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サリマンは『このバカげた戦争を終わらせましょう』と言いますが、ラストシーンには雲の下を爆撃船が飛ぶカットがあり、絵コンテには『戦はすぐにはおわらない』と書かれたあります。制作中にイラク戦争が起きており、それが本作の戦争の描写に影響を与えました。#ハウルの動く城
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カブが隣国の王子様に戻るシーンは本作で動画チェックを担当した舘野仁美さんの提案によるものです。一度は却下されたようですが、結局採用されました。原作ではカブの正体はサリマン(ハウルと同期の男性の魔法使い)です。#ハウルの動く城
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ソフィーは願いを口にしてカルシファーの中にある心臓をハウルに戻します。本来ならこれでカルシファーは死ぬはずでしたが、彼は自由の身となりました。原作ではソフィーはモノに語りかけることで生命を吹き込む魔力を有しており、映画でもその設定が曖昧ながらも踏襲されています。#ハウルの動く城
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子供時代のハウルは未来から来たソフィーの姿を見ており、街で「探したよ」と声をかけたのはこの時のことを覚えたいたからと解釈できます。ハウルの指輪は探し求めている人物に反応するようなので、この時に光ったと思われます。#ハウルの動く城 twitter.com/castle_gtm/sta…
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一方のハウルは、カルシファーと契約することで魔力を増大することができました。しかし、大切な心臓を預けてしまったために心に喪失感ができてしまい、それを女性のハートで埋めようとしたがために稀代のプレイボーイになりました。#ハウルの動く城
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流れ星が水面に落ちると消えますが、これは星の子の死を意味しています。カルシファーもかつては星の子で、少年時代のハウルと契約して彼の心臓を貰うことで、他の星の子と違って死を免れました。#ハウルの動く城
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宮崎駿監督は美少女の崩れた泣き顔を描くのが苦手です。顔を手で覆ったり、何かに顔を伏せたりして肩を震わせて泣くことが多いです。ソフィーの場合は、お婆ちゃんの時は泣き顔が丸見えでしたが、少女の場合は顔が崩れるのは一瞬で、すぐに顔が見えなくなってしまいます。#ハウルの動く城
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ショートヘア―になったと同時に、ソフィーは体型も気づかれない程度にスマートになっています。#ハウルの動く城
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ソフィーがお下げをカルシファーに差し出しショートヘアーになるシーンの絵コンテには『ヒロインようやく登場!!』と書かれています。ヒロインが終盤に髪が短くなるのはこれが初めてではありませんが、宮崎駿監督の中ではこの時にやっとソフィーが本作のヒロインになったのでしょうね。 #ハウルの動く城
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度々登場する戦争のシーンは、原作には無い映画オリジナルのものです。宮崎駿監督は「戦火の恋」を描きたかったそうですが、物語の軸をハウルとソフィーの恋にした結果、戦争にどんな背景があるのかはほとんど描かれていません。#ハウルの動く城
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ソフィー『おばあちゃん恋をしたことあるの?』
荒地の魔女『そりゃあしたねえ。今もしてるよ(ハウルに)。』
#ハウルの動く城
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ハニーはソフィーが行方不明になった後、ハッター帽子店を畳み(店が引っ越し後の動く城の一部になったのはこのためだと考えられる)、若い男と再婚します。絵コンテを見ると、ハニーはまだ30代であることが分かります。#ハウルの動く城
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自分の思い出の花畑と水車小屋を見せるということは、ハウルはソフィーに告白しているようなものです。しかし、自信のないソフィーは老婆に戻ってしまいます。ソフィーの見た目がコロコロ変わるのは自己暗示によるもので、このシーンの絵コンテにも呪いはとけていると書かれています。#ハウルの動く城
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ハウルがソフィーに見せた花畑を描いたのは男鹿和雄さん。この花畑は男鹿さんの出身地である秋田県と岩手県の県境付近にある千沼ヶ原がモデルになっています。#ハウルの動く城
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金髪にしろ黒髪にしろ、ハウルは綺麗なサラサラヘアーが印象的です。絵コンテには『シャンプーのコマーシャルのよう』という記述が複数回見られます。宮崎駿監督がどのCMを意識していたかは不明ですが、とにかくハウルの髪を綺麗に描こうという意志が伝わってきます。#ハウルの動く城
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ソフィーが暮らしている街のモデルになったのは、フランスのアルザス地方にあるコルマール。実際にスタッフが現地でロケハンを行なっています。#ハウルの動く城
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これは今となっては有名な話ですが、「ハウルの動く城」は当初細田守さんが監督を務める予定でした。絵コンテも描いていましたが、諸事情があって企画が頓挫し、結局宮崎駿さんが監督を務めることになります。#ハウルの動く城
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サリマンに仕える金髪のおかっぱ頭の少年達は小姓(こしょう)といいます。絵コンテに「かつてのハウル」という記述があるので、少年時代のハウルもこの小姓達のようにサリマンに仕えていたと考えられます。#ハウルの動く城
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国王の声を担当したのは大塚明夫さん。「紅の豚」でカーチスを演じて以来の宮崎駿監督作品への参加となりました。#ハウルの動く城
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サリマンの声を担当したのは加藤治子さん。「魔女の宅急便」で老婦人を演じて以来の宮崎駿監督作品への参加となりました。ちなみに、サリマンは原作ではハウルと同期の男性の魔法使いで、映画のサリマンの人物像は原作のペンステモン婦人に近いです。#ハウルの動く城
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荒地の魔女を取り囲む黒い人型の精霊は「マンダラケ人間」といいます。#ハウルの動く城
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これは2012年のニコ生での押井守監督との対談で鈴木敏夫さんが明らかにしたもので、「星をかった日」のノナとニーニャは、少年の頃のハウルと若き日の荒地の魔女というサイドストーリーがあります。ということは、ノナが育てた星がカルシファーになったという解釈もできます。#ハウルの動く城
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「面白そうな人だなと思って僕から近づいたんだ」とハウルは言いますが、実はハウルの童貞を奪ったのは荒地の魔女だという裏設定があります。#ハウルの動く城
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ハウルの部屋には「破売(はうる)」の文字が・・・。#ハウルの動く城