内田樹(@levinassien)さんの人気ツイート(古い順)

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「真に知性的な人」は自分がどれほど賢いかを誇示することをしません。自分の頭の良さを「自分は頭がいいことを証明するために使う」のは時間の無駄ですから。そんな暇があったら周り人が知的に高揚して、パブリックドメインに知的資産がじゃんじゃん蓄積されるように創意工夫を凝らした方がいい。
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前にどこかの新聞から「今度の内閣にネーミングするとしたら何でしょうか?」と訊かれたので「ネーミングしたせいで政治が変わったという実例が過去に一度でもありましたか?同じこと繰り返して虚しくなりませんか?」と説教したら二度と電話が来なくなりました。😟 twitter.com/mas__yamazaki/…
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ぼくら一般人がレンタカー借りる時でさえ「反社会的勢力と無関係」である旨を申告しないといけないんですよ。政治活動について「反社会的勢力と無関係であること」についての挙証責任を政治家が免ぜられるはずがないじゃないですか。(怒 twitter.com/mas__yamazaki/…
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これは僕が予測した通りです。一番ダメージが少ないのは「私は世間のことに疎いのです」という言い訳だからです。「世事に疎いことは政治家としての能力を毀損するものではない」という閣議決定でダメ押しが欲しいところですが。 twitter.com/TomoMachi/stat…
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「選択と集中」ということを言い出してから一気に学術的発信力が低下したわけですから、相関関係は自明だと思います。「成功することが確実なプロジェクトだけに資源を集中する」というのは「冒険的なプロジェクトには決して予算をつけない」と同義だということにいつ気がつくのか・・・ twitter.com/keizotakao/sta…
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文化行政もそうですけれど、冒険的なプロジェクトに資源の分配するためには周りの懸念を押し切って「これはいける」と鑑定し押し通すことのできる「目利き」が必要です。むろん「目利き」だって間違えます。行政の場合、原資は税金ですから「目利きのリスク」を取ることができない。
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だから行政が資源配分するときには「前例踏襲」するか「D通かPソナに丸投げ」することになる。「これが失敗したら俺が責任を取る」と言える人間が組織内にいないんですから、「リスクもベネフィットも全部外部化する」ことしかできない。文化が衰えるのも当然です。
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統一教会と無関係な国会議員だけではもう組閣できなくなっているという事実はきわめて深刻だと思います。権力の座に安住しているうちに「リスクヘッジ」という考え方をしなくなったことを示しているからです。そんな政治家たちに外交や国防を議する資格はありません。 twitter.com/mas__yamazaki/…
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「反日」と「反共」って言葉の構造がよく似ていますけれど、「反日」の方がエゴの肥大度が病的です。「反共」は「オレがキライなものをこれからは『共産主義』と呼ぶ」ですけれど、「反日」は「オレに敵対するものは日本に敵対している」ですから。
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「共産主義」が定義可能である限り「反共主義」というイデオロギーはあり得ます。でも、「反日主義」はあり得ない。「オレ」と「日本」を同定する論理的な回路が存在しないからです。だから「反日」はいわばイデオロギー的「間投詞」として罵倒にしか使えない。
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「他人の技を批判してはいけない」と多田先生に教わりました。「どうしてですか?」と訊いたら「人の技を批判してもうまくならない」というお答えでした。「他人の技を批判して上達するならオレは朝から晩まで他人の技を批判しているよ」と破顔一笑されました。 twitter.com/georgebest1969…
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水道橋博士が松井大阪市長からのスラップ訴訟に対する抵抗を組織しようとしています。僕も微力ながら応援するつもりです。みなさんもご支援ください。note.com/suidou_hakase/…
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面接と小論文だけの試験てあまりよくないですよ。落ちたときのダメージが大きいですから。ペーパーテストがあれば「点数がちょっと足りなかっただけだ」と自分に言い訳できますけれど、論文と面接だと「人間性に欠陥がある」と判定されたような気分になってしまう。 twitter.com/keizotakao/sta…
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統一教会事件で「似非知識人」が炙り出されたと平川君が書いてましたけれど、その通りだと思います。もし本気で統一教会と自民党の癒着は「優先的に論じるほどの問題ではない」と思っているとしたら知性が不調だし、保身のためにそう言っているなら倫理性に欠陥を抱えている。
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敗戦の日にはこのところは毎年半藤一利原作・岡本喜八監督の『日本のいちばん長い日』を観ています。黒沢年男と天本英世の「絶叫し続けているので何を言っているのかわからない」二人の軍人があるいはもっとも当時の現実に近いのかも知れないと思いながら。
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山形新聞の連載コラムに「五輪疑獄」について書きました。Guardian がフランスの司法当局の捜査結果に基づいて五輪組織委からブラックタイジング社への送金がIOC委員の買収の原資だったと報道したのは2016年。その時に日本のメディアは深追いせずにスルーしました。
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フランス司法当局が「東京五輪招致をめぐる贈収賄容疑で捜査の開始」を決定したのが2018年。これを受けて、竹田JOC会長はIOC委員も五輪組織委副会長も辞しました。実際に金を操作して、五輪招致を主導したのは組織的な活動だったはずですが、日本のメディアはこのニュースもスルー。
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大会経費のうち組織委の負担分は情報公開制度の対象外なので、何に使ったのか検証する手立てがないまま組織委は解散し、契約書類などは消滅します。五輪スキャンダルはこれで蓋をされるはずでしたが、意外なことに日本の検察が動き出した。「政治の圧力」が外れたのでしょうか?
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果たして日本の大手メディアは東京五輪の腐敗の構造を暴くことができるでしょうか?僕は半々と見ています。公式スポンサーとして五輪に加担したので「五輪に泥を塗る」報道は差し控えたいというなら、もう日本の新聞はおしまいですね。
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なんだかもう切りがないですね。「人が見ていないところでも、公人として自己を律することのできる人間」は自民党にはもうおりませんという理解でよろしいですか。 twitter.com/gloomynews/sta…
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ある時期から「公人は紳士でも知識人でも善人でもある必要がない。知性・徳性において国民よりすぐれた人間は『国民の代表』に相応しくない。そんな気取った人間には民意は託せない」という主張が批評的なつらつきをするようになりました。
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そんなものは手垢のついた「衆愚政治」「反知性主義」「道徳的シニスム」の何度目かの再演であって、そこには批評性も生産性もないんですけれど、その現状肯定・思考停止を「リアリズム」だと信じている人が「上の方」にダマになって棲息している。
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民主主義の欠陥を検証した古典的論考にJ・S・ミルの『自由論』(1855)があります。ミルがまず取り上げたのは「社会で多数派を占めている人たちの意志をどうやって抑制するか」という難問でした。「多数派の専制」という事態は市民革命以前には存在しなかったからです。 twitter.com/TomoMachi/stat…
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「民衆の意志」と呼ばれているものは実際には「民衆の中でもっとも活動的な部分、すなわち自分たちを多数者として認めさせることに成功した人々の意志」 だったからです。「活動的な市民が非活動的な市民を圧迫する」事態をどう制御できるか。ミルはそれを民主政の最大の難問だとみなしました。
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日本の社会科では民主政がその成立の時から「多数の専制をどう制御するか」を考え続けてきたという歴史的事実を教えないのでしょう。だから「民主主義といったら多数決のことだろ」と口を尖らせる人たちが相変わらず湧いて出てくる。😟