タンカー船で使用しているロープが切れるとどれぐらい危ないの?当社船で使用済みのホーサーロープで破断試験を行った時の映像です。
タンカー船のプロペラを回す軸にはアースがあります。その名は軸アース。金属が回転することで電気が発生。船体との電位差を放置すると軸などが溶けてしまうのです。この現象を電食と言います。軸アースは鉛筆みたいにチビるので時々調整が必要です。ここから海水が入ってこない理由はリプに書きます。
タンカー船の飲料水は桟橋にいる時に給水します。中身は水道水でもちろん有料。港ごとに水道代も違います。トン単位だから差額はバカになりません。でも給水できない桟橋も多い。船内に水が無くなると給水船さんに超高級なお水を持ってきてもらうことになります。水を取るタイミングは本当に大事。
タンカー船で水流が発生するところは海水との戦い。鉄が電気分解されて溶ける電食が発生するから。船の先っぽの向きを変えるプロペラ、バウスラスターでも強い水流が発生。船体を守るため、鉄の代わりに溶けてくれる船体保護亜鉛を取り付けます。金塊みたいな亜鉛も2年後には溶けて無くなってます。
何度でも言います。これはスクリューではありません。プロペラです。ツルツルにしないのは水の抵抗を減らしすぎないためです。土俵のような工場で、銅合金を巨大な型に流し込んで、削って磨いて作ります。そのメーカーのナカシマプロペラさんの技術レベルは人工関節まで作ってしまうほどです。
金塊のような亜鉛板も1年たつとこのように流線型に溶けます。タンカー船のバウスラスターの船体保護亜鉛。水流の多いところほど電食で溶けやすい。無いとこのトンネルに穴が開いてしまうのです。
タンカー船の底には排水口があります。その名は船底プラグ。バラスト水と呼ばれる重りの海水を捨て切るために使います。ドックに入れてメンテナンスする時だけ開放。海水が多く残ってると一晩たっても水が止まらないことも。航海中にプラグが外れると悲惨なので、プラグをはめたらセメントで固めます。
海外と行き来する船はこのバラスト水に含まれる生物の処理が必要なのです。この処理を行うのが昨日、検査を行ったバラスト水処理装置です。当社の外航船ではフィルター→超音波→紫外線の順に処理をしてプランクトンなどを破壊して、生態系の破壊を食い止めています。国内のタンカーには積載不要です。
タンカー船の海上試運転ではエンジンの回転を最大まで上げます。この時にはエンジン本体からも白煙が出ます。
タンカー船の進水式のレールです。船体の下ではこのようにタコ焼きのような板が船台の坂道を滑り降りているのです。
タンカー船の先っぽの甲板をフォクスルデッキと呼びます。黄色く塗られているところは、船を桟橋につけるとき、力の掛かったロープが切れたら飛んでくる危険エリア。スナップバックゾーンと呼びます。ここで作業するときは特に注意が必要なのです。
@sakesyubunken 電食について説明する必要があるのですが、海水こと食塩水と船の電気が加わると金属のイオン化傾向の高い部分から電気分解が生じます。鉄とアルミニウムが同じ電気が流れるところにあればアルミニウムから解けていく作用が発生します。船体であれば亜鉛板を取り付けておけばそこからどんどん溶けます。
タンカー船の錨のチェーンのドロ落とし、アンカーウォッシュを外から見るとこうなります。
タンカー船のポンプは強力です。家庭用のお風呂が0.3秒弱で満杯になるほど。それでもひかる の5500KL積み荷を陸上げするには、2時間半はかかるのです。
タンカー船のメインエンジンのピストンの抜き出しにはクレーンが必須です。直径は45センチ。ピストン中央部のネジ穴の掃除をしてから吊り上げます。
最近の船に少ないのが丸窓です。当社でも古い船にしかありません。丸型の方が強度が高い反面、価格が鬼のように高いのと、ボルトどめなら四角でも十分な強度を保てるようになったのがその原因です。現在はインテリア要素で採用されるケースがありますが珍しいです。
タンカー船のアンカー⚓️のチェーンは放水して洗いながら巻き上げます。そのままだと海底のドロが船内のチェーンロッカー(錨鎖庫)に入って貯まるからです。チェーンの通るパイプの中で放水するのが効果的。チェーンを洗うための放水ですがチェーンウォッシュではなく「アンカーウォッシュ」と呼びます。
亜鉛板だけだと思ったら大間違い。タンカー船の電気分解対策。プロペラの周りは特に海水で電気分解が起こりやすい。そこでマカップスという機械で亜鉛板の犠牲を減らしています。しくみは船の外側に電気を流してプロペラや舵、外板を保護しています。船体保護亜鉛だけじゃダメなのです。
タンカー船の全速力での試運転。荷物が空っぽの時と積んでる時では出来る波が違います。これは積んでいる時の映像。船が重くて深く沈んでいる分、迫力のある航跡になるのです。
しつこいですが、これはスクリューではなくプロペラです。 英語でスクリューはネジ。プロペラは推進装置。スクリュープロペラではなくプロべリングシステムが一般的な呼称だとプロペラメーカのお偉いさんが言ってました。 (ただしガリンコ号さんは除く)
タンカー船のプロペラを回すエンジンは2年ごとにピストンを抜いてメンテナンスします。6気筒あって直径は45センチ。このピストンが82センチ上下する事で4000馬力の回転を作ります。プロペラが最大1分間に200回転して船が前に進みます。
直径45センチのタンカー船のピストンを抜くのは重労働なのです。当社船では2年に1回、抜いて整備しています。
海運業に携わる皆様にお願いです。あの方が昨年に引き続き挑発されておられます。前回、我々が挑発して相手をして喜ばせてしまった反省で、今回は徹底的にスルーをお願いします。反応するほど相手の思うツボです。事故を起こそうと思って起こす船員さんも船会社もありません。ご協力お願いいたします。
キングストン弁が自沈用…は間違いです。タンカー船などの商船ではただの船底弁だから。貨物を積んだり上げたりした時に代わりにバランスを取るためのバラスト水や、機関室の冷却水の取水口だったり。Wikiにも「自沈用との誤解」という項目が(リプ欄に)。タンカーに乗ると毎日のように開閉できます。
何度でも言いますがスクリューではなくプロペラです。スクリューはごく小型の船舶のみに用いられる呼称であり英語にもありません。そして5年に1度は抜いて点検しなければならないのです。今日のお昼前に公開される動画はこの動画の続編になるので併せて見ていただけたら嬉しいです。リンクはリプ欄に。