「好きなことは趣味にしといた方が良いよ」は良いのです。それは選択肢の提示だし、好きなこととの距離感は人それぞれなので。 でも「好きなこと仕事にすると嫌いになるよ」は誰かの選択肢を奪いかねない"呪い"言葉だと思ってしまうのです。誰だって、好きなことを嫌いになりたくなんてないもの。
なお、「好きなことを仕事にすべき!」と言いたいわけではないです。ただ、中学生から大学院生まで、いろんな学生さんが「好きなことは仕事にしない方がいいって…」と悩んでいるのを見かけるので、この言葉で進路を悩む人が1人でも減るといいなと思っています。 twitter.com/nas_alpha/stat…
あと、世の中には本当に数多くの仕事があるので、想像もしない形で「好きなことを仕事にする」ことができるかもよ、というのも伝えていきたい。私だって、キリンの研究者になろうと思った当初は、12年間で38頭のキリンを解剖する人生を送ることになるなんて思っていなかった。 twitter.com/AnatomyGiraffe…
より深く知って、新たな側面が見えたとき、「そんな一面があったなんて…!惚れ直した!」となる場合と、「そんな一面があったなんて…幻滅だ…」となる場合がある、という話なのでしょうね。 私は、研究を始める前よりも、今の方がずっとずっとキリンが好きだなあと思います。
「好きなことを仕事にすると嫌いになる」というのは、「好きなことは仕事にしない方がいい」と思わせる呪いの言葉の1種だと思うんだよなあ。生存者バイアスと言われても、「好きなことを仕事にして、もっと好きになった」と言い続けたい。
基礎研究の重要性を理解してもらうために、「いつか役に立つかも」「応用研究の基盤になる」と主張するのも良いんですけど、まずは基礎研究の面白さを知ってもらうことが一番なんじゃないかなーと個人的には思います。 知らなくても生きていけるけど、知ったらアリを見る目が変わる。それって凄い🐜
この研究が好きな人は、きっとこっちも好きだと思うので、ぜひご覧ください。「フンコロガシは、地面が暑い時、地面よりも冷たいウンチの上に乗っかって休んでいる」という研究です。写真が可愛いんだよなあ。 twitter.com/AnatomyGiraffe…
美しい結果だなあ。足の長さを変えても普通に歩けるってのもすごい。 jeb.biologists.org/content/214/10… science.sciencemag.org/content/sci/31… jeb.biologists.org/content/210/2/…
Aが「行きは普通・帰りは足の長さを変えた時」、Bが「行きも帰りも足の長さが変わっている時」の結果。帰りだけ足の長さを変えると、足の長さに応じて巣を探すポイントがずれる。短いほど手前で、長いほど奥で探す。行きも帰りも同じ長さの足だと、足の長さに関係なくスタート地点(=巣)に戻ってくる
先日教えてもらった「アリは歩数で移動距離を把握している」って研究面白い。 行きは普通の足・帰りは下駄を履かせた長い足(図真ん中)にすると巣を通りすぎちゃって、行きも帰りも下駄を履かせた長い足だとちゃんと巣に戻れるって、美しい結果。足を短くする(図左)と巣より手前で巣を探すらしい。
出産時に出る羊水で、コンクリが滑るそうです。 また、蹄をもつ動物は、お母さんの子宮を傷つけないよう、蹄の周りにぷよぷよした柔らかい物体がついた状態で生まれます。(このぷよぷよを「蹄餅ていぺい」と呼びます) それもあって余計に滑りやすいのでしょう。事前の準備、とても大事!🦒
多摩動物公園(キリンの出産件数日本一の動物園)の飼育員さんから、「うちでは、出産予定日の一ヶ月前から、夜間は母親を産室に隔離して、寝藁を糞尿で踏み固めてもらってる。そうすることで、赤ちゃんが滑らなくなる」と聞いたことがありますが、その重要性がよくわかる動画。 twitter.com/wonderofscienc…
興味を持っていない層まで届けるのがアウトリーチ。 もともと興味がある層に楽しんでもらうのがファンサービス。 研究者として人前に立つ時、どちらが求められているのかをちゃんと見極めねばといつも思います。 「アウトまでリーチしつつ、ファンにも楽しんでもらう」のがプロの仕事。そうありたい。
以前某大学のオムニバス講義で使用した「これまでの歩み(私がキリンの研究に至るまでの経緯)」というスライド、見るたびに笑ってしまう。
先日、母校で中高生相手にお話をする機会があったので、せっかくならと思い「大学時代に一番印象に残っている講義」のお話をしました。 私は中学時代から理系人間でしたが、一番印象に残っているのは、単位のために適当に選択した「経済」の講義。(1/4)
「オンラインセミナーでは、対面よりもたくさん質問が出ますね」という話をしていたら、某オンライン教養講座の中の方が「先日"薄毛"をテーマにしたセミナーをしたら、対面の時より遥かに質問が多く、しかも具体的で切実な質問ばかりでした」と言っていて、オンラインセミナーの良さを改めて感じました
骨格標本を作るためにラクダの骨を鍋で煮込んだことが何度かあるのですが、作業後に適当に廃液を流すと、廃液から油が固形化し、床がベッタベタになる。掃除めっちゃ大変。 ラクダの骨を作った後の廃液は、高温のお湯をジャブジャブ流しながら排水しましょう🐪 twitter.com/japanfossil/st…
噛み切り能力には、歯の形だけでなく、顎の動きや噛む力など、様々な要因が複雑に関わっています。この研究では、極力同じ条件(同じ電鋸につけて引く)で実験し、どれだけ深く切れるか?を調べています。今後更にサメ研究が進むことで、新たな議論が展開されるはずです!わくわくですね!
ハイスピードカメラの映像 youtube.com/watch?v=o9bvOE…
実験の様子、思いの外怖かった… youtube.com/watch?v=GAA5Tf…
このプロジェクトのリーダーであるAdam Summers教授、オンラインセミナーのバーチャル背景がカッコいい…好きだ… youtu.be/--NT9eczdo4
サメの歯には、「鋭くて切れ味が良いけどすぐ摩耗して性能が落ちるもの」と、「それほど鋭くないけど、摩耗しにくく性能が落ちづらいもの」があるらしい。面白いなぁ〜 royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rs…
実験でわかったこと ・歯の形によって切れ味に大きな差がある。カグラザメ(前ツイートの下2つ)に比べて、イタチザメ・メジロザメ(前ツイートの上3つ)は三倍の深さまで切れる! ・何度も実験すると、イタチザメ・メジロザメでは切れ味が落ちたが、カグラザメはあまり変わらず
「サメの歯は、形が違うと性能も変わるのか?」を調べるために、サメの歯を使ったノコギリを作って、シャケの切り身の切りやすさを比較した論文!この研究、やってる最中めちゃ楽しかっただろうな〜! (実験で分かったことは、スレッドへ!)
おおー!明治10年に、博物学者・田中芳男氏がフィラデルフィア万博でキリンの剥製を購入し、日本もに持ち帰って展示していたそうなので、それを見て描いたものなのではないでしょうか? なお、日本で最初のキリンの絵は、蘭学者・桂川甫周国瑞が寛政初年ごろに描いたものだろうと言われています。 twitter.com/LfXAMDg4PE50i9…