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霧にけぶるパリの街。深夜なのでしょう。広場には男が唯一人広告塔の下に立っているきりです。画像はブラッサイ(1899生)の撮った1930年代のパリの夜。彼はこの時代のパリの頽廃的な文化を余すところなくカメラに収めました。そういえばエクソシストのポスターこんな感じでしたね。
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日を浴びて気持ち良さそうにお昼寝するわんちゃん。目の前の雀たちが自分のご飯をついばんでも彼は全く気にしていません。一見平和に見える光景ですが犬小屋の下をご覧あれ。そこには目を爛々と光らせるハンターが...。ヘンリエッタ・ロナー=クニップ(1821生)の作品。雀達の無事を祈ります。
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注意喚起の為つぶやいておきます。最近何人かのフォロワー様から「buboo」という悪質サイトにリンクされたDMが届いてます(下の画像がソレ)。どうやらこれを踏むと勝手に人様へDMを送ってしまう模様。お気をつけください。なお下の画像はただの画像なので危害はありません。ご安心を。
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お腹が空いたのでお米の話。ご飯のお焦げって美味しいですよね。この美味しさを知るのは日本人だけだろうと思っていたら、イランにもお焦げの伝統料理があありました。「ターディグ」(鍋の底)という名前のこの料理、サフランとウコンをペルシャ米に混ぜて作るとか。羊肉料理に合いそうですね🐏
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おわかり頂けただろうか? 画像はピカソ青の時代の代表作「老いたギター弾き」(1904)ですが、この作品の中にはある人物が隠れています。右画像、老人の耳の上を穴が空くほど見て下さい。女性の両眼がじわりと見えてくる筈です。貧乏で失敗作のキャンバスを流用したのではないか、と言われています。
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画家も商売。肖像画を頼まれれば美しい人はより美しく、そうでない人はそれなりに描きます。でも17世紀オランダの画家エグロン・ネールは時に顔以外に力を入れすぎる肖像画家だったようです。例えばこの「Judith 」を見て下さい。お顔はまぁそれなりなのですが、衣装の照艶の描き込みが半端ないです。
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バナナが大好物なのですが、どうやらバナナは一日一本くらいが適量だとか。栄養価が高いゆえに食べ過ぎは中性脂肪の上昇やシュウ酸による結石が懸念されるそうです。これは「メタフォリカルレアリズム」の先駆者で現代画家のVladimir Kushさんの作品。キモかわいいですね 。instagram.com/kushfineart/
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アンデルセンのお話。ある日、嫁探しをしている王子の所へ「自称お姫様」が現れます。城中のお布団を集めた王子。フッカフカの布団へ一粒の豆をinし、そこへ彼女を寝かせました。翌朝寝心地を聞いてみると彼女曰く「もー背中がゴリゴリして最悪!」。これだけ敏感なら本物だろうと王子は即結婚しました
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英国王エドワード7世の妻アレクサンドラ王妃はファンシー雑貨大好き女子。動物関係の宝飾品等を300点以上収集していましたが、これもそのひとつです。1907年に職人ヴィグストロームによって作られたこのひよこは本体が玉髄、目はルビー、足は黄金製。お値段は解りませんが多分半端ないでしょうね🐣
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「牛乳を注ぐ女」がお馴染みフェルメールの作品は世界に35点しか残っていません。その希少な作品群の中でずっと真贋が疑われているのが「フルートを持つ少女」です。タッチの違いが問題となっている様ですが、今年10月ついにワシントンナショナルギャラリーが真贋の結論を出してくれる模様。要注目です
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オモチャの人形のような子供達が、オランダ伝統衣装を着て兵士を先導しています(1944)。場所はフーンスブルーク城の外堀。兵士は米国兵で、子供達はドイツ占領下から開放されたオランダ人です。兵士は子供達の可愛さに皆ニコニコ。この後彼らはドイツでの決戦に向かいました。皆無事だといいのですが
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青白い顔とかやせ細った体とか骸骨とか。ともかく不健康そうなイメージの死神。そんなありきたりな概念を吹き飛ばす怪作がベアードの「Power of Death」(1890)です。虎にネックハンギングツリーを仕掛け象を足蹴にする死神は正に暴力の権化。当時のサーカスでの動物虐待を風刺したとも言われています
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「魔法使いの弟子」はゲーテの詩により纏められたおとぎ話。ある日風呂桶を一杯にしておけと師匠に言われた弟子は、作業効率化の為箒に魔法を掛け桶をいっぱいにさせます。ところが作業を止めさせる魔法を知らなかったバカ弟子。箒は果なく水を運んで来てしまい、床が水浸しになります→続く
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小洒落た病院の待合室でよく見かけるドガのバレエ絵画。彼の作品を見るとバレリーナってガリガリで大変ねと思うのですが、ジナイーダ・セレブリャコワの描くバレリーナは中々の肉付きです。これは彼女の作品「Ballerinas in the dressing room 」(1923)。病院に飾るにはちょっと刺激強めかもですね。
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「一度でいいから蕎麦にたっぷりつゆを付けて食いてえ」。落語の噺で有名な台詞です。江戸時代のそばつゆはかなり塩辛かったので、ちょっと付けるだけで十分だからこのセリフが出たとか。 そんな塩っぱいつゆを楽しみたい人は東浦和の「越後屋」さんがお勧め。注意書の通り塩っぱくて美味でした。
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世界で初めて開通した地下鉄は、英国のメトロポリタン鉄道と言われています。左の絵画はその駅のひとつであるベイカー ストリート駅(1863頃・作者不詳)の様子。そして右は現在のベイカー ストリート駅の様子です。150年以上前と全然変わってないことにびっくりしますね。
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「同窓会から帰ってきたら、僕はとても小さい人間になっていた」 時々聞く言葉です。学校にいる間はみな平等でも、年月は残酷なまでに同級生同士に格差をつけます。そしてローマの哲学者セネカはこう言います。「他人が自分より幸福であることに苦しむ人は幸福ではない」。私もここまで達観したいです
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アロンソ・カノの「聖ベルナルドゥスの奇跡の授乳」(1650)です。ベルナルドゥスはある日マリア像の前で「貴女がキリストの母であることをお示し下さい」と祈ります。するとあら不思議、像が動き出し母乳をピュッ。勿体ないとベルナルドゥスは口で母乳を受け止めるのでした。かなりマニアックです。
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絢爛豪華でありながらどことなくポップな雰囲気を漂わせるタイの寺院。そんなポップさが炸裂しているのがこのワットサムプラン・ドラゴンタワーです。高さ48Mの塔に巻き付く龍は超圧巻!映画「死亡遊戯」の塔っぽいですが頂上にラスボスはいません。龍の体内を通って塔を登ることも出来るみたいですよ
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多くの西洋画家に影響を与えたジャポニズム。オーストリアの風俗画家ヴィクトル・バーガー(1850生)も「いっちょかみ」で怪しい日本を描いてました。画像左は花を持つ少女。左上の浄瑠璃人形の生首が怖さ満点です。そして右はまんま構図を流用した「部屋の中の日本の少女」。これはほぼ中国人ですね。
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襲撃者から我が子を守るため隠れる母。声を挙げぬように子の口を抑える母の表情は鬼気迫るものがあります。これはレオン・コニエの「罪なき者の虐殺」(1824)。ユダヤのヘロデ王が自分の地位を脅かすキリストがベツレヘムに誕生した事を知り、同地の幼児を皆殺しにしたという聖書の挿話を描いています
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自撮りで要注意なのがアングル。うっかり下方から撮って自らの二重顎に戦慄した方もいるのではないでしょうか。あの美女しか描かないミュシャも実は1902年に珍しく二重顎を描いています。お体は綺麗なので多分丸顔なだけでしょうし、お美しいのですが、この顎の線は比較的レア。タイトルは無題です。
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今日で8月が終わりということを忘れていました。暑さはぶり返していますが夏ももう終わり。涼しげな版画で8月を締めましょう。画像は土屋光逸の「夏の月・宮島」(1936)。月明かりに照らされ水面に映えるのは嚴島神社でしょう。少し湿った涼風を感じるような作品ですね。
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1974年イタリアで「リズム0」と名付けられた実演アートがマリーナ・アブラモヴィッチにより行われました。彼女が6時間観客の前で「物体」となり、その間観客と彼女の間で起こった事は責任を問われない、という内容。客の前にはムチやナイフ、薔薇や羽、そして実弾入拳銃等が用意されました→(続)
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最初は戸惑いながら彼女を囲んでいた観客は、時間経過と共に思わぬ加虐性を見せ始めます。彼女の衣類を切り裂き、胸に薔薇を貼り、体に落書きをし...。恐怖で彼女の目が潤み始めた時、遂に銃を突きつける者まで出ましたが辛うじて実演は終了します。人間は恐ろしい。彼女は芸術でそれを証明しました