芦辺 拓(@ashibetaku)さんの人気ツイート(新しい順)

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「今の10代には今の10代向けの本を勧めたい」の何が羨ましいかというと、「今の10代には今の10代向けの本が存在すること」が、まず驚異なのであって、かつての10代には自分たち向けのエンタメ小説などほぼ存在しなかったのですよ。その暗黒時代は三十年、若者何世代分かは続いたのではないか。
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何でみんな疑似西洋ファンタジー風異世界に行くんだよ、日本人ならちょん髷ワールド、お江戸こそ何やってもいい物語空間だよと常々言っているが、僕の十代のころすでに時代小説は敷居は高かった。使いこなすべき言葉があまりに多くて、いっそ中国を舞台にしようと思ったり漫画の方がいいのではと考えた
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僕が校閲記者をしていた1982年以降、もう「血」をそういう意味で使うことは最大級の禁止事項でしたよ。そのあと「遺伝子」「DNA」と言い換えながら、やはりいけないということになった。それをあっさり復活させるほどオリンピックというのは危険な熱狂を呼ぶんですね。 twitter.com/mas__yamazaki/…
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「セッ〇ス描写はダメならミステリーの殺人描写とかどうなるんだ!」とか叫ぶ人がいるが、答えは簡単。次はそれも取り締まり対象になります。そしてジャンル内部から「何も殺人を扱わなくてもミステリーって書けるよね?」という声があがる。だから、「日常の謎」派は獅子身中の虫として、あらかじめry
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小松左京先生が大学時代、漫画を描いていたことを知らない人も意外にいるみたいなので、『幻の小松左京 モリ・ミノル漫画全集』から「第五実験室」「大宇宙の恐怖アンドロメダ」「大地底海」。もうはっきりとSFを書きたいという指向性が感じられます。小説か漫画かは手段の違いでしかなかった。
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手塚治虫は「漫画でなければ評価できたのに」と言われたろうし、江戸川乱歩は「この才能で純文学に進めばもっと評価された」、小松左京氏は「こんなに小説が巧いのならSFなんか書かなければ」と評された。たぶん少女漫画やアニメの人たちもそうだろう。そしてそれらは「大きなお世話」で話がすんでいる
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ジャンルの成立→読者の集結→商業的採算の確立→求められる内容の固定化→読者の保守化→新奇な内容の排除→フレッシュな才能の参入困難に→読者の高齢化→ジャンルの衰亡、となってゆくという毎度毎度のお話になってゆくわけです。
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ライトノベルの定義について、はるか離れた地から言わせてもらうと、ジャンルの定義が困難であり危険かもと思うのは、「大衆文芸」も「探偵小説」も「SF」も、最初は「何やってもいいし才能は来るもの拒まずのオモシロ小説」として始まるので定義しようがないということですな、そして、そのあとは
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これは「校閲のさかしら」の容疑濃厚ですね。僕は文章の中の不自然な文字使いが手がかりとなる個所で、「正しい」表記に直されて台無しにされたことがあります。こういうときの校閲は鉛筆でチェックを入れるのではなく、議論を避けるためこっそり直します。教育系出版の流れをくむ社は特に要注意です。 twitter.com/kawai_shichite…
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#ウルトラセブン #BSプレミアム この「おもちゃじいさん」に扮した植村謙二郎氏が、当時53歳であったことにリアルタイム視聴者の同志諸君は驚愕し、恐怖せよ!
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システムに穴があることに気づかなかったり、そこへの悪意の侵入を予期しなかったり対処しなかったことを「性善説」というのはやめてくれ。それは「無能」とか「迂闊」であり、孟子も朱子も、悪人や悪意や犯罪が存在しないなんて一言も言ってないぞ。日本人の「性善説」「性悪説」誤解はほんと根深い。
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「楽するのは許せん」思想は小説界にもあって、ワープロ否定論につながっていた。すごいのは曽野綾子氏で自分はいちはやく導入していたのに、公募エッセイの応募原稿がワープロだと落としていたという。理由は「一般人のくせに生意気だから」。執筆方法と選民思想がつながるところが、さすがこの人。 twitter.com/h_yuzuki/statu…
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小説本のアニメ絵・漫画絵表紙の悪口を言ってほしくないのは、あれもれっきとした闘争で獲得した小説家の権利なんですよ。ソノラマ文庫でさえ最初は拒否されたというし、コバルト文庫も嫌がる編集を「売れなかったら責任を取る」と作家が説得し漫画家さんに依頼したという。アダヤオロソカにはできない
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庵野秀明、宮崎駿といった人々のドキュメンタリーを見ると、逆にアニメの世界に入る人が減るのではと心配になる。だってここまで極端な「一将功成り万骨枯る」世界はない。ふつうの映画は監督中心とはいえ撮影・美術・照明など各パートが「自分」を持って仕事をしている。どう見てもそれとは違うような
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今日、聖火リレーが予定通り始まると聞いて、「国力が違いすぎるのに、何がどうなっても日米開戦など絶対にありえない」と確信していた人たちの、昭和16年12月8日朝の心境が理解できるようになりました。画像は『昭和16年夏の敗戦』から、日本必敗のシミュレーション結果が出たあとの東條英機の発言。
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「えんとつ町のプペル」の件で映画ってこんなもんだったかなと思ったが、80年代に前売り券商法で「こんなもん」にしたのは当の映画界だった。当時は映画に郷愁を抱く企業人が多かったから、製作費を出させた上に前売り券を押しつけることができた。そのとき日本映画についてみんな学んでしまったのだ。
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若いうちに政治はもちろん社会問題に何の関心も持たなかった人が、一定の地位を得て急に発言を求められるようになり、自分にはその資格があると思いこんで口を開けば、およそ結果は見えている。お笑い芸人しかり作家しかりだ。だから若い衆、生煮えでも青臭くてもそれらに触れ、慣れておきなさいよ。
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「鬼滅の刃」を見ていない(残酷描写ゆえ見せてもらっていない)子供らの間で「鬼滅ごっこ」が流行っているのを特異現象のように語る評論家の先生方、昔から子供はそうそう連れてってはもらえない映画とか見れない時間帯のテレビの情報をいろんなところから得て楽しんでたもんですよ(大図解時代より)
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辻真先先生が「若者の活字離れ」を断固否定し「若い世代を無視しつづけたのは活字の方じゃないか」(「朝日ソノラマの思い出」より)と喝破したのと同じ愚がくり返されているのだな→大人が知らない間に「若者のライトノベル離れ」が起きていた…! @gendai_biz gendai.ismedia.jp/articles/-/770… #現代ビジネス
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すでにいろんな方が指摘されてますが、カリオストロの城のルーツはこの映画「大盗賊」でしょうな。好色宰相と姫君、戦いに備え大食するヒーロー&色っぽい女相棒、空からの城への侵入、そしてこの結婚式。
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「夫婦別姓にすると、お父さんとお母さんの名字が違うので子供が学校でいじめられる」「同性婚でもともと子供がいたり養子を迎えると、その子供が学校でいじめられる」、あと「学校は社会の理不尽さを学ぶところだから掛け算の順番はあることにしておけ」とか日本人にとって学校っていったい何なんだろ
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鬼滅の刃は僕もよく知らないのだが、主人公の妹がくわえてる竹を「巻物」と誤解した人が多いと聞いて逆にホッとした。つまり妖術使いが巻物くわえてドロンドロン、が継承されてるということでしょ? 今、日本人の中から「言葉」と「物語」が凄い勢いで消えて行っているが、何とか踏みとどまってほしい
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「作家が書きたいものと書けるものは違う。前者は既存作のエピゴーネンに過ぎない」なるお言葉が流れてきて、まことにごもっともながら、これもまた創作の手を竦ませる呪いになりかねないので言っときますと、憧れの作品を再現しようとしても絶対そうはなりません。どう転んでもあなたの作品になります
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これは断言しておきますが、新政権発足後の三日後、いや翌日には「安倍政権の方がましだった」という記事が出ます。評価の変化はあれ、当時はあれほど断罪された田中角栄退陣のすぐあと「三木内閣より田中内閣の方がましだった!」という週刊大衆の吊り広告を見て唖然とした高校生として証言します。
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もう僕が生まれ育ち、親たちから話を聞き、小説やドラマで知った「大阪」と、維新と吉本に支配された「大阪」とは、単に時間的に隔たっているばかりではなく、人間的にも空間的にも全く別個の存在と考えた方が気が楽かもしれない。僕はそうします。