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職場に、ルンバ的草刈りロボットが導入されてました。健気です。特に電気がなくなって充電器に戻っていく姿はお疲れさまと言いたくなります。
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生物好きは、生き物を知らないのは損だと常々思っているかもしれませんが、生き物の関心の低下が経済的に大きな損失になってそうな事例を聞きました。漁業です。消費者の認知が低い種は、美味で水揚げ多くても、価値が非常に低くなるそうで。逆に、魚の知識の向上で、水揚げは同じで収入が増えるかも。
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沖縄に漂着している軽石。沿岸の動植物や影響を受ける方々には甚大な被害をもたらす絶望的な災害ですが、一方で、激烈な環境変化に対して、沿岸生物がどのように適応進化するかを理解する貴重な機会だと思います。前後で比較するには、まさに今のデータ必要です。どなたかが行っていることを祈ります!
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この鳥追いカイト、うちの農場では効果があるようで色んな所に立ててあります。鳥たち直ぐ慣れるかと思ったけど効き続けてます。慣れが起きない理由は、隣の演習林に本物のオオタカがいて時々農場の鳥を捕食してるからじゃないかと思ってます。農地への間接的な生態系サービスだったら面白いですね。
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アボカドが鳥類に猛毒だったり、ブドウがイヌに中毒を起こしたり、ペットに危険な果物のリスト。これは果物の野生種が種子散布者を選んでいた痕跡と捉えると包括的に理解できるかも。哺乳類散布のアボカドは鳥類には食べてほしくない、鳥散布のブドウは哺乳類には食べてほしくない、のような。
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ゴールデンカムイ,チェーザレ,同志少女よ、敵を撃て等々、膨大な学術的知見を散りばめた魅力的なフィクションの数々。作者がどう文献を探し収集し作品に組み込むか、体系的な仕事術を知りたくないですか?私はすごく知りたい。研究者としては、学術的知見を世に役立たせてもらうヒントにつながる。
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屋上緑化も普及して時間がたつので、そろそろビルの屋上に定着した雑草でビル間の遺伝的分化が進んできてもいい頃合いだと妄想しています。高層ビルの屋上を孤立した島と見立てた「天空で起きる急速な進化」、どうでしょうか。(既に研究あるのかもしれない)
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なるほど。GPSの邪魔しちゃうのか。
ただ、今後、農地の生物多様性の重要性が高まったとき、農家さんにとって防風林の価値は高くなると思うのですよね。哺乳類・鳥類がいるので。
防風林管理、悩む農家 十勝のスマート農業に支障 伐採で強風被害増、見直しも:北海道新聞 hokkaido-np.co.jp/article/634374
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学生さんの「日本の農地の作付け、水稲の次に多いのは耕作放棄地じゃないですか」という言葉にハッとさせられた。確かに調べてみるとそのようだ。よく考えたら凄まじいな・・・。
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1万年以上の永きにわたってドングリは私たちの重要な食糧源の一つだったため人間は幼少期からドングリに対する強い選好性がある。というトンデモ与太仮説を思いついてしまうくらい、子供ってドングリ好きですよね。(洗濯物に紛れ込んだドングリの残骸を捨てながら)
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生物多様性と金融の講演で最も記憶に残っているのは、熊本が8000億円規模の半導体工場を誘致できた理由の1つは「阿蘇由来の高品質な地下水」だったということ。熊本の人たちが、阿蘇山系の森林はもちろんその下流の水田を適切に保全してきたことの賜物。生態系全体の保全がお金につながる骨頂です。
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D・モンゴメリーさんの一連の著作を読んでいますが、人間の歴史は土壌の破壊の歴史だと初めて認識しました。メソポタミアから新大陸まであらゆる地域で、耕作から数百年〜数十年で土壌を激しく侵食させる。破壊の再現性がすごい。世代"内"で悪影響が出にくい現象は経験知が蓄積しないんだろうな。
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個体数の減少が生物学的絶滅につながるように、市民の関心と記憶の衰退が「種の社会的絶滅」につながるかもしれないという、コンセプト論文。
sciencedirect.com/science/articl… TREE (2022)
社会的絶滅は、社会の保全への支持を低下させる。主に保全教育・マーケティングが絶滅を緩和するために必要だろう。
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具体的に街に残すべき生き物の種や量(目標)は全然示さない。目標を示してくれたら、それに向けて都市計画者が開発方法を検討できるようになる」
もしかすると、生態学者は生き物の”多様性”を研究しているので、多様性を取りこぼしてしまうシンプルな目標の提示に躊躇してしまうのかもしれません。
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先日のシンポで印象的だったのは、作物の研究者から「生態学者が理想とする農地」を提案してくれた方が作物栽培側もそこに合わせて技術開発できる、と言われた点。共同研究者によると、同じことを都市計画の研究者にも言われたそう。曰く「生態学者は”極力、生き物を減らすな!”と言うが、
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なぜこれが問題になりそうかというと、メガソーラーには国内・海外の”ESG”ファンドが投資していて、今後炭素排出に関わる情報開示が厳しくなると予想されます。この時、メガソーラー設置時に土壌由来の炭素を大量に喪失していることが明らかになると、ファンドに厳しい評価がなされるかもしれません。 twitter.com/Alien_Evolve/s…
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みどりの食料システム戦略により有機農業が今後強く推進されるのは間違いないですが、(消費者の気持ちには寄り添いつつも)そのマーケティングに明らかな疑似科学がは入り込まないように注意が必要だと思う。農業・農学だけの問題だけで無く、科学・社会一般に大きな負の影響が懸念されます。
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麦踏(ムギが小さいときに踏み、草丈を抑制し分げつを促す栽培技術、収量増加につながる)は、古くから世界中で行われてきたと思っていたら、日本で発展した経験知でだったのか!知らなかった!!定量的な研究も日本語論文のみだったらしい。Front. Plant Sci. (2014)
frontiersin.org/articles/10.33…
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学部1年生に生態学のおすすめの図書を聞かれました。入学していろいろな研究室に訪問して(私のところにも来ました)、生態学が面白いと感じたそうです。
生態学好きの皆さんだったら何を薦めますか?沼に沈めるための、珠玉の一冊をお聞きしたいです。
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みなさま推薦どうもありがとうございました。私がチェックできた範囲で66冊の本が挙げられてました。まとめましたので、ご覧ください。最初の画像が教科書的な本、残り3枚の画像が非教科書的な本です(私基準)。「捕食者なき世界」が最多推薦でした。生態学はファンが多くて幸せな学問ですね。 twitter.com/Alien_Evolve/s…
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嬉しいことに、講義への質問に「スライドが見やすいですが、スライドを作るときに意識する点は?」みたいな質問が。これは千葉大学が誇る研究発表プレゼン術の伝道者、高橋佑磨さんらのウェブサイト『伝わるデザイン』を紹介しなければ。
tsutawarudesign.com
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安定のデイリーポータル植物学。これ、発見地点数が増えると進化生態学的研究の対象として面白いじゃなかろうか。土壌養分も気温も日照も生物相も、野外と全く異なる環境で、地下植物はどんな進化をしているのか。都市進化の極致である。
都会の地下で植物が勝手にはえている dailyportalz.jp/kiji/tokai-chi…
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ヒトが昼行性なので、夜の送粉者の研究は少ない。100年前から送粉が研究され重要な作物であるアカツメクサですら、夜行性の蛾が全訪花の1/3を占めていることが初めて報告。スイスの半自然草地での観察。
royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rs… Biol. Lett. (2022)
もしかしてシロツメクサも…??農耕地ではどうだろう
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農業生産者・関係者の方々が、必死にSNS上の有機関連の農業デマを諫めようとするのをみます。今後「みどり戦略」によって、有機農業デマも広がりやすくなるかもしれません。現在、パブコメを募集しているので、有機推進に際して正確な情報発信・普及啓発に努めるよう意見してみてはいかがでしょうか?
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金融業界の知り合いから「生物多様性熱いよね!次来るよ!」と(間接的に)言われた。丸の内で語られる「生物多様性」と、山川海田の実際の生物多様性に大きな乖離がある気がする。現場の生物多様性屋の皆さんは、黄金の風、届いているのだろうか(もしくは、だが断る、なのだろうか)。