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鹿肉の生食は法律では禁止されていない。E型肝炎のリスクはあるが小さく、食文化の尊重との兼ね合いもある。でも、免疫能が低下する病気で闘病中の人がブログで「鹿肉の刺身を食べた。抗生物質などを与えられず育った自然で健康的なお肉!」なんて書いているのとみるとなんだかなとは思う。
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売る方も健康増進効果を謳っていたりする。たぶん、E型肝炎のリスクを知らないのだろう。「新鮮だから大丈夫」「冷凍したから大丈夫」とか言いそう。大丈夫ではないです。
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花木秀明氏が、イベルメクチンの個人輸入サイトへ誘導するアカウントをRT。これはいくらなんでもダメだろう。むしろそういうアカウントに注意を促すべき立場であろうに。
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執筆者の一人として参加しました。『新型コロナとワクチンの「本当のこと」がわかる本~【検証】新型コロナ デマ・陰謀論』。妻に読ませたら「いろんなデマがああって面白い」という感想だった。「ワクチンを打つとゾンビ化する」とかな。
amazon.co.jp/dp/4801305768
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私の理解する限りでは、山本太郎氏のHPVワクチンへの反対は、功利主義vs義務論といった高尚なものではなく、単に正確な医学知識に欠け、ワクチンの利益を過小に害を過大に見積もった反ワクチン的な見解に基づいたものに過ぎないと私は考える。 twitter.com/mansaku_ikedo/…
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医療においては、害がある介入を行うことの倫理的問題は、患者に十分に説明し、同意を得た上で行うことでクリアしていると理解している。当然、正確な情報が提供されることが前提である。HPVワクチンに関する不正確な情報拡散について山本太郎氏は責任を負うべきだと考える。以上。
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もし私が副作用が既存薬より極めて少なく効能が他を圧している新薬を開発した製薬会社の社長だったら、ロビー活動をするのではなく、そのデータをいちはやく発表する。
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製薬会社はあまり効かない薬をとても効く薬かのように思わせる技術に長けている。医師もよく騙されている。前のめりの政治家を騙すなんてわけない。
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がん検診で生じた過剰診断の患者さんは、実際には検診による被害者であるけれどもその被害は認識できず、主観的には「検診のおかげで助かった」と感じます[ natrom.hatenablog.com/entry/2021/10/… ]。よって、当事者の訴えだけに頼ると被害が過小評価され、いつまで経っても改善されません。
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いわゆる「無痛MRI乳がん検診」が、乳がん死を減らすという質のよいエビデンスは現時点ではありません。減らさないというエビデンスもありません。こうした点を説明され、理解した上で検査を受けるのはかまわないと思います。
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「本当はよく効く薬なのに大手製薬会社の利益を損なうから政府は承認しようとしないんだよ!!」という意見をよく耳にします。利益相反を気にするのなら、あることないこと吹聴する個人輸入代行業者の主張も疑ったほうがいいと思います。個人輸入が増えれば彼らの利益になります。
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すでに指摘がたくさんありますが「ワクチン後遺症」にイベルメクチン、グルタチオン点滴、重曹点滴、高濃度ビタミンCが効くというエビデンスはありません。 twitter.com/morizononaika/…
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医師と患者は対等であるべきですが、実際のところ医師は患者に対して強い権力を持っています。医師が権力を持つ理由の一つが情報格差です。医師は医学知識を持っていますが患者さんは必ずしもそうではありません。
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子宮頸がんは「検査で100%防げる病気」ではありません。「ワクチン打ってる人は検査受けない傾向にあるのでより手遅れになりやすい」というのも事実ではありません。検診が大事なのはその通りです。 twitter.com/my_fc1/status/…
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子宮頸がん検診は、がん検診のなかでも優秀ですが、それでも浸潤子宮頸がんの発症や子宮頸がん死を100%防ぐことはできません。メタ解析では子宮頸がん死でリスク比は0.65です(PMID: 23706117)。最近のHPV-DNA検査併用ならもっと成績はいいですが、100%防ぐのは無理です。
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HPVワクチンに否定的な「窓際記者の独り言」という方とのやり取りで、子宮頸がん検診の感度についての誤りについてわざわざ解説記事を書いて、窓際記者の独り言さん宛てののリプライでリンクしたにも関わらず、「卑劣な欠席裁判」と言われてしまいました。 twitter.com/fukutyonzoku/s…
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すべての検診には害があります。「検診自体には害はあるはずはない」「情報は多いほどいいので過剰診断で有害は起こりえない」といった主張は誤りです。すべての検診には害がある一方で一部の検診には利益もあり、害より利益が大きい検診が公的に推奨されています。
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広く採用されている過剰診断の定義は「治療しなくても症状を起こしたり、死亡の原因になったりしない病気を診断すること」です。この定義はその後の治療方針は関係しません。すぐに治療せずに経過観察されても、症状や死亡の原因にならない病気を診断してしまえば、それは過剰診断です。
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神経芽細胞腫マススクリーニングの事例は教訓的で、検診に興味のある医学者は全員学ぶべきです。 twitter.com/junmurot/statu…
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日本が神経芽細胞腫マススクリーニングを拙速に導入したことは結果的には失敗でしたが、速やかに休止したことは、検診の教科書でも「(日本の厚生労働省は)模範的な行動を取ることができた」と評価されています。やればできんじゃん。やろうよ。
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いったん検診がはじまるとそれを止めるのはすごくたいへんなのです。有効性のない検診でも、検診のおかげで助かったと思っている患者さんはいるし、検診のおかげで助けたと医師も思っている。なんなら過剰診断が多ければ多いほどそういう誤認がたくさん生じる。「ポピュラリティパラドクス」という。
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つい最近、「国民皆歯科検診」をやろうという話が出ました。特定健診の二の舞になりかねません。私が調べた限りでは、平均的リスクの成人に、歯科検診を行うと、行わない場合と比べて、疾患の発生抑制や医療費抑制の効果があるという明確なエビデンスはないようです。
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極端な糖質制限には熱心な支持者がいらっしゃいます。この記事にも「根拠のない糖質制限反対記事」とか「良記事でもなんでもない」とかいうご意見をいただきました[ president.jp/articles/-/577… ]。
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