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非常勤先の学生さんたちの議論で、自分たちにとって「逆鱗」が目上の人ではなく「怒らせるとヤバいやつ」に使う語という印象があるのは、その世代が最初に触れた「逆鱗」の用例がポケモンのドラゴンタイプが暴れ回る技だからではないか、という話になり、めちゃくちゃ面白いなと思いながら聴いていた。
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周りには知られたくないけどこのポスターの情報(下部にある相談室の連絡先等)が必要な人が、立ち止まってこのポスターの写真を撮るときに「猫が可愛いから」とか「二宮金次郎と猫の組み合わせが面白いから」とか言えるの本当によい。
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「鎌倉殿の13人」の三浦義村、「北条を討て」と誰かを唆してから北条に寝返るときにどばっと出るドーパミン的な何かが癖になっちゃった危ないおじさんなのではないかと心配になってくる。いずれ危ないおじさんなのは間違いないけど。
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健やか極まりないが高齢な猫の月一の通院日、相方猫がこの世を去ったことを受付の方にお伝えしたため、人類には必要最低限のことしかおっしゃらないクールな先生が診察室に半泣きで登場し、うちの猫に「寂しいね、寂しいね」とひたすら話しかけてくださって、この先生でよかったなって心から思った。
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相方居なくなって寂しい猫ずっと私について歩いてくれるのですが「お仕事行ってくるね」と伝えるとしょぼしょぼ自分のベッドに帰って行くので「お話よくわかるね、偉いね」と後ろから声をかけたら「猫呼ばれた!猫呼ばれた!」とめちゃくちゃ嬉しそうにこっちに駆け戻ってきて、可愛いんだが違うんだ。
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賢い担当の猫が何度も私を呼びに来ては、さっき私が出してきた座布団サイズの猫用ホットカーペットに飛び乗って「見て!これ猫のすごく好きなやつ!見つけた!見て!」と興奮気味に報告してくれている。
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猫「人類こっち来て、ベッドに座って、猫を撫でて、待って、猫を撫でないで、猫にお布団かけて、人類お布団に片足入れて、猫が真ん中に寝るから端っこにいて、動かないで、でももう少しずれて、そう、そこでいい、では猫は寝ます、おやすみ」
私「注文の多い料理店でもここまでではなかった気がする」
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本日研究室にわさびと卸金と大量のバニラアイスを持ち「わさびアイスパーティをしましょう!」と現れた隣のゼミ生と、YouTubeで偶然わさびの美味しい卸し方動画を見ていたうちの院生と、居合わせた四年生たちのコラボで幸せわさびアイスパーティが突如勃発した。大学って本当何が起こるかわからない。
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非常勤先の学生さんが「何で先生たちはすぐ卒論の文字数をTwitterのツイート数に換算して「簡単に書けそうな気がしてきたでしょ」みたいなこと言うんですか!全然違うものじゃないですか!」ってキレていたけど、まぁ確かに普段着を12枚重ね着しても十二単にはならんもんね。
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授業後の教室で「一億欲しい」「百万円でいいから欲しい」と荒ぶっていた学生ちゃんたち、一人が「俺はお金より猫が欲しい、猫を飼いたい」とぽつりと呟くや「猫、欲しい」「俺も猫飼いたい」と猫の欲しい男子の群れとなって速やかに沈静化した。
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一年間台湾にいて帰ってきたとき、飼い猫が恐る恐る寄ってきて「どこのどなたか思い出せませんが頭を撫でてもらえますか」という体勢でフリーズしたため頭を撫でたら、しばらく経ってから爆音で喉を鳴らし始め再起動したので、猫も脳内の記憶を検索するし検索中の挙動不審の犬猫とても可愛い。
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かつて伯母はよく飼い犬(柴犬)を連れて駅に伯父を迎えに行っていて、伯母が私を迎えにきたとき伯父のお迎えだと思っている犬の「お父さんまだかな!お父さんまだかな!ん?こんにちは?この人誰だっけ?誰だっけ!誰だっけ!わあ!ごまだ!ごまがいるぞ!」って爆速検索するの何度見ても好きだった。
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猫に餌を与える近所の人と背格好が似ていたらしく、大学院生だったころ夜中に帰宅したら、猫が「あ!ご飯の人だ!」と5匹くらいぞろぞろ付いてきて、私が自宅のドアを開けるのを見届けて「違った」としょぼしょぼ帰っていくのを見たことがある。猫、意外と雑に人類を認識している。
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夜雨の中、学内猫に「にゃあ!」と茂みの中から声をかけられ「ご飯の人じゃないですよ」とお伝えしたものの、その「にゃあ!」を聞きつけて道の向こうから、奥の茂みから、私の背後から次々学内猫が「ご飯の人だー!」と駆けつけてきて違います!人違いです!となった。
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猫の聴診のとき先生にいつも「お腹の音を聴きますね」と言われていたのに、今日は珍しく「もしもししますよ」と言われたせいか、猫、先生が聴診器を当て直すたび「うご」「ごご」「うに」と律儀に先生の「もしもし」への返事をしていた。
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飼い猫にすぐ「ノーベルお薬飲むの上手学賞」とか「ノーベル毛繕いしてえらい学賞」とか「ノーベル可愛いオブザイヤー学賞」とかを授与してしまうので、この時期、本物のノーベル賞の話題が増えると申し訳ない気持ちと「うちの猫とお揃いですね!」という幻覚とが混ざり合う。
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猫好きの来客に撫でまくられ褒めちぎられた猫、自己肯定感爆上げでご機嫌だったのですが、「可愛い尻尾ね」と触れられた途端「こんな可愛い声出せるの?」と驚くほどに可愛く上品な声で「にぃ」と小さく拒絶。猫の拒絶にも「おやめになって」みたいなエレガントモードがあるんだなと感心した。
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中学一年生からの付き合いで、別の大学で教員やっている友人とご飯食べて、中学のときのことから研究のことまでいろんな話をしたけれど「今年のNHK基礎英語の主人公はカッパと人類のハーフで、日本からミネソタまで泳いで英語圏に到達してレッスン1が始まる」という話のインパクトが強すぎて無理。
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やや体調が悪くじっと動かない猫、通院バッグを見せて「一緒に病院行ってくれる?」と聞いたら好感触だったため、病院に電話し「今混んでいるので○時ごろに来られますか?」と言われて待機しているのだが、猫もベッドから出てきて通院バッグの前で待機している。病院への信頼が半端ない。
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帰宅したら猫が見るからにしおしおしていて「……に……に」と哀しげに懸命にお話ししてくれるのでしばらく話を聞いたあと、日中家にいた人類に聞いたところ、遊んでいる途中で勢い余って人類の手を噛んで出血させてしまいめちゃくちゃ凹んでいたとのことで、話を聞きながら撫でていたらやっと寝た。
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研究室にほぼ手ぶらでいらした学生さんとやりとりするうちに曇り空から猛烈な土砂降りに急変したため「雨が通り過ぎるまでここで雨宿りしていいよ」と言ったら「水泳部なので大丈夫です!」と爽やかに去っていったけど、水泳部って台風の土砂降りの中、陸上を駆け抜ける部活じゃなかろ。
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台風直前の犬・猫をしまえTLを見ていると、仲良くなった野良猫のため、猫飼育可の部屋に引っ越し、猫の飼い方を勉強し、いろいろ買い揃え、その猫を説得し続け、翌年の巨大台風の前日ぎりぎり「猫しまい」に成功し、そのまま通院以外完全しまいっぱなしを達成した友人の家ののびのび幸せ猫を思い出す。
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お父さんに手を引かれてよちよちとガラ空きのバスに乗ってきたお小さい人類、乗るなりあどけなくも大きな声で「これが最後のチャンスだよ」と言い出して、文脈わからないけどデスゲームが始まった感が半端ない。
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猫、私が出かける時に「どうして?猫がこんなに可愛いのに?」と素朴な疑問みたいな顔をしてこちらを見るのやめてほしい。