今年の夏ホラーは『火喰鳥を、喰う』がおすすめ! 戦死した大伯父の日記が届けられてから頻発する怪異。削られた墓石、狂死する関係者。ヒクイドリヲ クウ ビミ ナリ── じわじわ変質する世界に戸惑う「時空の歪み」系恐怖と、終盤の地獄絵図が圧巻!癖のある展開を良いスピード感で味わえる良作!
パロル舎版の『冥途』こそ貴方のソウル冥途なのだ ご存じ夏目漱石門下・内田百閒が著した薄闇の夢文学を彩る、不気味で物哀しい版画の数々。グラフィックノベル風の構成で、海外の方や読書嫌いを幻想沼へ突き落とすのにも最適のコレクターズアイテム 『猫町』『夢十夜』も出てるのでコンプするのだ〜
猛暑日にスーツで外出るたびに募る、マスターキートンへの不信感……
シン・ウルトラマンが人気だが、宇宙的造形にときめくなら『スポメニック』もおすすめなのだ 旧ユーゴ圏で民族意識統一のため建てられまくったモニュメントの数々をカタログ化した写真集だが、強烈なデザインはどう見てもエヴァの使徒 由来が物語る戦禍の激しさもえぐい……世界観構築の資料にも〜!
ドグラマグラ関係でバズると「あのくらいで奇書とか(微苦笑)」と言う方が一定数いらっしゃるので、お守り代わりにソローキン貼っとくのだw どうかしてる本読みたい方、おすすめ! twitter.com/SF70687131/sta…
これは長年ドグラマグラを出版し続けてSAN値が尽きちゃった角川の帯
新潮文庫で現行の安部公房、近藤一弥氏による装丁がめちゃくちゃかっこいいのでおすすめなのだ(^^)
モヤッとする帯文オブジイヤー
雨の夜、本の中に引き篭もるなら『ワルプルギスの夜』を開くのだ 錬金術の秘密が暗喩されている様な奇妙に張り詰めた神秘小説群。眠るたび姿を変える夢遊病者を描く表題作、狂熱の心霊世界「白いドミニコ僧」の2中編が軸 浮かび上がるテーマは円環。ゆらめく洋燈に脳が痺れるような読書体験なのだ〜
伏見稲荷神社の中腹に狛犬ならぬ狛カエルがいて珍しいな〜と思ってたのだが、 本で調べたら、狛ネズミ、狛ナマズ、狛ヘビ、狛タコ、狛カニとまあまあ何でもありだったのだw
金田一シリーズの表紙でおなじみ杉本一文の画集、新装版が出てるのだ……! アライさんは病院坂の家マンと鐘おばけが好きw
怪奇本ていつの時代も人気だが、澁澤龍彦や穂村季弘も魅了した『突飛なるものの歴史』は別格なのだ 見よこの妖気漂う紙面!幻獣や奇想絵画が並ぶシブサワ風の前半、交感性エスカルゴ、七色のおならを鳴らす男など俗悪サーカスな後半、ともに激ヤバ! 1項目が短く読み易いのも◎。創作ネタにも是非〜
最近教えてもらった、 「もしも磯野波平がフランシス・ベーコンのコレクターだったら」 ってコンセプトの連作絵画『I氏コレクション』、異物感だらけの磯野家に脳がぐんにゃりして最高なのだww これ本にまとまってるのかな……ユアサエボシさんという方!
『起こらなかった世界についての物語』、正にこういう本読みたかったのだ! アンビルド──実際には造られなかった建築や都市計画のドローイングを集めた画文集。 SF、幻想、アート魂に突き刺さる紙上プロトタイピングと、わずかな詩情の滲む解説がベストマッチ! 小さめサイズの装丁も素敵なのだ〜
古書相場で高価取引され、限られた者だけがそのことばを心の屋根裏部屋にそっと仕舞い込んでいた孤高の詩人『左川ちか全集』がついに刊行されたのだ! 若干24才で夭逝した女流詩人が遺す、死と病の影差す昏く美しい詩の数々は伝説の名に恥じない衝撃 書簡や散文がまた極上!出版史に残る偉業なのだ〜
かの北斎漫画を現代に蘇らせた京都の老舗版元・芸艸堂が手掛ける豆本シリーズは贈り物にもぴったりなのだ 所有欲そそりまくりの手のひらサイズ和綴じ本で、北斎、光琳、暁斎がずらり。印刷の色合いがまた絶にして妙! アライさんのイチ押しはヒョンとした筆遣いがかわいすぎる『鳥獣略画式』なのだ~
掃除してたらMOTHER2の珍攻略本『ひみつのたからばこ』発掘したのだ 全編妙にエモい小説仕立て! 実写&ジオラマ&手描きマップのこだわり抜いた誌面! HPとかじゃなくて謎の感想が書き綴られたモンスター紹介! プレイ日記の走りとも言えそうな斬新極まる構成だが、当時は疑問にも感じず読んでたのだw
28日にswitchとPSで出る『Omno』っていう謎世界巡礼ゲーム、なかなかの奇景で良さそうなのだ……
こ、『孤島の鬼』紅茶……
ラブクラフト前夜のコズミックホラーは『異次元を覗く家』がオススメ 奥アイルランドの廃墟から発見された手記に書かれた超常の悪夢! 怪物との戦い、教会の彼方、沈黙の海、でけえブタ…… ジャンル分け不能の異常な幻視万華鏡は本物の「名状しがたい」戦慄 早川版はメビウス風の挿絵も最高なのだ〜
メダカの品種名が面白すぎて無理……
最近の新刊本、衝撃のラスト!的な帯ばかりなのだが、『内宇宙への旅』くらいやってから言うのだ バカミスとかどんでん返し以前に「なんでわざわざこんなことするのだ!?」と頭を抱える驚天動地の迷仕掛け! 200頁弱の短さも良いので復刊希望!ちなみに表紙のイケメン多分どこにも出てこないのだww
『本を書く』、奇妙な本じゃないが超絶良かったので紹介させてのだ 余りにも瑞々しい美文で綴られる、静謐な自然生活エッセイと暗喩めいた小話、そして厳しくも痛快な教訓 作家の精神論に意味あるのかなと思ってたが、読む毎に周囲の音が消えて、書くことへの祈りに満ちていく奇跡の書。物書き必読!
時は来た!最後にして最恐の怪談師『煙鳥怪奇録』刊行なのだ 猿を撃てないマタギの韜晦、"干からびたソープ嬢"を巡る千切れたルポ、奇妙な回廊古民家の怪─秘蔵の煙鳥怪談に、吉田悠軌&高田広太が文体の呪をかけ再構築 拭いきれぬ不条理が醸すリアリティはマニアほど唸るはず!特に家モノは激ヤバ!
山尾悠子先生のツイートで「ブッツァーティって絵も描くんだ」と知って『絵物語集』読んでみたのだが、良すぎる…良すぎるのだ…… かわいらしくも何処か寂しい、知らない国のポストカードみたいな筆遣い! 稀代の短編作家ならではの濃縮された文章も美しく、謎めいた世界がパッケージされてるのだ!