殭屍の史林堂(@Jiangshi2020)さんの人気ツイート(いいね順)

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一応、歴史書にも函谷関の高さは66m(漢代)と書かれていたりするけど、自然の地形も高さに加味されてそうではある。 鉄筋コンクリートもない時代、版築だけで66m積み上げるのはさすがなキツい。 ずっと時代の下った明代の万里の長城、あれを考慮すれば函谷関も現実的な姿だっただろうと思われる。
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生まれたときから近代国家の価値観を刷り込まれた我々が、前近代の諸制度をそのまま理解しようとすると混乱する。 国境や国籍が曖昧で、財源は公私混同が前提で、政府は福祉や教育にほとんど関与しない…。 現代と比較して何かを語ることがバカらしくなるくらいに前提条件が違う。
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東アジア史の薫陶を受けてきた人間なら中国の歴史の深さに誰もが驚かされてきただろうけど、オリエント史に触れると更に遡るモノの多さに腰を抜かす。 中国の代名詞である官僚制すら、古代エジプトでは中王国時代(紀元前2000年前後)に実力主義の書記による文書主義国家が築かれていたほどなので。
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シーマオ遺跡。 アンデス地方で発見された城塞…じゃなくて、なんと中国陝西省の遺跡!石峁(シーマオ)と読む。 4000年以上も昔に建てられてたもので、夏王朝以前の先史時代に相当。にしてもレリーフが全く中国らしさを感じさせない。現代人に馴染みのある中国文化は漢代以降に成立したに過ぎない。
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建前上、勇者は国王直属の近衛団に属するものとして、名誉的な役職を与えるのもあり。 王家を示す紋章が入った宝剣を授け、その功績を銘文として鋳込ませれば、故郷に帰っても決して無下には扱われないだろう。
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詳しい人が指摘しているけど、辮髪はただ後ろに縛ればいいというわけではなく、束ねる箇所以外を剃りあげる必要がある。 清初はワンコインの大きさしか剃り残さなかったが、嘉慶以後はこぶし大まで残すように。末期は前髪だけ剃る程度。 twitter.com/DucDeVinny/sta…
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ただ、全く介入できる余地が無かった訳ではない。 最終試験の殿試は受験者数も300人程度で、席次を決めるだけの合格前提だったりする。 そういうときは、ツバをつけておきたい「将来の部下」に試験官が作意ある採点をしたりした。 例えるなら、公務員試験と官庁訪問の関係に近いだろうか?
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清朝末期の軍隊ってどんな軍装だったのだろうか?→検索結果 曰く、画一化された軍装はなかったので、司令官が各々好き放題に用意したものを着ていたという。 八旗の色分けみたいな理念先行の軍装はどんどん崩壊して、なぁなぁになっていくところがリアル。 軍閥の時代の萌芽はここからも分かる。
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軍事史好きなら知ってるであろう「戦史の探求」さんのblogリンクを置いておくとして、ムハンマドの戦術はとにかく泥臭い。 士気以外に取り柄のない寡兵がどうやって大軍を相手するかの一点を現実的に導き出している。無理を絶対しない秀才タイプの名将。 warhistory-quest.blog.jp/18-Mar-06 twitter.com/Jiangshi2020/s…
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戦前日本の「北海道綴方連盟事件」や「生活図画事件」もそう。 共産主義者や反戦家を逮捕尽くした特高が、自由な教育を行っている教員を逮捕・拷問した事件。 難癖もいいところだが死者も出ている。被害者の教員達は「アカ」でも何でもない、むしろ体制寄りな人すら少なくなかったという。 twitter.com/yoshilog/statu…
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乾隆帝(いぬい りゅうてい)教授 使用する外国語:日本語 ↑地味に笑える twitter.com/shoko_matsui/s…
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プリゴジン。 朱元璋になるか李自成になるかの瀬戸際なので、最後まで気を引き締めてほしい。 兵力増加に捕虜や囚人を使うのは歴史が有効性を証明しているが、窃盗や強姦を働いた者にはちゃんと処罰しないと空中分解すると太平天国が教えてくれている。
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今日の世界遺産が「アウクスブルクの水管理システム」だったから、そういや近世中国の都市水利ってどうなってたんだ?と思い調べました。 結論。 清代中国では上水道が存在せず、各人が勝手に掘った井戸を生活用水にしていたという。北京は硬水のため非常に不味かったとのこと。
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大富豪とて、しょせん商人。 良くも悪くも中国には「イエ」という概念もないので、職業もコロコロ変えられる。金物屋をしていても、薬屋のほうが儲かると思えば暖簾をかけ替えるなんてザラ。屋号という意識がない。 中国商人のたくましさは、信用よりも商機を重視するベンチャー気風が育てたのだ。
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偏りのない歴史観を持つことは学者ですら難しい。むしろ、歴史を語る者なら誰しもが何かのバイアスにかかっているという認識が必要。 政治的に中立な歴史観を自称するのは、小僧が少し座禅を組んだだけで「色即是空の境地に達しました」と喜んで和尚に報告するようなもの。
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笑い話でなくて、本当に研究する人がでてきてもいい頃なのでは? ネットのアングラ文化はまだまだ担い手が現役だが、四半世紀が経てば当事者も減っているだろうし、半世紀も経てば今日の太平洋戦争研究者みたいに聞き取りすら難しくなる。 twitter.com/cicada3301_kig…
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明王朝、人気ない。 中国史オタクならば、自分を高官か将軍か詩人に重ねて時代を探求するだろうが、明王朝にはそのタイムスリップ妄想を打ち砕くシビアさがある。 己を宦官に重ね合わせる奇人ならば最高に楽しいかもしれない。 twitter.com/Jiangshi2020/s…
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作品一つ作り上げるのは能力以上に「狂気」がいる。 脳内の完成像に程遠い不格好な出来。それを敢えて見過ごし、長い時間かけて完成させる、その根気。 完璧主義は創作の敵だと知っていても、こればっかりは心にクる。一枚絵のイラストより、漫画のほうがその苦痛が長く続くから。 twitter.com/anosasaoka/sta…
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昨日、日清戦争前に中国へ渡った日本人スパイの報告についてまとめた論文を発見したが、まぁ予想以上に国情がヒドくて日本に惨敗する理由もわかる。 監視役の役人に賄賂を渡すと、逆に色々と教えてくれたという。軍事基地まで案内してくれたとか。小銭で敵味方が入れ替わる程度の職業倫理。
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同じ紫禁城でも明代と清代ではこんなに大きさが違う。長さ95m、現存していれば東大寺大仏殿を超えて世界一の木造建築物だった。 ※東大寺も現存のものは江戸時代に建てられた縮小版。木材不足は日本も例外ではない。
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科挙といえば文官向け任用試験だけど、その裏では武官向けの武科挙も行われていた。 基本的に騎射、歩射、重量挙げといった実技と、兵法書の知識を試す学科の二本立て。首席合格者は武状元と呼ばれる(科挙の状元に相当)。 いわずもがな、文>武のお国柄なので、武科挙の注目度はかなり低かった。
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「現行犯なら冤罪は起きないから拷問してもいいのでは?」 我らの陳徳さんも当然拷問された訳だが、そんなしょうもない理由で皇帝が狙われたと調書に書けない役人達は、黒幕をでっち上げようとやっきになって拷問をかけたそうで。 拷問を使えはどんなことも「自白」させられるのでアテにならない。 twitter.com/Jiangshi2020/s…
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内藤湖南「明代はつまらん」 宮崎市定「明代はナマコのように特徴がない」 司馬遼太郎「明代は古代よりも古代らしい」 どうしてこうなった?
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1803年、嘉慶帝暗殺未遂事件が発生。犯人の陳徳を取り押さえ首謀者を聞き出すべく拷問にかけると、衝撃の事実が判明した。 「仕事がクビになって死に場所が欲しかった。皇帝を襲えば派手に死ねると思った。」 これには皇帝も「狂犬に咬まれたようなものだ」とコメント。無敵の人はどこにもいるのだ。
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マリー・アントワネットがヴェルサイユ宮殿で毎日舞踏会を開いても、それよりも軍事費のほうがはるかに高かったという話を思い出す。 フランス王国はルイ14世の頃から軍事大国で、16世の頃には米国の独立戦争支援でさらに出費がかさんでいた。 感情は別にして、軍事費の前に個人の贅沢は塵に等しい。 twitter.com/hally_sen/stat…