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この人に「玉ねぎがいま一個いくらだか知ってますか?」と訊いてみたいなあ。絶対に知らないでしょうけれど、198円もするんですよ。 twitter.com/mas__yamazaki/…
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朝一で山本忠通・内藤正典両氏のタリバン本書評800字。中日新聞の連載1350字は「選挙について」。僕は依頼されれば誰の推薦人にもなりますが、基準は「権力者が僕の本を発禁にしたり、僕を投獄しようとした時に反対してくれそうな人」です。僕は政治的意見の完全な一致なんか求めません。
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僕は政治家に日本を「あるべき姿」にすることを求めません。僕が求めるのは「基本的人権が尊重され、市民的自由が守られる社会」です。貧しくても、非力でも、そういう国なら暮らせる。金があって、軍事力があっても、権力者におもねる以外に市民に生きる手立てがない国では僕は暮らせない。
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続いて信濃毎日の原稿750字。これは明日締め切りです。昨日岩田先生と話した「ジョブ型集団」の話を書きました。ジョブ型というのは管理部門を最小化し、中枢的な指揮系統を持たず、メンバー同士が「阿吽の呼吸」で協働する集団のことです。これが最も効率がよく、戦闘力の高い集団です。
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「ほう・れん・そう」というのは入力を現場処理せず、管理部門に上げて、そこで評価し、判断し、なすべきことを発令して現場に戻すという仕組みのことですが、これはきわめて非効率です。「斬りかかられたけれどどう対処すべきか自己裁量せずまず中枢に伺いを立てて指示を待つ」とふつう死にます。
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「失われた30年」を特徴づけるのは日本の組織が組織マネジメントに手持ちの資源のほとんどを使い、ミッションを遂行する余力がなくなったという倒錯的事態です。日本では「ガバナンス」というのは「上意下達組織をつくる」という意味で「コンプライアンス」は「上位者に服従する」という意味です。
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お昼ご飯を食べてプチ昼寝。朝稽古の後なのでぐっすり眠りました。これからオンラインでれいわの応援動画を撮影します。山本太郎さんと水道橋博士で選挙をぐっと盛り上げて欲しいです。🙋
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1分半の動画撮影だん。いまいち盛り上がりを欠く参院選ですが、争点をあきらかにして有権者の関心を高めてくれそうなのはれいわ新選組です。その期待をお話ししました。併せて共産党も立憲民主党も応援してますという話もしました。日本をこの窮状から救ってくれそうな人なら僕は誰でも応援します。
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一般論として申し上げますけれど、国会議員は「例外的に高潔な人物」でなければならないとは思いませんが、わざわざ「例外的に下品な人間」を議員に選ぶ必要はないとは思います。 twitter.com/gloomynews/sta…
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朝一仕事とて信濃毎日に連載エッセイを送稿。「ジョブ型集団」と「組織管理原理主義」について書きました。岩田先生と話したことです。今の日本には「七人の侍」のようなジョブ型集団が存在しません。この集団のありかたを否定したことが日本の没落の直接の原因だったと僕は思います。
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今の日本の組織は「誰でもできることを他のメンバーよりうまくできる人間」を上位に格付けすること、上位者の指示なしに下僚が自己裁量で動くことを禁じること、集団のミッションを周知させないことを原理にして編成されています。これを「ブルシットジョブ型集団」という以外にどう呼ぶべきでしょう。
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プーチンに対抗して大統領選に出馬して、毒殺未遂のあと今も投獄されているアレクセイ・ナワリヌイが暗殺者を探し出して罠にはめるというスパイ映画みたいなドキュメンタリー『ナワリヌイ』の試写を観ました。事実の方が虚構より「劇的」ということがあるんですね。僕のコメントは。
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「市民が良識的で健全でも、体制は腐敗する。でも、権力者がどれほど非道な暴力をふるっても、市民は臆せずに抗う。ロシアはそういう国だ。それが『革命を起こせる国』の条件なのかも知れない。だとすると、次に革命が起きるのはロシアかも知れないと思った。」
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日本はロシアと全然違いますね。市民の無能無気力と政府の無能無気力がほぼ相関している。市民が良識的で健全なら体制もそこそこ良識的で健全だけれど、いったん権力者がかさにかかって弾圧し始めると市民は腰砕けになり、権力者におもねるようになる。こういう国では絶対に革命が起きないと思います。
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ハリウッド映画の底力というのは自国が抱えている根元的な分裂や葛藤や外傷的経験を娯楽として作品化できるところです。自国の暗部を娯楽作品にできる国は「国運右肩上がり」です。50~70年代のアメリカにはその力がありました。ある時期の日本映画、香港映画、中国映画にも。今は韓国映画かな。
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この人の妄想世界はかなり細部まできちんと書き込まれているみたいですね。どうです、フィリップ・K・ディックの『高い城の男』やフィリップ・ロスの『プロット・アゲインスト・アメリカ』みたいな「共産主義が支配的イデオロギーだった90年代日本」舞台のSF書いて頂いたら?読みたい! twitter.com/TomoMachi/stat…
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90年代の時代の空気を知るには織田裕二の『東京ラブストーリー』がいいと思います。独り暮らしの二十代の若者たちが毎晩西麻布辺りのカフェバーで飲んで遊んで恋をして、最後までラーメンも牛丼も食べないし、煮込みもホッピーも口にしないドラマ。今の二十代に見せたら「嘘!」って言うだろうな。
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政府は「すべての政策は正しかった」という無謬性を前提にしています。失敗したのは「現場が政府の指示に抵抗したり、誤解したりしたせい」とされます(最近は便利な語があって「目詰まり」と言います)。だから、政策が失敗した場合「現場からさらに自己裁量権を奪うこと」が唯一の対策になる。 twitter.com/ShinyaMatsuura…
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政権与党でこういう事件が続くのはもう党が候補者選定に際して伝統的な「身体検査」ということをしなくなったということでしょう。そうしたら「一般市民の水準よりも品性下劣な人々」が選択的に執行部の「目にかなう」候補者として選定されるようになった・・・ twitter.com/gloomynews/sta…
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いま政権与党の執行部は候補者の選定に際して「自分たちより低学歴」「執行部に反抗できるほどの根性がない」「何かあったときには黙らせられる『弱み』を握られている」というあたりを基準に候補者決めているんじゃないかしら(個人の感想です)。
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こういう候補者選定を4~5回繰り返したら政権与党はほぼ「頭が悪くて品行のよくないイエスマン」たちで埋め尽くされることになります。これは「国権の最高機関」に対する国民の信頼を空洞化するために進められている周到な計画なのかも知れません。
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国民の衆愚化・無力化は権力者にとっては「統治コストの最少化」のためにはたしかに効果的な方法です。権力に抗うロジックを自分で手作りできず、同胞と連帯する作法も知らない国民ばかりなら権力者はしたい放題です。でも、それは大きな代償を支払うことを求めます。国力の劇的低下です。
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制度的に国民を衆愚化・無力化するためにはまず「人間というものは愚鈍で無力なものだが、それでよいのである」ということを常識として国民に刷り込む必要があります。でも、これは諸刃の剣で、それを宣布する人間は「その人間観の正しさを身をもって証明する」ことを要求されます。
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つまり「オレはバカで無力だけれど、権力に服従したおかげで、今はこうやって出世して、ハッピーに暮らしているぜ」という事実をカラフルかつ説得力豊かに国民の前に開示することを「権力周り」の人々は義務づけられる。「狂人の真似とて大路を走らば即ち狂人なり」と『徒然草』にあります。
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愚鈍で無力な人間のふりをすれば愚鈍で無力な人間になる。制度にはそのような現実変成力があります。統治機構が「バカで無力な人間」で占められた国の外交力や経済力や文化的発信力がどういうものになるか。統治コストは最少化したが、国は後進国に没落した。それが日本の生きる道のようです。