一方で、そのような方々にとって耳障りの良い話として「ワクチン接種は入院や重症化を防ぐ」という話が出てきています。実際にCDCもそのような統計データがあることを公式に発表しており、それを根拠にワクチン接種が推奨されています⬇️ cdc.gov/mmwr/volumes/7…
しかし、これまで「ワクチンで重症化や入院が防げる」という根拠となる論文は、いずれも症例対照研究の結果を解析したもので、様々なバイアスがかかっていて信頼できるものとは言えません。むしろランダム化比較試験では、症状抑制効果はないという結果が出ています⬇️ pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7966893/
このような話は今に始まったことではなく、過去にもインフルエンザワクチンなどで同様に語られてきたことです。すなわち「ワクチン接種による感染予防効果はなくても、感染した時にその重症化や死亡を減らすことができる」というものです(厚労省ワクチンQ&A, Q21)⬇️ mhlw.go.jp/bunya/kenkou/k…
先述したCDCが発表しているレポートも入院患者のみを対象にしたケースコントロールスタディでしかなく、試験デザイン的にも様々なバイアスや問題があるため、信頼できません。レポート中にも「ワクチンと入院・重症化の因果関係を証明するものではない」と記載されています⬇️ cdc.gov/mmwr/volumes/7…
つまり、ワクチンによって実際に新型コロナ感染症の重症化を防ぐことができるのかについては、結論を出すには次期尚早で、今後の更なる研究が必要ということです。ただ個人的にはこれまでのバリアントに関しては臨床現場での印象からも重症化や入院を防ぐ効果が一部あるかもしれないとは考えています。
しかし、8月に入ってから(接種済みの)高齢者の入院が再び増えているという話をしている医師もいましたから、そのワクチンの重症化抑制効果も一時的なものに過ぎず、ワクチン効果が薄れてきた、あるいはデルタ株のような新種バリアントの出現に対応できなくなってきた可能性が高いと私はみています。
と言うのも、最近コロナ病床やICUで働いている看護師・医師の数人に話を聞く限りでは、皆口を揃えて「接種済みの高齢者の入院は減り、未接種の若年者の入院・重症化症例が増えている」と言うのです。つまりワクチン接種による中和抗体獲得が、ウイルス増殖を防ぎ重症化抑制している可能性があります。
その証拠の一つとして、受容体結合領域(RBD)だけではなく、N末端領域(NTD)にも複数の変異があるバリアントが出現した場合、現在のワクチン接種あるいはこれまで自然感染によって産生された中和抗体では、感染抑制も重症化抑制もできないことが示唆される論文が阪大のグループから出されています。
それどころかこの論文によれば、ワクチン接種後あるいは自然感染後に産生された抗体の中には感染増強抗体(enhancing antibody)なるものが含まれ、複数の変異のあるバリアントに対しては予想されていたワクチンの効果が無効になるどころか感染が増強される可能性があります⬇️ biorxiv.org/content/10.110…
つまり、現在流行しているタイプではまだワクチンの症状抑制効果はあるかもしれません(ただしそれも確実なことは言えない)が、今後さらなる変異を繰り返す毎にワクチンが無効になるどころか、感染増強が起こる可能性もあるということです。そうなればもちろん3回目のブーストも意味がありません。
また、この論文では「増強抗体エピトープを欠くスパイクタンパクをターゲットにしたワクチン開発が検討されるべき」と結論づけられていますが、そのようなワクチンが開発できたとしても、さらにそのワクチンを回避するウイルスが出現してくる可能性があり、一時的な抑制効果しか得られないでしょう。
ですから(こんなことを言うと研究者の方々には怒られるかも知れませんが)、結局このワクチン開発競争は、どこまで行ってもワクチン製造メーカーやその利権に群がる人々にとってプラスになることはありこそすれ、我々一般市民にとってプラスになることはほとんどないのではないかと私は考えています。
さらに、すでにご存知の方も多いと思いますが、ワクチンに異物混入していたという事件が発生しています⬇️ www3.nhk.or.jp/news/html/2021… そしてそれがステンレス片であり「安全性に問題がない」としていますが、死亡事例まで出ている今、そんなこと誰が信じるのでしょうか??⬇️ nikkei.com/article/DGXZQO…
もちろんそうでなくても今回のワクチンの安全性は、臨床試験の段階で問題があることが判明していることは本アカウントでも述べてきました。また、接種開始後の副反応報告を総括しても、アナフィラキシーや血栓・血管病変が出現しており、安全ではないことも詳細紹介済みです⬇️ npojip.org/chk_tip/No96-f…
またデルタ株自体が感染力は強いものの、毒性自体はさほど強くないことを示すデータも出てきています(詳細は追って紹介予定)。さて、このような事実を踏まえた上で皆さんはどのように判断しますか??メディアや他者の言うことに惑わされず自分軸をもって判断していかれることを切に願っております。
もちろん看護師は需要があるので職場を移りやすいということはあるのですが、我々もこのくらいの気概を持って生きていけたら良いですね。 昨今では少数派になりつつある(?)ワクチン慎重派の人たちにとっても、参考になる考え方かと思います。 素晴らしい!! twitter.com/nonaka_shin/st…
こんにちは、院長の松本です。新型コロナ感染症に関して、以前から議論のある「無症状者からの感染について」の当院の見解をお示しします。多少専門的な話にもなるので、興味ある方のみご覧ください。特に医療医療従事者の方には是非ともご一読いただき、再度自分なりに考えていただきたいと思います。
一方で、昨年ロックダウン後の中国武漢で行われた大規模研究では、「無症状者からのウイルス伝播(=感染拡大)はない」と結論づけられています⬇️ nature.com/articles/s4146…
しかしながら、ここではもちろん「無症状者からの感染があるから危険だ!」ということを示したいからそのような文献を示したわけではありません。ここからが本題ですが、これらの研究論文において大きな問題となるのは、「PCR検査陽性者」を「新型コロナウイルス感染者」と同列に扱っている点です。
これまでこのTwitter上でも何度も申し上げてきた通り、PCR検査であろうが抗原検査であろうが、ウイルスの死骸や断片などと、生きた(感染性のある)ウイルスを区別することは不可能です⬇️ medrxiv.org/content/10.110…
BMJの批判的な論説でも述べられているように、無症状の人がどの程度SARS-CoV-2を感染させるかを調べるためには、生きたウイルスの感染力を調べる必要があり、そのためには生きたウイルスの培養をするしかないのです(ただし、それでもウイルスの純粋な単離培養はできない)⬇️ bmj.com/content/371/bm…
多くの論文で示されているような、RT-PCR検査のサイクル閾値(Ct値)がウイルス量(viral load)の直接的な測定値とはなり得ないのだ、ということは肝に銘じておかなければなりません⬇️ journalofinfection.com/article/S0163-…
少なくともウイルス培養で感染性があることが示されなければ、どんな検査でも感染性のある生きたウイルスとウイルスの死骸や断片を区別することは現状ではできず、ほとんどの論文で示されているような「PCR検査陽性」ということをもって感染力のあるウイルスが蔓延しているとは限らないのです。
そのような特殊な環境の中では、PCR検査も診断補助として役に立つ可能性はありますが、その一方で市中で一般的な生活をしている健常者が、無症状にも関わらずPCR検査を行うのは無意味どころか偽陽性を生む点において有害な検査であると当院では考えています(詳細紹介済み)。
ましてや生きた感染性のあるウイルスが存在しているかどうかの確認すらすることなく、PCR検査の結果だけをもって新型コロナ感染と診断し、「無症状者が感染拡大させる」というような結論を持ってくるのは、極論であり暴論であるとしか思えません。