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『侍女の物語』は私もファンですが、これに関し繰り返し述べているのは、同じ方法が東アジア文化圏では20世紀半ばまで行われており、東アジアの人間にとって、この内容はSFではないということです。
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カナダは公的医療保険のため、アメリカより代理出産費用の総額が安く抑えられるので、代理母供給地として人気があるのです。
日本ではあと2週間で各党が結論を出します。これを問題と思われる市井の皆さん、どうかそれぞれの党に意見をお送り願います。一般市民の声を、政治の場に届けてください。
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「養子制度ももちろん選択肢」などという軽い発想に至る前に、子を欲しいと思う方が、養子縁組を利用可能かどうかを確認するべきです。子どものための制度である養子縁組の利用を、子育てとは無関係の属性で断られる場合があるのなら、その論点の正当性を社会に問うのが、公人のなすべきことでしょう。
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ウクライナ女性は代理母になるだけでなく、卵子の供給源にもなっています。そして有名なのがこのニュース。ウクライナ女性の卵子を利用しアジアで代理出産を行い生まれた双子の女児を生後27日から性的に虐待。smh.com.au/national/man-p…
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この秋に代理母の手記をまとめた本を出版します。無償で代理出産を合法化した国で起きている問題がわかります。また私の解説として、現在、代理出産を合法化した国で起きている問題について説明します。
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母親による代理出産が論じられた2000年代後半、代理母が実の母親ならば、子の引き渡しや家族関係でトラブルが生じないから、という理由でした。しかし母娘間の場合、代理母が高齢で閉経後に妊娠させるため健康上のリスクがあります。実際に問題が生じたのか、今ではこちらも中止に至っています。
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個人的に気になるのが、息子とその夫による(眼の衰えた)「ママは何も見えないけど、出産はできる」("She can't see anything, but she'll be able to deliver," )という表現。これがジョークになる感覚が、ちょっと理解できません……。
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脳死体の代理母利用は、生命倫理学業界では有名な話です。「2001年11月8日に開催された第46回「日本不妊学会」において、竹内一夫杏林大学名誉教授が「脳死出産に思う」という特別講演で、正に脳死者の代理母利用を公言したのである」(小松美彦、2004『脳死・臓器移植の本当の話』PHP新書、376頁。)
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最近では『ハンドメイズ・テイル』というTVドラマを見たことがある方もいるかもしれません。ここでの代理出産は極端な事例、フィクションとして描かれていますが、実はシバジで実際に行われていた事と大して変わらないのです。(ドラマ自体は面白いのでご興味があれば是非)hulu.jp/static/the-han…
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このツリーがギリシャの説明です。無償代理出産でも、日本人非正規雇用女性の年収を超える報酬を受け取れます。 twitter.com/yanagiharay/st…
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子供については完全にミスリード。スウェーデンで代理出産は合法ではありません。日本と同じく無法状態で、女性団体や評論家により反対運動が生じています。EU全体で見れば代理出産は全面的に禁止する国の方が多数派、そしてこの方が利用した米国のように商業代理出産を合法化する国はありません。 twitter.com/Toyokeizai/sta…
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これほど簡単に、きわめて軽いノリで、自らの姉妹の身体利用を考えること、それを公人があけすけに述べることに恐怖を覚えます。
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ついでに言えば、ロシアも代理出産のグローバル市場なのですが、経済制裁によって、いままさに外国人依頼者に渡す子を妊娠中の代理母たちはどうなるのでしょう?そして生まれる子供たちは?ロシア政府には代理出産に批判的な声があったので、それらの女性や生まれた子供の救済がされるとは思えません。
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無償代理出産ならば許容されるのでは?という意見があります。私は金銭が介在せずとも代理出産という「人身売買契約」は非人道的という立場を取っていますが、それはさておき世界の現実を見ていくと、無償代理出産では「必要経費」が支払われます。
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本文「なんと宮台さんが、小学校高学年くらい〜高校生年齢の子どもたちに対面授業をします」それはちょうど宮台氏が性的自己決定はあると論じ「低年齢の売春の禁止の禁止」を求めた年齢層。「なんと(少女売春を勧めた)宮台さんが(その対象者に性に関する)対面事業をする」皮肉。これ危険でしょ。
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私の調べた限り、宮台氏は性に関する学術媒体に論考を発表しておらず、性に関する彼の持論が、これまで学術的な検証プロセスを経たことはない。今回のイベントは、学術的に検証されていない主張を、大学教員の肩書を利用して、あたかも正当な知であるかのように伝える形となるのではないか。
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こうして代理出産が、富裕層による子づくり手段の一つとして更に広がっていく。子宮がない人のみ可、妊娠に耐えられない身体の人のみ可、親族間のみ可、無償のみ可、などという一時しのぎの歯止めは意味をなくし、金持ちが他者の身体を、その生理機能までも含めて利用できる仕組みが確立されていく。 twitter.com/afpbbcom/statu…
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依頼者が「産んだ女性」に擬態するのはよく見られる現象です。女性依頼者の場合には自分の不妊性を隠すため行われます。男性依頼者の場合は、子がうまれた時に、母親はいない(子は母親が生んだのではなく自分たちが生みだした)という文脈で実施されます。 twitter.com/yousayblah/sta…
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ロシアとウクライナの代理出産市場が使えなくなり、業者は新たな代理出産供給国を探しています。今のところチェコやポーランドに移動し、難民となった女性を利用しているようですが、それで吸収できる需要は限られているでしょう。
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男性カップルの代理出産で、以前バズっていたこの写真。ここからわかるのは「無償代理出産のみ可能」なカナダが、今では海外富裕層の生殖アウトソーシング先として機能しているということ。ちょうどいま日本でも各党が、同様の代理出産合法化を進めるかどうか検討しています。twitter.com/marklowen/stat…
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この方が公人なので、さらに論点を述べます。ハイリスク妊娠である代理出産を推進した結果、より多くの医療者が必要となりますが、その人材はどのように賄う予定なのでしょう。ただでさえ少ない周産期医療の専門家で人手不足が生じ、一般的な妊婦に困難が起きる可能性を考えたことはあるのでしょうか?
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いまSNS上で、ゲイカップルに育てられている方が意見を述べていますが、興味深いのが父親二人と「血が繋がっている」という事実。父親片方の(1)妹か姉に、パートナーの精子を用いた人工授精で産んでもらった、あるいは(2)妹か姉の卵子を用いて、代理出産を経て生まれた、という形が考えられます。
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日本では代理母を「貧困女性の最後の手段」と位置づけて捉える方もいるかもしれませんが、実際に貧困女性が代理母になっている地域(インドや東欧)を見ると、女性たちは「売春よりはマシ」という理由で代理母になっています。
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そして、とりわけ商業代理出産を肯定的に論じる一部のマスメディアには言いたいこともありますが、正直なところ、今の日本でこの方法を使える人は少なく(昨今ではアメリカで実施するなら1億円、今の円安なら1.2億円!)もはや日本の「パワーカップル」程度では手の出せない産業となっています。
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発言しようと決めたのは、私自身が90年代に経験した絶望感に起因しています。宮台氏をはじめとする当時の研究者たちが、大学教員の権威の下、若い女性を利用可能とする言説を構築し、若い女性は日常的にその被害を受けるようになったのですが、それを明確に批判するフェミニストはいませんでした。