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先日、在留資格のないままに二十数年を日本で暮らしたアフリカ某国の男性と一緒に入管に出頭した。帰国するためだ。彼は滞在中、在留資格がないことを除いては、法を遵守し、キツくて多くの人が短期間で辞める肉体労働の仕事を二十年続け、職場では彼がいなければ回らないまでの存在になっていた(1/6
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前回衆院選時、私は在米であったが最高裁判事の国民審査投票ができなかった。驚き、原告となって訴訟をした。地裁、高裁で、在外国民に投票させないのは違憲との判決が出た。しかし政府は改正に動かずまた今回に至る。投票権は私たちに許された数少ない武器で砦だ。それを奪うことを許すべきでない。
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私たちはこの国で外国ルーツの人が傷ついたり、亡くなったりした出来事にもっとこだわる必要があると思う 。
1人の人の尊厳がないがしろにされる社会では10人の、100人の人の、10000人の尊厳がないがしろにされるだろう。それは彼らであり、あなたであり、私でもある(5/6
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水曜のカンパネラのコムアイ「学生の頃から原爆のことに関心があった。自分の話を聞いてくれる人が増えたら多くの人に届けたいと思っていたのに、影響力増したら、かえって自由に発言しにくくなってしまっていた。でも2年前くらいからそういうのどうでも良くなった。好きなように生きようと。」最高。
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性風俗事業者に対する持続化給付金不支給訴訟の東京地裁判決。その内容についても言いたいことは色々あるけど、私が一番許せないのは法廷で判決理由を読み上げなかったこと。社会的注目を集める事件では少なくとも理由の要旨を読み上げるのが一般的だ。しかし裁判長はそれをしなかった(1/2
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大切な友人がアフガンにいる。大学生の時にうちの事務所にアルバイトとして来た彼はアフガン難民の少年を守ることに奔走していた児玉弁護士に憧れ、自分も携わりたいと本当に弁護士として戻ってきた。数年後更なる難民庇護の専門家となるため彼は国連難民高等弁務官事務所へ入職した
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最高裁は3年経過後は通貨価値の低い出身国基準で補償すれば良いと述べたのだ。彼はそれを聞いて「日本人の身体と自分たちので価値が違うということか」と首を振ってから、少し笑うような虚空を見るような表情をした。
離れることを決めた時、彼は「日本はもういいや」とそれ以上は何も言わなかった(4/6
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ネパールから来られた男性が、手錠で拘束され、取調べられた直後に死亡したアルジュンさん事件の裁判はいよいよ大詰めで警察官などの尋問が行われる。その期日を前に、この事件を学ぶイベントをやります。今夜8時から。是非観てください。 twitter.com/call4_jp/statu…
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最終的には、日本への諦めのようなものが大きかったように思う。
彼が最初、労災の相談で来た。職場で積荷が崩れる事故があり、首を痛め、また肋骨も数本折っていた。私はオーバーステイでも労災は認められるが、逸失利益の補償は日本人の場合より遥かに少ないと伝えた。H9.1.28の最高裁判断ゆえだ(3/6
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新幹線の重要なパーツを作る仕事もしていた。日本の誇る交通インフラを彼のような人も支えていた。
これだけ日本への定着性があれば、在留特別許可を得られる可能性もある、そうアドバイスをしたが、結局彼は帰国を決めた。
在特の判断に長期間を要しその間生きるすべがないというのもあったが(2/6
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入管職員を法廷で尋問した。ガーナ出身のスラジュさんを強制的に国外送還しようとして制圧した事件。頭部を制圧した職員がつけていたはずの手袋が証拠品にない。なぜかを問うと「汚いと思って捨てた」と答えた。このメンタリティを許容する文化がウィシュマさんにつながっている。#JusticeForWishma
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海賊に疑われ、ソマリア沖から連れて来られた人を弁護したことがある。
船籍はパナマだったが日本の会社が実質保有していたタンカーを襲ったという容疑だった。船員は全員船の中に立て篭り、米軍が彼らを捕らえた。捕まったのは年端も行かない若者たち。文字も読めない漁師たちだった。(1/10)
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ゴーン氏逃亡により日本の刑事司法の前近代性がクローズアップされたように見えているが、実際はその前から海外メディアは制度に驚きを示していた。今だから言っても良いと思うが、世界有数の通信社から、訴訟を起こしたいという相談を受けていた。公判前整理手続きが非公開なのはおかしいと。
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読まない理由は傍聴席から批判の声が上がるのを恐れたことぐらいしか考えられない。でも、本当に自分の出した結論を正しいと思うなら、堂々と伝えれば良い。それが判断権者の最低限の義務ではないか。それが色々なものを賭して声を上げた人に対する最低限のリスペクトではないか。
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私の法律事務所は池袋の「夜の街」の隣にある。法律相談にはセックスワーカーも来るし、道で会う客引きをする若者たちは以前に学習支援で勉強を教えていた子だっている。だからコロナの記者会見で「夜の街」という言葉が盛んに使われた時は、そのやり方に心がチリチリした。
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新年度は新人警察官の教育で職質が増えるという。真偽不明だが確かに5月、6月は体感として多い。外国ルーツの人に対して職質から所持品検査がされていると「弁護士です。任意だから嫌なら断っていいんですよ」と介入するようにしているが、当人たちが「大丈夫」とか曖昧に笑うだけのことが多い(1/4)
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これは本当に衝撃の事実。少し噛み砕いて説明したい。
①難民認定率がすごく低い。認定も不服申し立ての判断も入管職員だけでしてた。
②判断した同じ役所がもう一度不服申し立ての判断するってほぼ意味なくない?と言われ続け2005年に参与員制度作られる。(続く
tokyo-np.co.jp/article/252412
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ミャンマー生まれの友人がいる。弁護士になってすぐ彼の難民認定不許可取消訴訟を担当した。学生の頃からミャンマー民主化を願いスーチーさんの政党で活動していた。集会のビラを配ったことで逮捕状を出されて国を後にした。彼が仕事に行く前、早朝に、陳述書作成のための聞き取りをした。
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大阪地裁判決全文を改めて読む。判決のあちこちに、立法により同性婚を認めるべきとのメッセージが含まれているようには思う。でも差別の問題を原理的に多数派論理にならざるを得ない立法に委ねたら、やはりそれは司法の役割の放棄ではないか。
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「結婚の自由をすべての人に」東京地裁判決を繰り返し読む。裁判官の良心が詰まった、しかし勇気には欠けた判決というのが感想だ。
良心がつまっていると感じた点→
①史実や医学的判断の変遷、各国の先行事例を丹念に分析して、人々の意識変化についても何ら理由を示さない「社会通念」で済ませず(1/9
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国会に出た法テラス特措法。私の働く公設事務所は法テラス案件が8割以上。件数にして千数百件だ。日本有数の、もしかしたら一番の件数を扱うジュディケア事務所だろう。弁護士も事務局も全く余裕なく働いている。手前味噌ながら皆優秀だと思う。それでも弁護士会からの補助なしでの運営は難しい。
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できることは限りがあるけれど、それにしたってこの無力感はなんなんだって思う。中村先生は殺され、香港で、パレスチナで、ベラルーシで、アフガンで何が起きてる?私たちはどこにも進んでいないのか?抑圧を肯定する世界はむしろ勢いを増してないか?(アメリカの占領こそが抑圧であった側面は
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安田さんは今、訴訟を起こしている。パスポートを発給してくれと。これは彼らのジャーナリストとしての生命線であるとともに、私たちの知る自由の問題だ。彼の訴訟を知り、広め、サポートして欲しい。海外事例のリサーチ費用のため寄付も集めている。ぜひ応援を。(9/10)
call4.jp/info.php?type=…
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もちろんあるだろう。だが女性への対応だけでやはりタリバンはアウトだと思う)。
方向感覚を失ってしまったように感じてならない。
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危機を前に出国できる自分と、その選択肢がない現地スタッフとを比較する苦渋の言葉が載せられている。不安に押しつぶされそうになりながらも、自分は大丈夫だと言って、彼ら彼女らは明日もオフィスに来て苦しむ人たちのために働くだろうと。えも言われる感情に捉われる。20年前アフガン戦争の始まりに