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正直不動産。第5話は最高の出来。
加藤雅也の憂いと震えが交錯する血の通った静かなる熱演。
真実に辿り着くまで声を一本筋で積み重ね後ろ姿の相手に届かせようとする山下智久の正直ひとり旅。
そして最終盤。
静かな風を浴びてから「ごめん」と吐露するに至る発語のありよう。
まさにso far so good。
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great。
いまの山下智久にふさわしい形容詞はこれだ。 twitter.com/aidatoji/statu…
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山下智久は
肝心なときほど
顔が微動だにしない。
正直とは不動のこと。
正直不動産とはよく言ったものだ。
『不動』と言えば三池崇史。
加藤雅也は、三池崇史との『荒ぶる魂たち』を彷彿させる仕上がり。
言うまでもなく山下智久も市原隼人も山﨑努も三池崇史役者である。
これは男たちのドラマ。 twitter.com/aidatoji/statu…
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アルジャーノンに花束を。
すごいのは、山下智久が別人に変身しているというより、これがほんとうの山Pなのではないか、と思わせること。
リアルとは構築するもの。彼がいかに構築型のリアリストであるかがよくわかる。成りきるのではなく、リアリティを「そこ」に立たせ、ひとり歩きさせている。
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操る、という表現が的確かもしれない。
成りきり芝居というものは(ごく一部の天才を除いては)大抵下品だが、自分を自分で操るセンスのある演技者は、いつだってうつくしいものなのだよ。
山下智久にとって、身体は客体なのだと思う。お風呂の湯船につかる場面に、その感覚がよくあらわれている。 twitter.com/aidatoji/statu…
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正直不動産。6話。
まるで最終回のように威風堂々。
山下智久と市原隼人の至近距離対峙はそれぞれのデフォルメを突き詰めた末にもたらされる透明な強靭さ。
これぞ芝居の純米大吟醸。
曇り空には曇り空の美がある。
晴天には晴天のせつなさがある。
雨には雨の優しさがある。
山下の深化は止まらず。
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あらためて今期は正直不動産の独走だと確信した。
全盛期の千代の富士状態。
ライバル不在。
孤独な無双。
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正直不動産、今週はもう7話だよね。
競馬で【ひとり旅】という言い回しがあるのだけど、『じゃ、そういうことでっ』って感じで、どの馬よりも先に、しかも余裕で、ゴールを切る姿が想像できる。
次回は若き日の主人公が登場するわけで。
失速する気配も要素もまるで感じられない。
強すぎる。 twitter.com/aidatoji/statu…
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正直不動産が信頼できるのは、人情の取り扱い。
脱構築されていて、ポップだし、洗練もある。ベタベタと泣きに傾くわけじゃないし、かと言って雑ではないし、さらりと丁寧。だから山下智久の演技フォームとの乖離もないし、ふっと寄り添ういいディスタンスがある。
人情に、ドラマのセンスは出る。 twitter.com/aidatoji/statu…
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困ったら、人情に頼るのが、日本のドラマの悪い癖で、人情を取り扱うときは、それなりの覚悟と現代性が必要なのだ。
正直不動産の場合は明らかに後者で、21世紀に人情を扱うのはどういうことか、の検討がなされていると思う。
これ見よがしの新しさはないが、実は非常に新しいドラマだと思う。
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おれの好きな話。
芸能人の名前を、出演作や役名でしかおぼえない男子大学生と話していて
「ほら、どう見てもイケメンの!」
って言うから、(芸能人はみんなイケメンだろ)と思いつつ、よくよく聞いてみたら、
大倉忠義のことだった。
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気がついたら正直不動産の日。
わたしは主人公の若き日は、主演自ら演じてほしいと思ってる派で、今回の山下智久がどのくらい前まで遡るのかわからないが、彼なら中学生くらいまで余裕で演じられるはず。
日本の30代俳優はめちゃくちゃ優秀だから、みんな中学生とかやってほしい。それも技術なので。
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秀逸。
多層的な問題をメインディッシュとしているからこそ、漫画や雑誌を思わせる演出を序盤にかましてなめらかにし、部長の過去導入からの大学生・山下智久に連結する。
山下智久は時を着こなす。
だから、過去の決意からの時の流れ、正直風に吹かれるようになってからの蓄積に齟齬が生じない。
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正直風に吹かれて毎回同じリアクションをするのではなく、精神の微細な時間経過をその都度積み重ねてきた山下智久だからこそ、第7回の告白は、胸に沁みいる効果をもたらす。
彼の芝居を見つめていると、脚本の言葉はあくまでも設計図で、そこに内装や外装を具体的に付与する役者仕事の本質を体感する。 twitter.com/aidatoji/statu…
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さらりと演じているが、めちゃくちゃ努力するタイプなのではないかと、今回あらためて感じた。そのことが、正直不動産の主人公の、素っ気ない悠然さ、温もりのあるマイペースさに、より一層のリアリズムをプラスしている。
綿密だが、やり過ぎないように、己のこだわりをかわしていく姿勢に痺れる。 twitter.com/aidatoji/statu…
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たとえば正直不動産を観て、これが山下智久の芸風だよね、と思う人は少なくないはずで、だとすれば大成功だと思う。
なぜなら、それは、作品と主人公と山下智久がそれだけ馴染んでいる、ということだから。
違和感なくなるまでコツコツ煮込んでいる。その手間を大切にしているからこその透明な一体感。
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正直不動産の最も大きな美徳は「疲れない」ことである。
毎回、多様な切実さが描かれており、登場人物たちも傷を有しているが、そこに焦点を合わせすぎない、が目をそらすこともしない、という節度が、なめらかな作品を創り上げている。
無論コミカルさは手法のひとつ。悪ノリしそうでしない品性。
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正直不動産。第8回。
緩みなし!
痺れる回だった。
とりわけ草刈正雄の「いろいろは、いろいろだよ」にやられた。
最初の風の演出も凄い。
山下智久のモノローグ、ウィスパー、地声、すべてが絡みあって、今期最良の演技。
彼はときおり無限(夢幻)の表情を見せる、きわめて有機的な俳優である。
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『あしたのジョー』の主演俳優に、「立て!立つんだ!」の台詞も痛快。
とにかく練りに練って遊んでいる。
グレート!! twitter.com/aidatoji/statu…
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他の追随を許さない。
完全に独走状態に入ったな。
正直不動産。 twitter.com/aidatoji/statu…
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バーでのモノローグからの、見えない女性へのエスコート、さらに驚きへ。
山下智久のシームレスな技術が体感できる神回でもありました。
つくづく、この俳優はリアリストだと痛感。コーディネート術が、すごい。
完全に組み立てているから自然。の典型。佳い演技のテキストにしたいくらい。 twitter.com/aidatoji/statu…
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今期最高なんてレヴェルでおさまってほしくない。
2022年ベストワンどころか、ドラマ史に燦然と輝く名作も充分射程距離に入っている。
8話はキャスト陣の演技筋肉が綺麗に引き締まっていて、不安も死角も一切ない。作劇も台詞も演出も質量が高すぎる。
だからこそ。このままの爆発的快走を祈る!願う! twitter.com/aidatoji/statu…