深野 祐也(@Alien_Evolve)さんの人気ツイート(古い順)

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昆虫の激減が世界的に報告されてるが、昆虫は非常に多様なので個別の種の保全より保護区の設定が有効。世界の昆虫GBIFデータ(89151種)を使って、既存の保護区の有効性を調べたところ、76%が最低目標レベルに達さず、1900種近くが全く重なっていなかった。One Earth (2023) cell.com/one-earth/full…
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そして作物系の雑誌は複数年度の試験を要求することが多い。なので、1つの圃場試験からは数年に一度しか論文にならない。極めて優秀な人が、複数の圃場実験をうまく回しても1年に1報。一方、ラボの研究だとこのサイクルが早く、季節を選ばない。極めて優秀な人なら1年に>3はざら。この差は、
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件の農学部の是非はいいとして、圃場で農業の研究をする農学部の教員が激減したのは間違いない。これには、アカデミアの評価システムが大きく関わっていると思います。1つは単純に圃場研究は論文が出にくい。基本的に、圃場研究は年に1回しか結果が出ない。
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つまり、圃場研究は、論文の量が少なく一般性も難しい。現在の評価システムでは、こういう性質は予算獲得が難しく、職を得るのも厳しくなる。これがフィールドの農学者が少なくなった理由だと思う。 これが、生態学出身の私が作物学研究室を主宰することになったのか、1つの理由だと思っています。
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最近知って不思議だと思ったのは、東北では『つくし』を食べる文化があまりないこと。山菜大好き地域だと思っていたのに、なぜつくしには興味ないのだろうか。Google Trendsの結果もそれが綺麗に反映されてる(青がつくし、黄色がこごみ、赤がわらび)。この手法で食文化の地域性調べるの面白いですね
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作物学小麦回の質問、『グルテン=体に悪い』への疑問が多い。もともと、グルテンに免疫応答してしまう患者のためにグルテン・フリー食材はあったが、それが体にいい/ダイエットにいいとするインフルエンサー等の影響で疑似科学化。それに大手食品企業も乗っかり、収拾がつかない状況のようだ。
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罹患者じゃない人が過剰にグルテンを避けるデメリットすら指摘されている。「食物繊維や鉄の不足および脂質の過剰といった悪影響が出る可能性」 yasuda-u.repo.nii.ac.jp/?action=reposi… 安田女子大学紀要(2021) 食の分野は、大手企業でもこういう無責任なマーケティングが多くて、なんだかなあという気持ちになる
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ナガミヒナゲシって、誤情報として絶妙ですよね。確かに外来種ですが、「根こそぎやられて生態系は破壊」どころか在来種への影響は不明だし(農地/都市など攪乱地にしかない?)、アレロパシーの影響なんて誰も調べてない。でも駆除することは誰の不利益でもないので、怪文書がネットの海に漂い続ける twitter.com/nikojun619/sta…
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『オーガニック(有機)給食を全国に実現する議員連盟』に提出するために有機農業と健康が栄養成分に与える影響をレビューしたのですが、研究は膨大にあるのですね。基本的に、有機と慣行の安全リスクは差は大きくない(有機は一貫して残留農薬が少ない一方、大腸菌リスクが指摘)。また栄養成分も、
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「有機農産物は健康と環境に良いのか?」 という疑問に対して膨大な既存研究を丹念に収集・整理した総説論文があります(Mazzoni et al. 2022)。結論部分を抄訳したので、良ければ参考にしてください。有機を推進するならば、まずはここからだと思います。科学に基づいた有機推進を期待します。
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農業のうち、コーヒーなど大企業との関連が強い農産物ほど気候変動/生物多様性への対応が迫られていて、実際ネスレやUCCは生産者に投資をして農業を低環境負荷に変革しようとしてる。日本の農業では「茶」がこれにあたると思ってて、お茶飲料企業の動向を調べてみたら、伊藤園は2023年の3月に