深野 祐也(@Alien_Evolve)さんの人気ツイート(リツイート順)

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『オーガニック(有機)給食を全国に実現する議員連盟』に提出するために有機農業と健康が栄養成分に与える影響をレビューしたのですが、研究は膨大にあるのですね。基本的に、有機と慣行の安全リスクは差は大きくない(有機は一貫して残留農薬が少ない一方、大腸菌リスクが指摘)。また栄養成分も、
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丁寧に取材して記事にしていただきました。 「けものフレンズ」で東大などが論文 「やさしい世界」の存在を証明する 動物園に起きていた「異変」(withnews) - Y!ニュース headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200121-… 動物園の役割に関しても、しっかり言及されています。
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慣行に比べ、有機農産物は、栄養や人間の健康にはほとんど影響しないが、生物多様性には一定の貢献がある。しかし、有機(化学農薬不使用)が生物多様性を向上させる最も良い農法ではない、慣行農家も採用できるより良い方法があると主張する生態学者も多い。以下、有名な意見論文+反論+再反論を紹介
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屋上緑化も普及して時間がたつので、そろそろビルの屋上に定着した雑草でビル間の遺伝的分化が進んできてもいい頃合いだと妄想しています。高層ビルの屋上を孤立した島と見立てた「天空で起きる急速な進化」、どうでしょうか。(既に研究あるのかもしれない)
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昆虫の激減が世界的に報告されてるが、昆虫は非常に多様なので個別の種の保全より保護区の設定が有効。世界の昆虫GBIFデータ(89151種)を使って、既存の保護区の有効性を調べたところ、76%が最低目標レベルに達さず、1900種近くが全く重なっていなかった。One Earth (2023) cell.com/one-earth/full…
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セイタカアワダチソウは日本で侵略的だけど、同じ侵入地の豪州では侵略的でない。なぜか。豪集団は遺伝的多様性が低く、遺伝的に不和合な交配相手が多いから。New phytol. (2020) nph.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.111… 侵入種の複数回侵入や集団間移動を止めるべき明確な理由。応用的に非常に重要な研究だと思う。
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農業生産者・関係者の方々が、必死にSNS上の有機関連の農業デマを諫めようとするのをみます。今後「みどり戦略」によって、有機農業デマも広がりやすくなるかもしれません。現在、パブコメを募集しているので、有機推進に際して正確な情報発信・普及啓発に努めるよう意見してみてはいかがでしょうか?
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御蔵島におけるノネコ(外来)-オオミズナギドリ(在来)-クマネズミ(外来)の関係。ミズナギ繁殖期にネコはミズナギを選択的に捕食。推定値では313個体/1ネコ/1年!それ以外の時期はネズミで個体数維持。 link.springer.com/article/10.100… Mammal Research (2020). 生物多様性研究室@東大
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観察するだけなら実験も簡単なので、お子さんの自由研究などにピッタリかもしれませんね!
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保全科学で成功事例は稀、特に広域・群集レベルの事例は多くない。この研究は、数百のため池の新規創出という力技だが単純な方法が、両生類の大半の種でメタ個体群レベルで個体数減少を止め、回復すらできることを20年の調査・解析で解明。@スイス pnas.org/doi/abs/10.107… PNAS (2022)
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人口減少を主な解決策とする議論は、非倫理的・植民地主義的(人口増加は途上国に偏る)であり、実際の生物多様性の減少要因から目を逸らさせてしまう。主因は(人口の少ない)先進国の消費であり、食生活・サプライチェーン等を構造的に変える必要がある。漁業(海の多様性)で日本も名指しされてる。
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みどりの食料システム戦略により有機農業が今後強く推進されるのは間違いないですが、(消費者の気持ちには寄り添いつつも)そのマーケティングに明らかな疑似科学がは入り込まないように注意が必要だと思う。農業・農学だけの問題だけで無く、科学・社会一般に大きな負の影響が懸念されます。
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農業のうち、コーヒーなど大企業との関連が強い農産物ほど気候変動/生物多様性への対応が迫られていて、実際ネスレやUCCは生産者に投資をして農業を低環境負荷に変革しようとしてる。日本の農業では「茶」がこれにあたると思ってて、お茶飲料企業の動向を調べてみたら、伊藤園は2023年の3月に
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そして作物系の雑誌は複数年度の試験を要求することが多い。なので、1つの圃場試験からは数年に一度しか論文にならない。極めて優秀な人が、複数の圃場実験をうまく回しても1年に1報。一方、ラボの研究だとこのサイクルが早く、季節を選ばない。極めて優秀な人なら1年に>3はざら。この差は、
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この鳥追いカイト、うちの農場では効果があるようで色んな所に立ててあります。鳥たち直ぐ慣れるかと思ったけど効き続けてます。慣れが起きない理由は、隣の演習林に本物のオオタカがいて時々農場の鳥を捕食してるからじゃないかと思ってます。農地への間接的な生態系サービスだったら面白いですね。
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論文が出版されました。 身近な動物園が絶滅危惧種の保全の普及啓発に大きく貢献することを、域外繫殖したライチョウの一般公開イベントに注目して、大規模アンケート・web検索・SNS解析・寄付サイトのログの解析で示しました。 イラストが可愛いのでぜひご覧ください! research-er.jp/articles/view/…
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「求む、環境専門家」 金融業界で採用ラッシュ jp.reuters.com/article/climat… 自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の流れも鑑みるに、近い将来、金融業界が生物多様性の専門家を求める時期が来るのかもしれません。ノイズの大きな大量データを扱うという意味でも似てるし、色々貢献できるかも。
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生態学者におススメするSFを勝手に考えていますが、『法治の獣』春暮康一が暫定首位かもしれない。3作の中編集ですが、それぞれ動物行動学・進化生態学・群集生態学をモチーフにしたマニアックな生態学SF。 ハヤカワ文庫さんは、これを掲げて生態学会年次大会の書籍販売コーナーに殴り込みしてほしい
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一般的に漁業は大きな個体を選択的に捕獲するため、個体数が減るだけでなくサイズが小さくなるよう急速に進化する。逆に、完全禁漁区では個体数の回復だけでなく、成長速度が速くなっていた。ロブスター@欧州での実証。Pro. B (2022) royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rs… 持続的な漁業に進化の視点が必要な理由
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いろんな方のレスポンスのおかげで以下のことが分かりました。ありがとうございます。 - 同じ理由でカオジロガンやペンギンも魚介類だった。 - カピバラは丸焼き+蟻のソース(!)や湯がいて食べる - カピバラは美味しい - モルモットも美味しい - ヌートリアも美味しい twitter.com/Alien_Evolve/s…
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「窒素肥料の過多が植物の葉を茂らせるばかりで、実の生産量の低下を招くのはどのようなシステムによるのか」となりますが、農業技術的には広く知られていることがらでも、植物生理学分野からの説明はまだほとんどできていません。 jspp.org/hiroba/q_and_a… 進化生態学分野からの説明もまだな気がする
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保全努力量は、絶滅リスクではなく、種の人気によって決まっている。 royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rs… Proc. B. (2020) 脊椎動物に対する種ごとの投資額は、無脊椎動物に対する投資額の468倍となっている。この事実を踏まえ、偏りのない保全に向けたロードマップを提案している。
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D・モンゴメリーさんの一連の著作を読んでいますが、人間の歴史は土壌の破壊の歴史だと初めて認識しました。メソポタミアから新大陸まであらゆる地域で、耕作から数百年〜数十年で土壌を激しく侵食させる。破壊の再現性がすごい。世代"内"で悪影響が出にくい現象は経験知が蓄積しないんだろうな。
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ゴールデンカムイ,チェーザレ,同志少女よ、敵を撃て等々、膨大な学術的知見を散りばめた魅力的なフィクションの数々。作者がどう文献を探し収集し作品に組み込むか、体系的な仕事術を知りたくないですか?私はすごく知りたい。研究者としては、学術的知見を世に役立たせてもらうヒントにつながる。
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具体的に街に残すべき生き物の種や量(目標)は全然示さない。目標を示してくれたら、それに向けて都市計画者が開発方法を検討できるようになる」 もしかすると、生態学者は生き物の”多様性”を研究しているので、多様性を取りこぼしてしまうシンプルな目標の提示に躊躇してしまうのかもしれません。