276
たぶんなんだけど、それを習った当時は、それを受けとめるだけの体験が不足していたのだと思う。九九を習った時には、足し算をさんざんやって、2を二回足したら4、三回足したら6、のような蓄積がないと、九九はなかなか身につかない。
277
分数を習う時には、ケーキを8人で分けたり、ピザを6人で分けたり、おやつを3人で分けたり、という体験が十分蓄積していないと、何を言ってるのか分からない。分数を習った時に「体験ネットワーク」の準備が整っていなければ、分数の内容を受けとめようがない。
278
その子にとって、分数などを体得するには、少し年齢が上にならないといけなかった、というだけのこと。そして面白いことに、小学校の内容をきっちり習得できると、中学校の内容も理解できる。もちろん、ウンウン言いながらだけど。小学校の内容は体感が必要で、数学理解の基礎であるらしい。
279
小学校の内容でしっかり復習する必要があるのは、算数のみ。小学校の算数は本当に重要で、ここで欠落があると、中学校の数学は理解できない。ましてや高校の数学なんかチンプンカンプン。侮りがたし小学校の算数。私は中学校の時二回復習し、高校生の時も一度復習した。意外に抜け落ちが見つかる。
280
まとめました。
小学校算数のアヤフヤを消す|shinshinohara #note note.com/shinshinohara/…
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「ためしてガッテン」で面白い実験が。「出番があるまでこの部屋でお待ちください」と、数人の男性ばかり入れられた部屋、女性ばかり入れられた部屋。その中で何が起きるのかを観察。
男性ばかりの部屋では沈黙が続き「遅いですね」「そうですね」と二言がやり取りされたのみで、沈黙が続いた。
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他方、女性ばかりの部屋では。「どちらからいらしたの?」とかの問いかけからはじまり、どんどん会話が膨らみ、実ににぎやかに話が盛り上がった。
この様子をモニターで観察したスタッフが、少しテコ入れしようと、ケーキとコーヒーを差し入れることに。「出番までもう少しお待ちください」。
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沈黙が続いていた男性側の部屋では。「うまいですね」「そうですね」。その二言がつぶやかれた後、黙々とケーキを食べ、コーヒーを飲み。そのあと、またしても沈黙が続いた。
他方、女性の部屋ではケーキとコーヒーでさらに大盛り上がり。お気に入りのケーキ店の話題とか、さらに会話が盛り上がった。
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あとでスタッフから種明かし。男性側の部屋で沈黙が続いていたのをずっとモニターで見られていたことに、男性たちは苦笑い。他方、女性たちは「あら、恥ずかしい」「余計なこと言ってないかしら」とさらにワイワイ。すっかり親しくなっていた。
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共同研究の関係で、一部上場の大企業2社と一緒に食事する機会が。大企業の2社から来たそれぞれの担当者(両方とも男性)は初顔合わせ。さすがに社会人経験を積んできたツワモノたちだけあって、会話が途切れることはなかったのだけれど。
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「私はかつて何億円の仕事をしたことがあって」「それはすごいですね、私はA社と何十億円の仕事をとりつけた思い出が今も忘れられなくて」「そういえばその会社とはこんな新規のビジネスを立ち上げたことが」ニコニコ笑いながら俺の方がすごい仕事したことがあるぞ合戦。私は横で見ていて楽しかった。
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私より少し年上の男性は仕事に誇りを持っていて、かつ、俺の方がすごい仕事しているんだぞ、というマウンティングがすごい。私は何が楽しいのかわからないのだが、そうした人に連れられてスナックとかに行くと、お姉さんたちに俺はすごいんだ自慢していて。話すことって自慢しかないのかな。
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年下あるいば部下のそういった場でのお仕事は、自慢話をする上司をヨイショすること。「すごいですねえ」「私にはとても」とへりくだること。これがそういった場でのお約束。いわゆる「さしすせそ」。さすが、知らなかった、すごい、センスいい、そうなんですか。
先輩から後輩へつながれる伝統。
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ここ数年、パートを募集すると半分は男性が申し込んでくる。面接で話していると、なぜか「ほんの少し前まではあなたたち側にいて、人を品定めする側だった」と、昔すごかったアピール。
うん、一緒に仕事すると私毎日説教されそうだな、と思った。
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男性は長らく、仕事ができることを自己の存在証明みたいに考えるロールモデルを思い描いてきた。特に年配の方はしみついていて、なかなかそこから脱却できない。近年は定年退職前にセミナーを受講するらしく、マウンティングすると嫌われますよ、という教育を徹底されるらしいけれど。
291
YouMeさんは知らない人ともスッと仲良くなる。コツを聞いてみた。「雑談すればいいのよ」。えー、でも、雑談って中身ないやん。相手も興味があるかどうかわからないし、何話していいかわかんないよ、というと、「中見なくていいの。仲良くなることが目的だから」目からウロコがボロボロ。
292
YouMeさんによると、中身のある内容になると信条の違いとかの問題が出てきやすく、ケンカになったりマウンティングになったり、面倒なことになりやすい。自分の見識の方がお前より上だ!と証明したくなり、本来の「あなたと仲良くなりたい」という目的が達成できなくなる、という。
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「あなたと仲良くなりたい」からこそ中身のない雑談が良いのだという。中身がなければ、こちらも向こうもあまりこだわりがないから、どうでもよい。それでも互いにやり取りしているうちに気心が分かってきて、ああ、この人はこういう人なのか、というのが分かってくる。すると親しくなれるのだという。
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中身のない雑談で一向にかまわない、「あなたの声が聞きたい、あなたとずっと話ていたい」という気持ちがあれば、どんなに他愛のない会話でも相手にその気持ちは伝わり、親しくなれる。ああなるほど、女性が他愛もない話をあえてするのは、そういった理由だったのか!
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年配男性のロールモデルだと、いかに高尚な話をするか、知的なところを見せるか、いかに自分がデキる人間であることを証明するか、という会話がスタンダードになっている。基本、スナックのお姉ちゃんにする話しぶり。だから、退職し、仕事から離れると、このスタイルの話しぶりは嫌われる。
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相手の言うことに驚き、面白がる。これかな、と思う。
これまで学生の相談に乗ってきて、「深い話ができる友人がいない、みんな流行とかファッションとか表面的な話ばかりで、それに合わせるのに疲れる」ということをいう男子学生に何人も会ってきた。わかる。私も若い頃、同じように悩んでいた。
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一切否定せず、あなたの考え方は面白いなあ、と、新たな発見に驚き、面白がると、どんどん話してくれる。そして、どれだけ話しても否定せず、面白がる私に興味を持ってくれ、今度は私の話を聞きたがってくれる。聞かれたことには簡単に答え、基本、「訊く」に徹する。
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まとめました。
会話を盛り上げるコツ|shinshinohara #note note.com/shinshinohara/…
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「ジョブ制」考。
知人によると、日本の強みは、職場で困ってる人を見かけたとき「どうしたの?手伝おうか?」の言葉がスッと出ることじゃないか、という。外国人はこうはいかず、「それはオレの仕事じゃない」とつれなく通り過ぎてしまう。困ってる人はいつまで経っても困り続けることになる。
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先日、鳥取大学の人たちに講演した時の参加者から、質問が来た。「点数に結びつかない遊びとかの「余計なこと、無駄なこと」に理解を示さず、ただひたすら勉強してほしい、という期待を親は持ちがち。「余計なこと、無駄なこと」の大切さをどう伝えたらよいですか?」というもの。ちょっと考えてみる。