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「フィクションでも男女の恋愛だとすこし生々しくいやらしいけど、同性愛ならお互いの想いの美しい部分だけ味わえる」みたいな効用は確かに少なからず楽しまれてきたけど、それは読者が同性愛にリアリティを感じないからおとぎ話にできてしまってる残酷さではないでしょか
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「脚本家の個性や能力の多寡は確かにあるけど、映像作品は集団で制作するものなので、脚本もホン打ちで色んな人の意見を踏まえて改稿されたり、現場判断で変更されたりするものだよね、ひとりに帰するものじゃないよ」という常識的な考えを踏まえれば踏まえるほどリバイスが怖い
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あなたたちが何となく気に食わないと思っているアレやソレには「悪のカラクリ」が存在しているのです、と言われると、自分の嫌悪感は間違ってなかったんだ、とうれしくなって鵜呑みにしちゃう、そういう人間の弱さを自覚しない限り、陰謀論は他人事なんかじゃないっすよ
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統合失調症の患者がカモにされる現状に憤り…探偵会社が医療機関につなぐ新たな試み|弁護士ドットコムニュース bengo4.com/c_18/n_6761/ @bengo4topicsより
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「国葬は世界からの弔問タイミングを合わせるための現実的で合理的な配慮でしかない」、どこから湧いた話なのか知らないが既成事実化してる空気があるな
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「偶然のブレから生まれるものが好きなんだよね~一回性の奇跡的なよさって言うかさ~」みたいなツウっぽいことついつい言っちゃうけど、プロは「高いクオリティを安定的に供給できるオレたちプロの努力は全く信じてないことっスか?」って思うので気をつけようって思いました(読書感想文)
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「平成から続くあの仮面ライダーシリーズなんだから謎が謎呼ぶ連続ドラマっぽいことやりたい」みたいな志がとうとうヤバい域に達した販促ノルマとシリーズ構成能力の前に挫折し続けてるみたいな気はする
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「仮面ライダーの変身者にはお約束の決めゼリフがある」というのは、なりきり遊びにもピッタリの、(カブトもあったが)フォーゼからもう長年の定番だと思うけど、ゼロワンからの決めゼリフが凝りすぎて言いづらい感じ、キャラクターへの没入感にも悪い影響がある気がする
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ゲイを笑いものにするネットカルチャーを交えて彼の差別心をあらわにするシーンがオモチャにされるのは現実に差別が存在すること自体をまるごと他人事に楽しんでいるようで非常に気に食わない
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特に誤情報が含まれないツイートに「このツイートは誤解していますがホントは…」ともっともらしいウソのコミュニティノートが追記されて、そのウソが界隈の力で「役に立つ」と評価されちゃったらそれはどうやって見破るのか、コミュニティノートの真偽は誰が追記するのか、誰が見張りを見張るのかだ
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ネット上の諸々の事件を経てかなり多数のオタクに染みついた、「人権とかフェミニズムとかの綺麗事で創作に横槍入れる連中が嫌い、何か裏がある悪者であってほしい」意識をくすぐった、対オタク特化の陰謀論が暇空だと思うし、
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「実は前々からインボイスには問題あると思ってて、今のままの導入には反対です!」はうまいコウモリをやってるな、これをひねり出すのにずいぶん時間がかかるのもまあわかるかな、と思ったのに、突然「過度なジェンダー平等」なんてやばい言葉を出してきちゃうのは何!?
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2,3年前は大勢が「どうしてオタクは陰謀論にハマらないのか?」なんて大まじめに喋っていて、実態とかけ離れたよくあるオタク賛美だと私はヘキエキしたものだが、当時は「オタクコミュニティに陰謀論が接近する」がちょっと事例を探さないと思いつかないような比較的平和な時代だったのは確かだ
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虎ノ門ニュースのような保守系メディアが排外主義を煽るために長らく報じていたフェイクニュースを、とうとう有名芸能人がすっかり真に受けて自ら身を乗り出して発信してしまった…という、「特定の層の人々に配慮が足りない発言だった」では済まない問題がまずあるのでは
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トランスセクシャルが病でないのは前提として、「トランスセクシャルを詐称して罪を逃れようとする悪人が横行すると怖いから、トランスセクシャルへの配慮を認めたくない」というのは、「精神病を詐称する悪人が怖いから精神病への配慮を認めたくない」と同じ論理の転倒でしょう
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「自民党の中に党内野党を作ってそこに人を送り込むことが、小さな声が無視されない私たちのための政治を目指すための現実的な方法」みたいな精いっぱいのリアリズムが、ハナから党幹部の目論見通りなの、むなしい話じゃの
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「今どきのファンが作品批判を嫌う、というのはどうもしっくりこない。だってアノ作品やソノ作品はものすごい罵倒をされていたじゃないか…」というのは、その「好きな作品への批判を嫌うムード」と「嫌いな作品を叩いてよい敵に仕立て上げるムード」が有害なファンダムの両輪だからでしょう
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「独身を貫くことを選んだために人生を失敗した」という後悔が、本当に女性にばかりあるのであれば、それは男女の賃金格差の問題ではないかと思うし、本当は男女同等にそういう後悔が存在するが女性しかそういう声をあげられないのであれば、それは男性のジェンダー的抑圧の問題だろう
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放送当時、三日月を始めとする鉄華団の論理、「オレたち社会的弱者が生きていくためになんでもやらなきゃいけないのは当たり前じゃん、そのためにどんな暴力を振るったってそれは必要なことだよ」みたいなスタンスは視聴者に「倫理にウジウジ迷わないいい主人公!」みたいに賛美されていて、
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自分たちの好きなタイプのキャラクターを、普通の手段では見られない、望みの姿で見たい、描きたい、との切望を込めた(特に二次創作の)オタク文化が、そのもっとも典型的な願望としてポルノ分野を充実させていくのは男女の境なくとても自然なことだとは思うのだが、
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それは怖い見方じゃないかと私は思っていたが、鉄華団が戦うのは「こんにちは!悪い人です!」という顔をした悪い人ばっかりだったので、こいつらをやっつけるのがどうして悪いことなんだ、と思うのもそんなに不自然じゃなかっただろうと納得した
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『サッカーと愛国』はそもそもサッカーのクラブチーム文化が郷土愛と密接に結びついていること、サッカーのそういうナショナリズムとの近さが、革命の団結のようなポジティブにも排他的な国粋主義のネガティブにも働いていることを記す良い本であった
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その文化があまりに広まりすぎた結果、「エロく見える」ことが最上級の褒め言葉だと屈託なく考えてしまう、「こりゃ男がほっとかないネエ」と女を褒める壮年男性みたいないたたまれなさをオタクが醸し出してしまうのは心苦しいものがあるのであった
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スピリチュアルとか反科学オカルトとか、「みんなにバカにされるタイプの陰謀論」についてはそのおかげでかなり免疫があるほうだけど、「みんなが嫌ってるあいつらを悪者にする大義名分をくれる陰謀論」にはそれが逆効果なのが、「オタクは陰謀論にハマる、いやハマらない」論争の一つの解だと思います
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赤松健と山田太郎が「野党やマスコミが騒ぐ頃にはもう趨勢が決まってて手遅れ!政策検討段階で関与できる我々だけがなんとかできるのです」みたいなパンフレット出してんの、こーゆー認識の単なるシッポなんだろな