内田樹(@levinassien)さんの人気ツイート(新しい順)

1051
AERAに「五輪中止を求める」を送稿。民主国家の政府の最優先の仕事は「国民の命を守ること」です。であれば、世論の反対を押し切って五輪を強行開催するのは、「開催することで救われる命は、中止することで救われる命より多い」ことについて政府は確証を有しているということを意味しています。
1052
AERAの明後日締め切りの原稿900字だん。「五輪中止を求める」です。政府が最優先に配慮すべきは国民の生命です。ですから、問いを単純化すれば「五輪を開催することによって救われる命」は「五輪を開催したせいで失われる命」よりも多いと政府は予測しているということになります。ですよね?
1053
東京五輪なんだか末期的な様相を呈してきましたね。たとえ感染が拡大しても、医療が崩壊しても、死者が激増しても、それでもどんちゃん騒ぎでの開催を強行したいのだとしたら「お祭り騒ぎに紛れてどうあっても隠蔽しなければならないこと」が山のようにあると僕は推論しますけど。
1054
昨日の市民集会では維新の政治についてお話しました。なぜ維新の政治が「壮大な無駄」を生み出すのかについて。維新の政治的目標は「トップダウンの組織を作り上げて、管理コストを最少化する」ということです。それが自己目的化しています。
1055
そういえば「スピード」より「スピード感」、「安全」より「安心」、「結果」より「努力」、「感染者数」より「勇気」・・・と客観的事実より主観的妄想を上位に置くのは安倍政権以来の常でした。後年の歴史家はこの時代を「シャーマニズムで政治が行われた時代」とみなすかも知れません。
1056
「喜ぶ」は脳内現象ですが、「不利益」は感染して健康を損なう(場合によっては死ぬ)という生物学的事実です。「喜び>不利益」と予測しているということは、この政権は「幻想は現実を圧倒する」という信念を抱いている人たちで構成されているということですね。すごい。文学的だ。
1057
「五輪のせいで感染した人」たちは次の選挙では自民党に絶対投票しないだろうというくらいのことは官邸だって推論できるはずです。それでも開催強行ということは「五輪開催を喜ぶ人>五輪開催で不利益をこうむる人」という予測が立っているということです。
1058
人は管理されていない方があらゆる領域で創発的になる。日本人は歴史的経験からそのことを学んでよいはずなのですが、なぜかそれとは逆のことが久しく信じられている。予言しますけれど、監視と管理を最優先する政治が続く限り日本の没落は終りませんよ。
1059
1966年から70年の日本は大学は全共闘運動でカオス状態、ベトナム反戦運動が激化し、67年には知事7人が革新系となり、国民4500万人が革新自治体で暮らしていましたが、この時期の日本は平均10.9%という驚異的な成長率を記録して、1968年GDO世界第二位になりました。
1060
今の日本が政治的にも経済的にも文化的にも落ち目であることは彼らだって(たぶん)認識していると思います。ただ、その理由を「権力による監視と管理が足りないせいで、市民が野放図に動き回っているから」と解釈している。だから、あらゆる手立てを使って市民的自由を阻害することを目指している。
1061
しかし自公政権は次から次へとよくろくでもない法律を思いつくものです。すべてに共通しているのは「権力による監視管理を強化して、市民的自由を制約すること」です。問題なのは、起案した人たちの多くがそうすればこの世の中が「よくなる」と本気で信じているということです。
1062
平尾さん、とても勇気のある発言だと思います。彼がどれくらいのリスクを背負って語っているかを僕たちは想像する必要があると思います。 twitter.com/ChooselifePj/s…
1063
「いま、世間から『常識人』『人道派』『人権派』『人格者』と思ってもらえる、簡単な方法がある。それは、東京五輪の開催に反対することだ」という文字列を見てちょっとくらくらしました。五輪反対を叫んではや8年。ようやくようやく僕たちの主張が「世の常識」に登録されたんですね。😭
1064
朝日新聞が「東京五輪中止を求める」社説を掲げてくれました。「遅いよ」とも思いますが「改むるに憚ること勿れ」です。他の大手紙もこれに足並みを揃えて「五輪中止」の世論を確かなものにして欲しいと思います。 asahi.com/articles/DA3S1…
1065
内閣支持率16%というのは僕の実感と一致します。マーケティング用語での「ラガード(新製品、サービスがどれほど普及しても採用しない層」のパーセンテージと同じですから、これが支持率の下限ではないかと思います。 twitter.com/miraisyakai/st…
1066
最終的には国連かWHOかホワイトハウスが「五輪中止」と言い出すと予想しておりましたけれど、米国政府がまず「日本への渡航中止」を宣言して、続いて国連事務総長が「もうやめなはれ」と肩を叩いております。この機を逃して、いつ止めるつもりなんでしょう。 news.yahoo.co.jp/articles/66bc2…
1067
無事にワクチン接種の予約ができました。第一回が7月19日、二回目が8月9日でした。7月末までワクチン接種完了って無理みたいですね。
1068
おうちにたどりついてすぐに平川君とZOOMでおしゃべり。五輪はやれば大惨事とわかっていてもたぶん実施されるという「五輪=インパール説」に二人とも傾いてきました。今の日本の指導層には五輪を中止できるだけの実力も見識ももうないという診立てです。😰
1069
日本人は市民革命を通じて自力で自由を勝ち取った経験がありません。だから、市民の中のより活動的で影響力の大きい人間が相対的弱者の自由を損なうことの意味がわからない。winner takes all が「当たり前」だと思っている。それは単に自由について真剣に考えた経験が貧しいということに過ぎません。
1070
僕もGotchに同意します。競争の勝者は勝者ゆえにルールを作る側に回ります。彼らが作るルールはどうしても「勝者にさらに手厚く、敗者にさらに過酷に」というものになります。より活動的で、より社会的影響力を持つ人間の自由をどうやって抑制するか。これはミルの『自由論』の重要なテーマでした。
1071
日本人は「戦況もはや好転せず」の分岐点を見切って、被害を最少化したことの成功体験を過去に持っていません。だから「負け幅を抑え込んだ」功績を評価する文化がない。それよりは「すべてがうまくゆけば皇軍大勝利」というタイプの超楽観的なシナリオに飛びつく。そのせいで帝国は瓦解したのに。
1072
1942年のミッドウェイ海戦の敗北時点で負けを認めて講和していれば、310万人の死者のほとんどは死なずに済みました。南方での餓死戦病死も東京大阪大空襲も原爆投下もなかった。北方領土も残り、沖縄の米軍駐留もなかった。「負けを認める」ことを拒んだせいでどれだけのものを失ったか。
1073
五輪中止以外に合理的選択はありません。中止は「コロナに打ち勝った証」ではなく「対コロナの負け幅を抑えたことの証」でしかありませんが、ここでいう「負け幅」というのは死者数のことです。国威や経済効果の話をしているわけじゃない。
1074
その点でも大日本帝国戦争指導部とよく似ています。客観的に判断したら戦争に勝てるはずはないことはわかっていたが、ここで「講和」を言い出せば「敗北主義者、非国民」と非難されることがわかっていたので誰も言い出せなかった。責任者たちに東京裁判の記録をそのまま読み聞かせてあげたいです。
1075
僕は「中止」を求める立場ですが、このままだと東京五輪は中止されないかもしれません。歴史的惨事としての東京五輪が終わった後に「私は開催に個人的に反対だったのだが、とても『中止』を言い出せる空気ではなかった」と責任者たちが口々に言い訳するありさまが目に浮かびます。