枝野会見発言③「(だから)電力需給に関しては、“多分これで大丈夫だろう”といった楽観的な立場を採ることは、私は出来ない」←この話は、僕・下村も枝野さん自身から以前聞いた。当時官邸にいた者は、原発事故の把握不能な恐怖を身にしみて実感したが、こちらの恐怖もまたもう1つの実感。
枝野会見発言④「前にも申した通り、たとえ安全であったとしても、必要性が認められないならば、再起動の判断はしない」「再起動の是非は、《理解が得られてから》最終決断する」「今回の対象は、大飯3・4号機について。今後も各発電所について、その都度、再起動の是非を判断してゆく」
枝野会見発言⑤「最後に、改めて申し上げたい。政府は昨年7月の決定で、[1]原発依存度をできる限り低減、[2]省エネ・節電対策を抜本的に強化、[3]再生可能エネの開発・利用を最大限加速、[4]環境負荷に最大限配慮しつつ化石燃料を有効活用、の4つを基本的方向としている」
枝野会見発言⑥「原子炉を淘汰していく仕組みを取り入れた法案の提示、固定価格買取制度の導入、エネルギー規制・制度改革28項目の実施など。今後も、1日も早い脱原発に向け最大限の努力を続けていくことを、この機会にお約束する。」←これが昨夜の会見の、締め括りの一言。
続き◆権力批判はメディアの使命だから、昨日の会見内容を厳しく報じるのは当然としても、以上のような発言部分を殆ど落としちゃうことは、原発復活歓迎の人を喜びへ、反対の人を早々の諦めへと(いずれもまだ判らんのに)誘う、ミスリードの恐れは無いか? 報道界出身者として、少々心配。
枝野発言②時事通信(15日15:27)「枝野経産相は15日、徳島で講演し、『(原発の稼働は)5月6日から一瞬ゼロになる』と明言。その上で『後戻りせず一直線に原発を減らしていく。半年、1年だけ原発がゼロになっても、また原発に依存してしまうのでは仕方がない』とも述べた」
日隅一雄さん、今夜逝去。“弁護士達が作った市民メディア”NPJの編集長。(4年前、設立時の下村ラジオ番組…bit.ly/irru0X) 入院先の病室で、弁護士仲間達や、福島瑞穂さん、ニコニコ動画の七尾さんら十数人が名前を呼ぶ中、静かにスーッと旅立たれた。
続き◆同書の、最後の一文。『私達が主権者として振る舞うために、「思慮深さ」を身に付けた上、積極的に政治に参加していかなければ、この国は変わらず、また取り返しのつかない「何か」が必ず起こるだろう。』 この日隅さんの渾身の警告を、僕らは遺言として本気で受け止めなきゃいけない。
続き◆今夜病室に駆け付けたTBS「報道の魂」(bit.ly/64wNEw)の秋山ディレクターも、茫然としていた。危篤の報を受けた時、彼はまさに日隅さんの長期密着番組の仕上げ編集作業中だったと言う。今度の日曜(6/17)深夜の放送は、予定通り行なわれる。必見。
続き◆たった2日前にも、武蔵野で「どうしたら原発事故のような人災を防ぐことができるのか」というタイトルで、1時間半ほどの講演をしていた日隅さん⇒bit.ly/KyzCEh 本当に最期まで、己の末期ガンも顧みず、僕らを覚醒しようとし続けて下さった。合掌
選ばれはしたものの、そもそも世界が抱いていた東京開催への不安点は、《今の汚染水》そのものと言うより、《事故から2年半経ってもこうした問題が露呈する、日本という国のシステム不全》への疑念だったのでは? 「0.3平方km内」とかではなく、38万平方km(社会全体)の話。
続き◆この疑念に誠実に向き合う為に、僕らがすべき事の1つ。今後7年間「五輪関連ニュースを1本入れた場合は、必ず同番組内に震災・原発関連ニュースも1本入れること」を自らに課す報道番組が現れたら、僕は一視聴者として熱く支持する。一番大切な事を、この社会が浮かれて忘れない為に。
佐村河内氏の金曜会見、朝ワイド番組は週明けの今朝、一斉に放送。うんとメディアがもてはやした人については、その分だけ“引き波”の破壊力も凄くなることに留意して、報道に接したい。例えば「これじゃ謝罪じゃなくて反論だ」という批判は、既に《この男に反論権なし》と決めつけていないか?等。
これも“引き波被害”が始まらぬ内に、一言。STAP細胞の小保方さんは、ただ論文を発表し学界の追試に委ねるという普通の事をしただけで、《世間を騒がせた》ことはない。《世間が騒いだ》のだ。常識破りだ、リケジョだ、割烹着だ、と。そこをしっかり確認して、明日からの報道を受け止めよう。
②「騒がせたのは小保方だろ」とのご意見⇒「明日からの報道を受け止めよう」と書いた通り、まだ留保・注視の段階です。STAP発表当時「本当なら凄いね!」と思うべき所、「凄い!」と走り過ぎてしまった。ならば今、「疑義が本当ならダメだよね」と考えるべき所、「ダメだ!」と言うのも早計。
続き◆かつて「河野義行宅の押収品からサリンは作れない」と報じた時、私は「殺人犯の肩を持つな」と散々叩かれた。≪今は白か黒か、まだ判らない≫と言うだけで、≪黒をかばうな!≫と断じられる。なぜ結論を急ぐのか。皆、〆切でも抱えているのか?amzn.to/191NaZL
客観的事実として、閣議決定は、あっさり白紙に返ることがある。つい一昨年の9月19日、「今後のエネルギー政策は『革新的エネルギー・環境戦略』(下村注:2030年代原発稼働ゼロを目指すと謳ったヤツ)を踏まえて…遂行する」と閣議決定されたが、すぐ政権交代という民意で無力化した実例も。
…だから、今日の閣議決定でGame Overでは勿論ない。「反対派は大袈裟に心配しすぎ。これで戦争になんか結びつく筈ない」と心から思っている賛成・黙認派の方へ。全ての《破局》は、《平穏》からなだらかな道で繋がっている。この歴史の教訓だけは、忘れずに議論を続けましょう。
池上さんのコラム掲載拒否で、朝日を宅配で取るのは打ち切ろうと思った。今朝の復活掲載で、もう少し様子を見ることにした。一方、このコラム中で池上さんは「慰安婦と呼ばれた女性たちがいたことは事実。これを今後も報道することは大事」と明言。そこをスルーした他紙の朝日批判も、どっちもどっち。
今朝から大雨特番でNHKが時々説明なく使ってる専門用語/「溢水」(いっすい)=堤防が無い所で普段の河川敷の外まで水があふれ出ること。「越水」(えっすい)=堤防がちゃんと有るのにそれを越えて水があふれ出ること。※ちなみに「決壊」=堤防が壊れること。
NHK大雨特番、ずっと頑張ってる。最初の内は説明が無かった「越水」も小マメに説明の枕詞が付くようになったし、各現場リポートも回を追って改善。さすが。TV屋って、批判は凄く浴びるけど、いい仕事しても褒められることってホント少ないんだよね。評価すべき時は、一視聴者として応援しなきゃ。
続◆今、洪水の中で孤立しながら、スマホ等でこれが読める方へ!/救援ヘリが頭上に来たら、羽の回転が起こす猛烈な風に十分注意を。周囲の壊れた家のトタンなどが飛んできて怪我をする恐れあり! 山古志村では、避難時に私のすぐ横で、この風で突き倒されそうになったお婆さんがいた。
パリの犠牲者には当然黙祷するけど、シリアの犠牲者には黙祷しない。シリアの拠点は空爆するけど、ベルギーの拠点は当然空爆しない。それが“当たり前”すぎて意識にすら上らぬ人々は、そこに根源的な違和感を抱く人々の思いが、想像できない… twitter.com/asahi/status/6…
より排他性の小さな言葉を選ぶデリカシー。新人アナ研修時代、先輩から教わった「天気予報で、“晴れ”を安易に“いい天気”と言うな」を思い出す。「農家の人達が皆、雨を望んでいる状況でないか一瞬考えてから言え」と。 twitter.com/kazuhirosoda/s…
【急告】白鴎大・今日4限「情報キャッチボール技術」履修生へ/未確定要素の多い情報の伝え方の訓練として、「SMAP解散報道」を採り上げる。今朝これを報じたスポーツ紙2紙とネットの反応、君の周囲でそれがどういう言葉(特に語尾)で伝播しているかの材料を集めて、授業に臨むこと。