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日本の国民学校の子供達へ。
幸光は今、日本の子供たちの為に死んで行く。日本の可愛い子供たちよ!立派な国民になりなさい。
(中略)幸光が、先生と呼ばれたのは僅か半年だった。かわいいなあ、日本の子供たちよ。俺は子供達が一番好きだ。
―海軍中尉 富澤幸光(第十九金剛隊 S20.1.6)
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実に日本の国体は美しいものです。古典そのものよりも、神代の有無よりも、私はそれを信じた祖先達の純心そのものゝ歴史の姿を愛します。美しいと思ひます。国体とは祖先達の一番美しかつたものゝ蓄積です。
―海軍少尉 山口輝夫(第十二航戦水偵隊 S20.6.21)
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叔母さんに一つだけお願いがありますが、台湾にいる両親に「十二郎は子として親を思う点で人には負けぬと考えるが、しかしそれ以上に国を思っている」と、これだけ伝言してもらえれば、他に思い残すことはありません。
―海軍少尉 北村十二郎(回天轟隊 S20.7.16)
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私たちは、彼らの偉業を引き継いでいかなければならないと思います。戦争のためではなく、忠誠心、愛国心、祖国への愛のためです。東洋、いや全世界の人々が、この神風特攻隊の話から何か大きなことを学べると思います。
―ダニエル・H・ディソン(フィリピン神風戦没者協会設立者)
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父さん、だいじな父さん
母さん、だいじな母さん
永いあいだ、いろいろとお世話になりました。
好子、寿子をよろしくお願いいたします。靖国の社頭でお目にかかりましょう。
ではまいります。お身体おだいじに。
―海軍中尉 永尾博(第三草薙隊 S20.4.28)
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父母様
智恵三は元気で突入します。
郡山の湯浅の母上様の手紙のとおりに、
二十三年間御世話になり立派に突入します。
―海軍一飛曹 松本智恵三(第一筑波隊 S20.4.6)
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今になって何等の孝行もしませずに来ました事が、大河の水の如く胸にしみて来ます。しかし私は男でした。今迄何の為に父母が養ってくださったか、それは日本男子として恥ぢざる男となる様に。それが私への望みであったらうと思ひます。
―海軍上飛曹 川野忠邦(第六神剣隊 S20.5.11)
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「冬来りなば春遠からじ」、
厳寒の冬を過ごして桜花爛漫の春が来ると同様、あらゆる苦境を忍び、一途に光明の彼岸に邁進するところに我々日本人の生き甲斐があり、生命があるのだと思います。
―海軍大尉 上別府宣紀(回天菊水隊 S19.11.19)
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大君の 御楯となりて 敵艦に 轟音と共に 我は散りゆく
―海軍二飛曹 船越治(第三建武隊 S20.4.6)
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【管理人より】
なお、記録上は正式な特攻として扱われていませんが、最後の特攻隊出撃としては昭和20年8月19日に満州のソ連軍地上部隊に対して行われた「神州不滅特別攻撃隊」の出撃があります。
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【管理人より】
本日は77年目の終戦記念日です。
昭和19年10月25日から昭和20年8月15日まで300日間続いた特攻隊の戦没者は、海軍2431名、陸軍1417名、計3848名(航空特攻のみ集計)となりました。
特攻隊員およびアジア太平洋戦争(大東亜戦争)の戦没将兵の御霊に謹んで哀悼の誠を捧げます。
#終戦記念日
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大空の雲染む屍と散るは此の上も無い名誉であり、男子の本懐これに過ぐるものはありません。
決戦場に出たからには、生きて再び故国の地を踏まうなどとは毛頭考へません。今度皆々様と会ふ日は、必ず九段の桜花咲く下であらうと思ひます。
―海軍二飛曹 新井春男(第七建武隊 S20.4.16)
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自分みずから必殺の特攻となってその範を示す。希わくは志ある後輩われに続き、この危急存亡に当り護国の大任を果されんことを望む。
―海軍少将 有馬正文(第二十六航空戦隊司令官 S19.10.15)
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私達にも若い血は流れてます。
好きな人も、思ふ人も、忘れ得ぬ思ひ出も多々あります。然しそれでは戦争には勝てません。美しい日本を何時迄も発展せしめ、米英の魔手から開放すること、それが吾々の喜びであり、又命日でもあるのです。
―陸軍少尉 鈴木重幸(第五十六振武隊 S20.5.11)
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君がため 御楯となりて この命 捨つべき秋の 来るうれしさ
―海軍中尉 田中正喜(徳島第二白菊隊 S20.5.28)
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いよいよ今日出撃する。この期に及んで、何も言うことなし。よく尽くしてくれたお前の心を大切に持ってゆく。君ありて我れ幸せなりし。体を大切に静かに平和に暮らしてくれることを祈る。
―陸軍少尉 林義則(第一〇五振武隊 S20.4.22 恋人へ)
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散る桜 残る桜も 散る桜
我々は、皇国最後の勝利を確信し、後に続く者を信じ、ここに春四月桜花の散ると共に散華いたします。
咲いた花なら散るのは覚悟、見事散らすぞ国の為。
―陸軍中尉 小澤大蔵(第二十四振武隊 S20.4.29)
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私は今より爆弾を抱いて、硫黄島に来襲せる敵艦に対して体当りを敢行致します。私には、何の未練もありません。ただ国家あるのみです。かくの如き覚悟あるをもって、近く戦死の報あるも決してお歎き下さらないよう、切にお願い致します。
―海軍二飛曹 清水邦夫(第二御盾隊 S20.2.21)
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泣きつぽい母上ですから一寸心配ですが泣かないで下さい。私は笑つて死にますよ。
「人が笑へば自分も笑ふ」て父上によく言はれたでせう。私が笑ひますから母上も笑つて下さい。
―海軍少候 大塚晟夫(第三草薙隊 S20.4.28)
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愈々お別れです。大いに頑張りますから御安心下さい。小さい時に皆さんとけんかしたことが楽しい思ひ出に成ります。三人で力を合せて私の分までお母さんを大切にして下さいね。お願いします。皆様に多幸あられん事を祈って居ます。
―海軍上飛曹 小松武(第二御楯隊 S20.2.21 弟妹へ)
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日本の後輩へ
来るべき時は今だ 何が何でも勝つのだ
我々は一足先に征く
ついて来い、死しても護るぞ!
如何なる困難は困難の中にはあらず
日本の後輩よ、頼む
―海軍上飛曹 山本平造(第六金剛隊 S19.12.14)
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身はたとい 煙とともに 消ゆるとも 七たび生まれ 君に尽くさん
―陸軍中尉 山本達夫(富嶽隊 S19.11.7)
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たとえ途中にて墜されることがあっても、戦果はなくとも、二〇代の若武者が次から次へと特攻攻撃を連続し、ますらおの命をつみ重ねつみ重ねして、大和島根を守りぬくことができれば幸ではありませんか。
―海軍少尉 大石政則(八幡神忠隊 S20.4.16)
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君が代を 犯さんとする 夷らに 大和男子の 意気見せん
―陸軍伍長 坂本清(第六十二振武隊 S20.4.6)
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死するとも なほ死するとも わが魂よ 永久にとどまり 御国まもらせ
―海軍中尉 緒方襄(第一神雷桜花隊 S20.3.21)