日経 校閲(@nikkei_kotoba)さんの人気ツイート(いいね順)

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10月14日は鉄道の日。1872年(明治5年)に新橋―横浜間で鉄道が開通したのを記念したもので、今年は鉄道開業150年に当たります。当時の時刻表によると始発は「午前八字」。それまで使われていた「一時(いっとき=約2時間)」などと区別するため、「時」ではなく「字」が使われていました。
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今年のプロ野球シーズンは、オリックスの26年ぶりの日本一で幕を閉じました。チーム名は「オリックス・バファローズ」と文字面では理解していても、口に出すとついつい「バッファローズ」と言ってしまいます。来季に向けての個人的課題です。(三) #バファローズ
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なぜ「一斗二升五合」を「御商売益々繁盛」と読むのかと質問がありました。タネ明かしは無粋かもしれませんが、一斗は10升、つまり5升の倍で「ごしょうばい」。二升は升(ます)が2つで「ますます」、五合は1升の半分で「はんじょう」ということです。お酒が飲みたくなりますね。(井)
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ガ行を鼻濁音で発音した朗読を自分は聞きやすく感じます。ただ鼻濁音は濁音の響きが和らぐ半面、発音が難しく、音が曖昧になって日常生活で聞き間違いがあることも衰退の一因のようです。昔、鼻濁音を表す「か゚」を見て、母が「かぷ」と読んだのをふと思い出しました。(徳) #鼻濁音
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口頭ではBとDなどは聞き分けにくいもの。航空業界などでは聞き間違い防止のため、Bは「ブラボー」、Dは「デルタ」のようにアルファベットを表す単語をまとめた通話表(フォネティックコード)が使われています。日本語でも「朝日のア」「いろはのイ」など和文通話表が総務省令で定められています。
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作家・三島由紀夫の祖母は「『とてもきれいだ』とか、『とてもうれしい』とかいう現代風の語法をきらって、『とても』の下には必ず打消をつけさせた」(「小説家の休暇」)そうです。今では「とても」は肯定文に多いと感じます。思わぬところで言葉に関する時代の証言を見つけました。(徳) #とても
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「複雑骨折」は折れた骨が皮膚を貫通して体外に露出した状態を言います。細菌感染を防ぐなど治療が複雑になることが由来で「骨が複雑に折れること」ではありません。誤解を避けるため「開放骨折」とも呼ばれます。私も骨折の経験がありますが、露出しない「単純骨折」で済みました。(規) #複雑骨折
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西日本で「なおす」は「片付ける、しまう」の意味で使われます。飯間浩明さんと金井真紀さんの共著「日本語をもっとつかまえろ!」によると「なおす」には「元どおりにする」の意味があるとのこと。それで「修理する」にも通じるわけです。福岡出身の私にも納得できる解説でした。(ア) #なおす
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「店員」「全員」を「ていいん」「ぜいいん」と発音する人が増えているそうです。「雰囲気」を「ふいんき」と発音するのと少し似ています。最近は文字でも「店員」を「定員」と書いているものがあります。試しにツイッターで「定員さん」を検索してみるとたくさん見つかりました。(埋) #定員さん
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東京都港区は愛宕(あたご)区になる案があった――。終戦直後の1947年、都区部は35区から22区(後に23区)に再編する際、複数の区が合併し新しい名前になりました。春日、隅田、飛鳥などの名称案は、当用漢字表に字がなかったり、読み方が難しかったりしたため、実現しなかったそうです。(代)#愛宕区
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「マジムカつく」。よく使われる若者言葉と思いきや「まじ」も「むかつく」も江戸時代から使われていた言葉です。「まじ」は真面目の略で江戸中期のしゃれ本などに見られ、歌舞伎演目の百千鳥鳴門白浪には「その面なんぢゃ。むかついてどうさらす」なんてフレーズも出てきます。(酎) #マジムカつく
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日本新聞協会の「新聞用語集」が15年ぶりに改訂されました。「揚げ句の果て」が「挙げ句の果て」に変わるなど、一般によく使われる表記が採用されています。全国の校閲記者を悩ませてきた(?)「原点に返る」「初心に帰る」の違いは、いずれも「返る」に統一されて解決しました。(埋) #新聞用語集
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【綱・網】 大相撲初場所が8日から両国国技館で始まります。国技館の所在地は東京都墨田区横網(よこあみ)。相撲に関係するからといって横綱(よこづな)ではありません。横網という場所に国技館が建てられたのです。 #そっくり漢字
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かわいい小動物のリス。栗などの木の実を食べることから、漢字では「栗鼠」と書きます。昔、漢語で「栗鼠」をリッスと読んでおり、現代では促音の「ッ」が脱落したようです。ちなみに中国での名は「松鼠」。リスは松かさも食べますが、エビフライのような形に芯を残すそうです。(峠) #リス
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湯桶(ゆとう)のように1字目が訓読み、2字目が音読みの熟語を湯桶読みといいます。ただ湯桶を知らない人もいるので、もっと簡単な言い方はないでしょうか。例えば夕刊読みとか。あるいは豚肉読み、寝坊読み、赤点読み、彼女読み、泥棒読み……うーん。みなさんは何がいいですか。(埋) #湯桶読み
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新聞では縦書きでも横書きでも句点に「。」、読点に「、」を使います。公用文ではこれまで横書きにはコンマ「,」を使用するルールでしたが、文化審議会の建議により今年から原則として「、」になりました。ルール変更は70年ぶり。必要に応じて「!」「?」も使用可になりました。(絢) #句読点
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同じ略称の大学があります。まず思い浮かぶのは明治大と名古屋大の「めいだい」。近畿大と金沢大は「きんだい」で、「神大」と書いて「しんだい」と読むのは神戸大、「じんだい」は神奈川大になります。「かんだい」は関西大のほか、北海道では函館大です。他にもありそうですね。(代) #同じ略称
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「お客様は神様です」とは歌手・三波春夫の言葉ですが、公式サイトには「客に媚びたり、何をされても我慢すべきだと言ったことはない」とあります。過度な苦情や迷惑行為といったカスタマーハラスメントの対策に企業が追われるなか、サービスとは何か改めて考えさせられます。(三) #カスハラ
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東京大学は略称と同じ「東大」ですが、東北大学が「北大」(現在は使用せず)だったため、北海道大は「海大」になったようです。国立大学で複数ある「福○大学」「山△大学」などはどう表記し、区別しているのか。資料を調べたり、大学に問い合わせたりした結果をまとめました。(門) #文書記号
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新語に強いとされる三省堂国語辞典の第8版が先月発売されました。追加された項目のなかで印象的だったのが「爆誕」。「〔おどろくようなものが〕誕生すること」という意味だそうです。子どもの頃、ポケモン映画でこの言葉を知り、辞書で探したのに見つからなかった思い出があります。(絢) #爆誕 twitter.com/nikkei_kotoba/…
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以前、航空会社に電話した際に「横浜のYでしょうか」と確認されたことがありました。国際民間航空機関(ICAO)の通話表でYを表すのは「ヤンキー(Yankee)」。おや、と思いましたが、わかりやすさや日本語でのイメージを考えると納得の選択。こうした独自の工夫も興味深いです。(笠) #通話表
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最近「実家が太い」という表現を見かけます。実家が裕福であることを意味し、「太い」の新用法として三省堂国語辞典第8版にも追加されました。「今年の新語2021」には「親ガチャ(子は親を選べないこと)」が入選。どんな親の元に生まれたかを意識せざるを得ない時代背景を感じます。(絢) #太い
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もちもちした食感とほのかな甘さが魅力の「すあま」。日本大百科全書によれば江戸時代に関東で流行したそうで、そのためか関西ではあまり知られていないと聞いて驚きました。「すあま」は上新粉と砂糖からできていますが、きな粉や水あめなどが原料の「すはま」という和菓子もあります。(渚)#すあま
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「栃木県の各市町村では……」と記事にあったら、同県には村がないため正確ではありません。現在、47都道府県で村がないのは栃木、石川、福井、静岡、三重、滋賀、兵庫、広島、山口、香川、愛媛、佐賀、長崎の13県。一方、大阪府には千早赤阪村、東京都には檜原村など8村があります。(雅) #村
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一期一振(いちごひとふり)。刀を数える単位には「振り」があり、1振り、2振り……と数えます。デジタル大辞泉によると、一期一振は鎌倉時代の刀工・粟田口吉光の作による日本刀の名で、「豊臣秀吉や徳川家康などが所有し、現在は皇室御物として宮内庁が管理」しているそうです。(雅) #振り