茹でて冷水で〆たやつを黒酢ダレに浸した酸辣蕨根粉は、黒酢の酸味に生唐辛子の辛味がパキッと効いていて、プリプリとした蕨根粉の魅力が最高に活きる爽やかな冷菜。貴州・四川・湖南あたりではド定番で、一度食べれば病みつき必至!
後ろの席で飲んでる自営業のおっさんが「3日連続で年休を取るなんて社会人としてありえないんだよ。申請してきたあいつをぶん殴りたくなったよ」などと言ってるので、一日も早く潰れますようにとひと口ごとに酒の神に祈りながら飲んでる。
えのきだけに醤油ダレと刻みニンニクをのせて5分蒸すだけの蒜蓉蒸金針菇(えのきだけのニンニク蒸し)。超絶簡単かつ低コストだけど、まるで貝柱のように豊かな旨味のえのきだけは食べごたえ抜群で、驚くこと請け合い。赤ピーマンを生唐辛子に変えてもまた旨い。「蒸す」は確実にQOLを上げる。
広東の家庭料理・魷魚蒸肉餅(スルメと豚肉の蒸しハンバーグ)。水で戻したスルメと豚バラ肉をそれぞれ中華包丁で叩いて粗いミンチにし、円盤状に成型して蒸す。熱々の肉汁と共にレンゲでガブリ。自分で叩くからこそ生まれる多彩で力強い食感。豚肉とスルメの旨味がじゅんわり溢れ出す。これは旨い!
中国経験者ならきっとみんな大好きな涼拌干豆腐絲(千切り押し豆腐の冷菜)!日本だとやたら高くて作るのを諦めてたが、最近ダイエット食として豆腐麺なんて呼ばれて注目を浴びてるようで、一部のスーパーで国産品を見かけるように。嬉しい!黒酢ダレで和えるだけで食欲を刺激しまくり!
福建省の港町で知った紫菜生蠔湯(磯海苔と牡蠣のスープ)。碗の中に磯海苔を崩し入れておき、小鍋で牡蠣を軽く煮て、煮汁ごと碗に注ぎ入れるだけだが、これがまあ旨い。豊かな海の香り。優しく豊かな旨味。ぷっくりふくらんだ牡蠣に岩海苔がからみ、ひと口ごとがご馳走。手間に反比例した幸せ!
今月のdancyuを見て取り寄せた丹波篠山の猪肉で作る焼きぼたんが素晴らし過ぎた。猪肉から溶け出した脂で舞茸を焼き、猪肉で舞茸と生の春菊を巻いておろしポン酢で食べるという発想が天才的!これはヒットだわあ。猪肉も舞茸も春菊もたっぷり用意すべし!
陽春麺(かけそば)。具なしの麺を中国ではこう呼び、挂麺という乾麺を使って家庭でも作る。スープのベースはお湯と鶏精(鶏ガラスープの素)で済ませる人も多いくらい、気軽な麺。鶏や豚の茹で汁があれば十分上等。唯一欠かせないのはラード。ラードの香りとコクこそが陽春麺の魂。嗚呼、旨い。
中華料理界最強の白菜キラー・醋溜白菜(白菜の黒酢炒め)!白菜の芯を甘味を凝縮させるように炒め、葉を加えてしんなりするまで炒めたら、たっぷりの黒酢ダレを炒め合わせて完成!白菜自身の甘味と黒酢の香りが結びつくだけで、山盛りの白菜を瞬殺できる美味になるのだから凄い。冬のド定番!
SNS映えしないけど異様に旨い茄子料理ランキングがあったら優勝間違いなしの北京名物・茄泥(蒸し茄子の胡麻だれかけ)!とろとろの茄子とまったり濃厚な胡麻だれは最高の相性で、ニンニクの辛味が絶妙のアクセント。どんなに作っても毎回すぐなくなる。旬の茄子はひたすらに甘い。
雲南料理の汽鍋鶏。中央に穴が空いた不思議な鍋に鶏肉を詰めて、蓋。蒸気の立つ大鍋の上に二時間ほど置けば、ふふふ、一滴の水もなかったはずの鍋の中には黄金色のスープが満ちている。お店の倍は鶏肉が入ってるのでゴロゴロ感が半端ない。さあ、この鶏肉の旨味が凝縮されたスープの旨さを想像しよう。