1951
CZ-5000という機材。デジタルシンセ黎明期の魑魅魍魎から脱却の兆しを見せていたうえに、デジタル技術をフルに生かして複数トラックのMIDIレコーダーを備えていたため、一台でOKの使えるミニマリストであった。
1952
その当時、曲を作ると言えば物々しい機材を持ち込むのだろうと想像される時代。だがデジタルの人民解放の入り口にあった時代でもある。
私はたった一大のオールインワンシンセ CASIO CZ-5000を持ち込んだだけだった。
お隣は一升瓶と割りばしと茶碗で奏で、私はCZ-5000を奏でた。
1953
海岸沿いの一軒家と言えば聞こえはいいが、夜になると発覚するその惨憺たる隣人の仁義なき発狂。
端的に申し上げますとチン▽ピラ■ヤ〇クザが毎夜のごとく酒盛りとカラオケでどんちゃん騒ぎするため、家主が逃亡した一軒家であった。
1954
書道家、平沢峰石のつてで海岸まで数メートルの場所に建つ一軒家を借りられるというのでそこで曲を作ろうと思い立ったのだ。
真夏だ。
同じ真夏のビーチでもまったく爽やかでなく、かつ軟派な風情も無く、難解で、冒頭から「諦めに行こう」などと唸る都都逸が生まれえることを主はお示しになられた。
1955
サイボーグ出生奇譚。
あれは茨城県、鹿島とかいう土地の海岸近くの一軒家でできた曲なのだ。
すでに驚いたか。
1956
ZOMBIの出自を追て知った奇譚に続き今日は何の出自を追おうか。
貴方の好きな出自喫茶はここです。
1957
弦を思い切り引っ張ってみてネックが逆反るかどうか見てみる。
そしてパチンと弦を話す。世間ではこれを「チョッパー」というが私は気に入らない。私は「バルトークピチカート」という。
1958
何十年も経て思い出した。
P-MODELにはゾンビという曲がある。
1959
私は平沢進だぞ
ゾンビとミイラを混同してないか?
(既視感)
1960
ゾンビと吸血鬼の違いは明白である。
ゾンビが乾きものであるのに対して吸血鬼は滴る。
ところで私はゾンビとミイラを混同していないか?
1961
で、さっきから背後で目隠ししているゾンビは確定申告という者である。
すぐ復活してくるという意味ではゾンビだが、属性からいえばむしろ吸血鬼だ。
1962
ところで私はゾンビについて学びつつあるが、人は「あんなものは架空の話だ」という。
オマエタチにこっそり教える。
人の形をして動くものの90%はゾンビだ。
「ゾンビがくるりと輪を描いた」
とか、
昭和のダジャレ都都逸は控えたいと思う。
youtube.com/watch?v=O25ta9…
1963
しかし、終わらせても終わらせてもゾンビのようにやってくる忌々しい雑務が白々しく背後から目隠しして「だーれだ」と言っている。
う、キモチワル。う、憎たらし。
1964
月締メ・フォルマント
は納品された。
これで雑務は一つ終了した。
1965
無い
またこんど!!
1966
無益なツアーを続ける中でも得られるものは有るのか?
有る。
「パルコ」という看板が見えるからといって着替えのシャツを買おうと目指してはいけない。そこは「ラブホ」だ。
これが得た教訓の一つ。
1967
「自分は誰なのかを知るのが先決だ」
というのは成り行き上の冗談で決してツアーの本質などではない。もしそれが本質なら、多くのバンドはもっとマシになっている。
成り行き上の冗談が人を成長させる可能性を期せずして学ぶ赤いほっぺのステルス。
かわいいと言ったら射殺する。
1968
今度カラオケに行ったらやってみるがいい。
その代わり、慣れないとクラ~~っときて気が付けば別の場所で目を覚ますことになる。
1969
あれは「ヤバイ、そろそろ息のリソースが足りない」と思った瞬間に一機に肺を絞り込んで声帯に送るのである。その限界による圧の減少が良いちりめんを生むのである。
1970
何人かは今幻影を見た。
1971
まっすぐ伸びる広域の声を出すにはさぞかし「吸い力」が必要かと思われるだろう。
ところが、吸いすぎると語尾のちりめんビブラートが出ないのだ。
1972
同様に「吐き力」と「吸い力」がヒラサワの歌唱スタイルに大きく関わっていることを今日オマエタチは学ぶ。
1973
貴方がワニの口の中で遊んでいたとき、突然ガブという「閉じ力」が生じたらもう観念したほうが良い。貴方にはワニの上顎を押し返す力がない。
ところが、ワニは「開け力」が弱い。ワニが貴方をかじろうとくちを開けそうになったら、すかさず足で踏んで阻止すればよい。(絶対やらないでください)
1974
ところでオマエタチも歩く消化管として一本の管なので、物欲で詰まらせないよう注意しましょう。
1975
ところでココナッツオイルをお使いの民は冬季はご注意ください。
お湯で洗い流したりすると配管の中で再び固まります。
キッチンペーパーなどで拭いてから洗い流しましょう。