ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット、真面目にどうかしててちょっとおすすめなのだ……
お子さまに、宝物のようなトラウマを──不思議生物絵本界のニューウェーヴ「怪物園」が素敵なのだ はるかいにしえの時代から怪物を乗せて旅する怪物園。人間の街に逃げ出したおばけたちの百鬼夜行と、家に篭るこどもの空想が交わるお話 贈り物にも最適!MOTHER2やショーン・タン好きも注目なのだ〜
河出文庫の新刊「禁忌習俗事典」がめっちゃ良いのだ 見よこの邪気に満ち満ちた紙面!火、金物、血、方角……柳田國男のしみじみ豊かな短文で綴られる「穢れ」から覗く日本の原風景 初出はなんと昭和13年。創作勢やホラー ファンには失神もの、化物語100冊分、樹海村が大都市になるネタの宝庫なのだ〜
中国SFが熱いが、アラブSFの傑作「重力が衰えるとき」も再評価するのだ 脳に刺して別人格インストールするモジュール、性転換、ドラッグが氾濫する未来都市が舞台の探偵ハードボイルド 毒殺娼婦や顔役"パパ"らイカれたキャラと、ラマダン月等のアラブ観、サイバーパンクが入り乱れて唯一無二なのだ〜
2006年刊行のオタク用語辞典見かけたのだが、破壊力……
「山の人魚と虚ろの王」最高……最高だったのだ 駅舎ホテル、宮殿、降霊会、葬儀──溶けた時系列に彷徨う秘密めいた新婚旅行は、濃密な夜と物語の香気を纏って素敵 過去作やボルヘス好きはニヤリとする場面も!あと今回、浮いたり光ったり鞄にパンを溜め込む癖がある若奥さんが謎かわいいのだ〜(^^)
ま、魔道具……
「プリンセス・ブライド」は森見登美彦も絶賛の奇書なのだ 「これはわたしが世界一気に入っている本だ。いっぺんも読んだことはないが」─かつて父が読んでくれた本が実は微妙な歴史書で、再び面白く再構成するという厄介仕様 2色刷りで「わたしだ」とシャシャる著者と、冗談の暴風雨が最高なのだ〜w
海外ミステリでよく遭遇する、冒頭に出てくるキャラが登場人物紹介にいない現象なんなのだ……
kindleに繰り返し登録されては削除されてる謎の本「ひきこもりの手記」がヤバいのだ! 虐待やいじめを経て病んだ殺人鬼による偏執狂的暗黒手記。酒鬼薔薇な前書き、高圧的だったり拙かったりドストエフスキー風だったり分裂気味の本文と、瘴気が凄い 殺人教唆を含むせいか長く残らなそうなのだ……
アライさんとしては──三点リーダより、ダッシュ多用のほうが気になるのだ── ルーツは京極夏彦──? 否──奈須きのこ?? それとも──
戦後日本、デザイン科のお嬢さんが授業で作品制作したら、瀟洒な妖花が咲き乱れたー 活動期間僅か6年、幻のコラージュ作家と謳われる岡上淑子も必修なのだ。エルンスト「百頭女」の不穏に女性的気品を讃えた作品群は、幻想文学クラスタにファン多数 総じて首が素敵!河出の作品集がおすすめなのだ〜
「闇の自己啓発」早速読んでるが面白いのだ ビジネス書ぽい題名とは裏腹に、ニックランド、伊藤計劃、沙耶の唄、海猫沢めろん、シオラン、ウェルベック、若おかみは小学生まで、ビビッドなカルチャーと尖った言論が交わる刺激的な読書会記録 思想的距離感はキープしててご安心。邪悪なWIREDなのだ〜
呪術廻戦買ったのだ〜(^^)
同人誌に入れそびれたのだが、孤高のミイラアーティスト、江本創の幻獣標本シリーズも最高なのだ 「秘密の動物誌」の系譜にありつつも圧倒的な存在感を放つ異形の標本たちは、蒐集のロマンと不思議なノスタルジーが薫る枯淡の趣 「幻海灘」などの造語や、やたら味に言及しがちな解説文も楽しいのだ〜
なにこのクトゥルフ危機一髪……超ほしいのだww
「魔法少女インタビュー」凄かったのだ 各地の魔法少女vs敵組織の全面戦争から数年、生き抜いた少女らへのインタビューで送る物語。国営/民営2つの統治局、トラウマ、魔法、仕事……語られるごとに肉付けされる人生の重さに圧死! 知識量、構成、超展開と全て最高、WORLD WAR Zの見事な変奏なのだ〜 twitter.com/SF70687131/sta…
今読んでる本、「踊る大捜査線」への当たりが強すぎて笑うのだww
屍体愛好、何から始めていいか解らないよ〜(>_<)って人には「ネクロフィリア」がお薦めなのだ 美麗な黒函に封じられた手記は、屍体を掘り返しては崩れるまで愛する狂人の記録。嗅覚触覚にねっとり訴える描写は忌まわしくも美しく、募る背徳感はまさにゴシック なぜか世界七ヵ国で出版されてるのだ〜
本に線引きたいけどどうしても抵抗あって電子書籍にしがちだったから、このふせんマーカーいいかもしれないのだ……
「言壺」面白過ぎて泡吹いたのだ! たった1行で世界を変容させる文章、匂いで書かれた小説、超階層都市の住人と太古の紙の本、言葉を培養するポッド… ことば、小説、本についての深甚なる思弁が血管のように流れるソリッドな短編群は、配管剥き出しのメカのよう。創作者必読、言語SFの極北なのだ〜
「くじら屋敷のたそがれ」佳かったのだ 懊悩する者が向かう奇妙な島と屋敷。水上二足歩行者を目指す妻、尻尾のない猫、たま子、むかしとかげ、死者の時間を計る時計… 男/女、人/猫、今/昔が融解した奇妙な詩的物語は、さいはての感覚と祈りの余韻だけを残す幻のよう。ことばで創られた箱庭なのだ〜
同人でも紹介したが「本田鹿の子の本棚」は近年最強の怪作なのだ 年頃の娘の本棚を盗み見るパパ、しかし並ぶのは狂った本ばかり。男塾×デスゲーム、キン肉マン×密室殺人、バトル耳なし芳一…圧倒的画力で使い捨てるパロディと、異次元のエログロナンセンスに発狂必至 胃もたれするほどの奇想なのだ〜
「黒魔術がひそむ国」超面白かったのだ! ミャンマー政権の裏に蠢く黒魔術の世界に切り込むルポ。 魔術防御のため最高機密となる大統領の生年月日、極秘に行われた遷都の謎、反乱の傍証にされた呪詛人形など、政治のリアルと豊潤なオカルトのマーブル模様にぞくり 硬派な筆致で万人にお薦めなのだ〜
【お知らせ】 『奇書が読みたいアライさんの空想図鑑文学ガイド』作ったのだ! 『虚数』『ロクスソルス』をはじめ、架空の本、架空の都市、果ては架空のカレーまで「架空の○○集」形式で書かれた怪作を27冊厳選レビュー 迷宮的読書でこのちんけなシャバから高飛びなのだ〜 kisyo-arai.booth.pm