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耕作放棄地が農地周辺にあることでどれくらい雑草・病害虫・獣害の発生(と防除コスト)が増加するか、という定量的研究を探しています。経験的にはよく知られている気がしますが、きちんと調べようと思うと、個々の農地周辺の景観や品目の違いを考慮した解析が必要なので、定量化はなかなか難しい?
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チャールズ皇太子「小規模家族農場は、持続可能な未来の中心であるべき」
theguardian.com/environment/20…
農業に対して炭素排出/生物多様性に配慮する圧力が高まったとき、大資本しか生き残れない未来はダメだろうという意見。日本の参考になるかも。日本の場合、もちろん皇室ではなくJAの発信に注目です。
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進化生態学のマニアックで渋い研究が、英国王立協会紀要から出版されたので紹介させてください。急速な進化が、群集の多様性にまで影響することを野外実験で確かめた初めての成果です。
「⾜元で起きる進化」の波及効果
―たった1 種の形態進化が植物群集の多様性を変える―
h.chiba-u.jp/topics/220930_…
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江戸時代の農業では肥料として人間の排泄物に頼っていたのは知ってたけど、どれくらい使っていたのかと計算したら基肥で「農家1戸1haあたり人糞7.2トン, 小便1.8-20トン+厩肥9トン」となってその重量に驚いた。さらに追肥で同じくらい投入。1年で4-50トン。牛馬使ったとしても、物凄く辛い労働だ…。
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人糞・厩肥の窒素含有量は0.5%くらい、化成肥料の10分の1以下なので単純に重い。機械無しでこれはしんどい…。参考資料はこちら、「江戸時代中期の稲作と施肥」pdfです。 jcam-agri.co.jp/book/data/%E8%…
これに苗代・代掻き・移植・無限除草(しんどい)・収穫・脱穀精米と。害虫来たら終わり。つらい…。
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しかし本当に毎年大量の有機質肥料を投入しなければならなかったのですね。排泄物以外にも、踏土(農家の門口にごみ,ぬか,はきだめなどを散しておき人馬に踏まれて腐熟させたもの)とか用水路の泥土とか、使える栄養を田んぼに全て投入している。これが伝統的な有機農業なんですよね。農業は大変だ。
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自分で考えてみた。農閑期の1-3月の寒い日。肥溜めから、ドラム缶2つ分(400kg)の人糞・尿を汲んで、田んぼまで運び、田の中にばらまく。これを2か月毎日やって、やっと24トン。排泄物への忌避は多少慣れるにしても、やっぱりつらいだろうな…。この合間に牛馬の世話とか草刈とか…文明は有難い…
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保全科学で成功事例は稀、特に広域・群集レベルの事例は多くない。この研究は、数百のため池の新規創出という力技だが単純な方法が、両生類の大半の種でメタ個体群レベルで個体数減少を止め、回復すらできることを20年の調査・解析で解明。@スイス
pnas.org/doi/abs/10.107… PNAS (2022)
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生態学者におススメするSFを勝手に考えていますが、『法治の獣』春暮康一が暫定首位かもしれない。3作の中編集ですが、それぞれ動物行動学・進化生態学・群集生態学をモチーフにしたマニアックな生態学SF。
ハヤカワ文庫さんは、これを掲げて生態学会年次大会の書籍販売コーナーに殴り込みしてほしい
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「窒素肥料の過多が植物の葉を茂らせるばかりで、実の生産量の低下を招くのはどのようなシステムによるのか」となりますが、農業技術的には広く知られていることがらでも、植物生理学分野からの説明はまだほとんどできていません。
jspp.org/hiroba/q_and_a…
進化生態学分野からの説明もまだな気がする
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無垢な(?)子供から鋭い質問されることに期待がありましたが、すごい一撃が来た気がします。
「なんでミカンは外も中も黄色いの?」
これは種子散布生態学的に重要な気がします。確かに、種子散布者へのアピールなら果皮だけで十分で果肉を着色する必要がない。検証されてない疑問な気がします。
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そもそも、果実のデータベースに果肉と果皮の色を分けて記載してあるのが乏しいように思います。コントラストが大きい種(果肉と果皮の色が大きく異なる)から、ミカンのように少ない種までたくさんあって、コントラストそのものに何かしらの生態学的機能があったら面白いです。
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写真がすごい。海面上昇に悩むバングラデシュ農家ではイカダ(ヒヤシンスを編み込んだもの?)の上で作物を育てる伝統的な水上農法に戻る農家が増えているよう。
jp.reuters.com/article/climat…
現実が私の貧弱な想像力を超えてて「SFで見たことある!」状態。まるでパオロ・バチガルピの世界。
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なんか衝撃。アイアイは虫などを採餌するため中指がめっちゃ長い。その長い指を使って鼻をほじっている行動が動物園で観察された。おそらく喉までいってるだろうとのこと。
動画:youtu.be/sz_H-ZsSevo
…lpublications.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jz… J Zool. (2022)
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なんという力業の野外操作実験!
草原にランプを設置して下層植生に光照射し続けると、富栄養や植食動物がいないプロットでも光を巡る競争が緩和され、植物多様性が低下しにくい。 Nature (2022)
nature.com/articles/s4158…
つまり草丈が高い植物による「競争排除」が、多様性を低下させることを示した。
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一般的に漁業は大きな個体を選択的に捕獲するため、個体数が減るだけでなくサイズが小さくなるよう急速に進化する。逆に、完全禁漁区では個体数の回復だけでなく、成長速度が速くなっていた。ロブスター@欧州での実証。Pro. B (2022) royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rs… 持続的な漁業に進化の視点が必要な理由
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農業系の講義資料を大量に作る必要がある私にとって、神様みたいな素材サイトを見つけてしまった。その名も『農民イラスト』。
nawmin.com
味のある絵柄で、農業に関連しそうなイラストを公開していただいてる。ありがたい…!
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『地球を救うには人類を減らすしかない』という寄生獣的な環境問題の解決策は巷に溢れ、研究者からも発信されますが、この言説を証拠に基づいて舌鋒鋭く批判した意見論文。
「人間集団の減少は、生物多様性保全の必要条件でも十分条件でもない」Biol. Conserv. (2022)
sciencedirect.com/science/articl…
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人口減少を主な解決策とする議論は、非倫理的・植民地主義的(人口増加は途上国に偏る)であり、実際の生物多様性の減少要因から目を逸らさせてしまう。主因は(人口の少ない)先進国の消費であり、食生活・サプライチェーン等を構造的に変える必要がある。漁業(海の多様性)で日本も名指しされてる。
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結構衝撃。これは生物多様性・気候変動・農業に関心のある人は読むべき論文かも「EUの気候変動対策計画は、バイオエネルギーを推進することで炭素貯蔵と生物多様性を犠牲にする」Nature (2022) nature.com/articles/d4158… 2050年までに農地の20%がエネルギー作物になり、半自然草地の50%は失われる(!)
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私も研究で少し関わっていますが(利益相反宣言)、確かにいくつかの畑作物は意外なほど生産できてます。興味深いのは、山に造るメガソーラーは投資家に大人気なのにこちらは不人気な点です。スケール性?
環境も農家も救う「ソーラーシェアリング」が注目される理由technologyreview.jp/s/294438/the-n…
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紅葉という誰もが目にする現象も、実はわからないことだらけ。『なぜ紅葉が進化したのか』を巡る、生理学者(環境ストレス推し)vs. 生態学者(植食者へのシグナル推し)の喧々諤々、諸説紛々の歴史
onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.11… J Evol. Biol. (2022)
(東アジアは赤葉が、北欧は黄葉が多いらしい)
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慣行に比べ、有機農産物は、栄養や人間の健康にはほとんど影響しないが、生物多様性には一定の貢献がある。しかし、有機(化学農薬不使用)が生物多様性を向上させる最も良い農法ではない、慣行農家も採用できるより良い方法があると主張する生態学者も多い。以下、有名な意見論文+反論+再反論を紹介
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多分これまで放流を推進した団体を責めているわけではなく「科学のチカラ(膨大な野外データ取得と緻密な分析)でこういうことが分かったので、放流の是非を皆で考えませんか」ということを伝えれば、子供は本当に色々考える気がします。それこそ良い環境教育の題材になると思います。
>RT
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大学生活、1限の講義は学生の睡眠にも学習にも悪影響があるみたい。Wifi接続やオンライン学習データから、早朝の講義が出席率を低下させ、睡眠時間を短くし、学業成績(早朝の講義以外のものも)を低下させることを大規模に示した。
nature.com/articles/s4156…
Nature Human Behaviour (2023)