タンカー船の底の赤色はフジツボ対策です。タンカー船にフジツボがつくとスピードが落ちます。ふだん14.5ノット(時速26.8km)出るタンカー船が12ノット以下(時速22㌔以下)になることも。燃費も悪くなります。フジツボに効果がある亜酸化銅という成分が赤色の正体。1年でキレイに溶けてくれます。
タンカー船で使い放題の海水。実は大きな欠点があります。金属を劣化させること。機関室のパイプは海水との戦いです。例えば海水から真水を作る造水機。長いパイプに穴が開いたらピンチ。そこで長い管はコーティングした配管。一部わざと金属の短い管を使います。犠牲管と呼ばれ毎年予備と交換します。
タンカー船の犠牲になった犠牲管。船の機関室にある金属の配管は海水には勝てません。わざと弱い部分を作って溶ける部分を集中させるのが犠牲管。交換しやすい短い曲がり部分を犠牲にします。替えにくい場所の配管はコーティングされたパイプを使用。配管をステンレスにしたら機械が溶けます。
これから犠牲になるタンカー船の船体保護亜鉛です。1年後には半分解けて、2年後には取り替えられることになります。ここはビルジキールというタンカーの揺れどめ。水流の流れが早いところなので解けやすい。この亜鉛が無いと船体の鉄が電食(海水に金属が電気分解される)で溶けていくのです。
実はタンカーなどの貨物船は空っぽでは軽すぎて走れません。お風呂の上に紙コップを浮かべたような不安定な状態になるからです。船を少し沈めるため重りに入れる海水がバラスト水です。貨物を積む時はこの海水を排水します。
夜のタンカー船のブリッジ(操舵室)に光を入れてはダメです。操縦してる人の視界を奪うから。カーテンは横側からそっと入ります。新人さんがカーテン全開に開けて入ると叱られるのはこのためです。航海計器を含めて光の漏れには神経を使ってます。雰囲気が分かるよう動画を撮りました。
最近人気のタグボート。昔はまんまるではなかった。画像を整理してたら出てきて衝撃。
@yuduki_gender 現在は受け皿ではありません。今年の4月から近海区域、2年後からは全区域のタンカー、旅客船などではSTCW条約で定められた教育訓練を学校等で受けていないと船員の仕事ができなくなりました。同時にハラスメント防止も法制化されています。女性乗組員は7名おりますがそんな搾取は確認されていません。
タンカー船で塩の入ってない水は貴重です。でもお風呂やトイレなどの生活だけでなく、エンジンの冷却などにも真水が必要。そこで海水から真水を作る機械が造水機です。高温で沸騰させると非効率。真空状態にして50℃以下で沸騰させて1日10㌧の真水を作ります。飲み水と不足分は水道水を買っています。
タンカー船のロープのことをホーサーと呼びます。このホーサー、力が掛かると破断することがあります。近くにいると大変危険。破断試験の時の動画です。段階的に切れやすいホーサーですが過信しちゃダメ。船のロープのすぐ横で釣りをされている方にも知って欲しいのです。
なんの玉か分かりますか?正解はたこ焼き…ではなくて進水式のレールの玉です。タンカー船を船台から進水させると玉と板は海に投げ出されてしまいます。このため、進水式が終わったら速やかにダイバーさんが回収されているのです。不思議と無くなることは無いそうです。
【悲報?】船員さんたちと焼肉に行った結果。コロナ前を超えました。
船にどれだけ荷物を積んで良いかはどこまで船を沈めて良いかで決まります。ドラストマークが目盛りになっていて、満載喫水線を越えたらアウトです。
よくある勘違い。停泊している船は錨(アンカー)の重さで停まっているのではありません。錨の抵抗と引っ掛かりに加えて、太くて重くて長いチェーンの抵抗と合わせた力で停まっています。錨はチェーンの先っぽの重り。たった2.6トンの錨の重さだけで約3800トンのタンカー船を止めるのは不可能です⚓️
タンカー船で使用しているロープが切れるとどれぐらい危ないの?当社船で使用済みのホーサーロープで破断試験を行った時の映像です。
タンカー船はパナマ船籍だと思ってる人が多い。でも、日本国内の輸送を行う船舶は全て日本船籍じゃないとダメです。船員も原則として日本人。これはカボタージュという規制。アメリカやEU圏なども同じ。何かあってもその国の力で物資を輸送できなきゃダメという考え方。外航船にこの縛りは無いので…続
海外と行き来する船はこのバラスト水に含まれる生物の処理が必要なのです。この処理を行うのが昨日、検査を行ったバラスト水処理装置です。当社の外航船ではフィルター→超音波→紫外線の順に処理をしてプランクトンなどを破壊して、生態系の破壊を食い止めています。国内のタンカーには積載不要です。
タンカー船の激レアエンジンDM47。製造されたのが20台。現存してるのは国内に2台だけ。他のエンジンは3桁以上作られてるものが多い。急に発注してもすぐに部品を送ってくれるメーカーさん凄すぎます。
タンカー船で桟橋にロープを渡す時にはサンドレットを使う事もあります。力技ではなくコツとタイミングが大事。日頃から練習して慣れるしか無いそうです。なお、サンドレットですが、砂は入ってなくてゴム製です。
夜のタンカー船の光はいっぱいつけた方が安全なのになんで暗くするの?というご質問。船の航海灯は左が🔴、右が🟢と決まってます。光の見え方で相手の船がどっちに進んでるか判断しています。もし🟢⚪️🔴なら正面衝突のキケン。それ以外の光はジャマでしかないので消してもらった方が安全なのです。
タンカー船の錨のチェーンを落として急停止するとこうなります。リモコンのブレーキで急停止できるかの投錨停止の試験。危険だから近寄りすぎると危ないです。
タンカー船で水流が発生するところは海水との戦い。鉄が電気分解されて溶ける電食が発生するから。船の先っぽの向きを変えるプロペラ、バウスラスターでも強い水流が発生。船体を守るため、鉄の代わりに溶けてくれる船体保護亜鉛を取り付けます。金塊みたいな亜鉛も2年後には溶けて無くなってます。
新造船に初導入される連動タイプの水蜜ドアです。1箇所閉めれば全部が閉まる優れもの。人通りが多い箇所に設置しました。
@sakesyubunken 電食について説明する必要があるのですが、海水こと食塩水と船の電気が加わると金属のイオン化傾向の高い部分から電気分解が生じます。鉄とアルミニウムが同じ電気が流れるところにあればアルミニウムから解けていく作用が発生します。船体であれば亜鉛板を取り付けておけばそこからどんどん溶けます。
タンカー船のプロペラを回す軸にはアースがあります。その名は軸アース。金属が回転することで電気が発生。船体との電位差を放置すると軸などが溶けてしまうのです。この現象を電食と言います。軸アースは鉛筆みたいにチビるので時々調整が必要です。ここから海水が入ってこない理由はリプに書きます。