@sosotakei → しかし、我々は麻疹に対して、そこまで心配はしていませんよね。 それは、麻疹ワクチンがあるからです。 麻疹ワクチンは有効性が高く、2回接種で感染をほぼ予防できるのです。 →
@sosotakei → なお麻疹は、95%の予防接種率を下回ると、感染が広がることがわかっており、現在、95%を割り込んできた日本で、再度流行する可能性があります。 ただ、ここではコロナの話に繋げさせていただきます。 →
@sosotakei → さて、新型コロナの従来株、すなわち最初に流行した株は、潜伏期間が6日ほどで、感染しやすい方への感染は1.4-3人程度と見積もられていました(例によって研究により差がありますが)。 →
@sosotakei → そして、効果が高いワクチンが登場し、感染の収束に有効ではないかと考えられたのです。 しかし、麻疹のようにはいきませんでした(N Engl J Med 2020; 383:2603-15.)。 それは、麻疹と異なり、新型コロナウイルスの変異がはじまったからです。 →
@sosotakei → 記憶に新しいと思いますが、まずデルタ株です。 デルタ株は、潜伏期間が3日に短縮され、感染しやすい人への感染の広がりやすさが5人に増えました(例によって報告により数字に差はあります)。 →
@sosotakei → そして、現在問題となっているオミクロン株です。 オミクロン株は、潜伏期間がさらに2日に短縮され、感染しやすい人への感染の広がりやすさが8人となりました。 インフルエンザなどと比べても、感染の広がりやすさが大きく異なりますね。 →
@sosotakei → すなわち、オミクロン株の問題は… 潜伏期間が短く、 感染力が高く、 そして、大きな問題は、『予防接種や新型コロナに罹ることで得た免疫から逃げる能力』が強いということです。 →
@sosotakei → たとえば、2回接種による『症状のある感染を予防する効果』は、デルタ株に対して大きく下がります。 半年も経過するとほとんど感染予防効果はなくなってしまいます(それでも意味がないというわけではないことは後でお話します)。 →
@sosotakei → なお、3回接種すると、もう少し効果が上がりますが、それでも感染を予防する効果はかなり見劣りします。 オミクロン株は、予防接種や罹ることで得た免疫から逃げる能力が強いということですね。 →
@sosotakei → ただし、とても重要な点があります。 重症化予防効果はデルタ株のときよりも下がるものの、ある程度長期間残ることがわかっているのです。 2回接種でもある程度期待できるといえます。 →
@sosotakei → もちろん、重症化を予防する効果は、3回接種の方が良いです。 なお、最近はじまったオミクロン株対応ワクチンの発症予防効果は3回接種後14日~3ヶ月で80%、3~6ヶ月で48%とされています。従来のワクチンよりは少し良いようです。 mhlw.go.jp/content/109000…
@sosotakei → 武井さんの仰る通り、現状で、ワクチンの接種率は2回接種で80%、3回接種で70%弱です。 しかし、これでは流行自体は十分抑えることはこんなんですよね。 → vdata.nikkei.com/newsgraphics/c…
@sosotakei → しかし、重症化をする『率』は大きく下がっており、これはワクチン接種による効果と言えるでしょう(図は忽那先生の記事から)。 オミクロン株が軽症化しただけではありません。後で述べますが、実はオミクロン株は従来株程度の重症度になることが報告されています。 →
@sosotakei → もしかすると、皆さんの『従来株』『デルタ株』『オミクロン株』の重症度の差はこんな感じではないでしょうか。 →
@sosotakei → ワクチンを接種していない方にとっては、オミクロン株は、デルタ株よりも軽症ではあるものの、従来株と重症度はかわらないという研究結果もあります。 すなわち、ワクチン未接種のひとにとっては、以前と変わらない(治療がある程度改善されたとは言え)相手です。 → academic.oup.com/cid/advance-ar…
@sosotakei → さて、長々とお話しました。 ざっくりまとめると… オミクロン株は、 潜伏期間が短くなり、 感染させやすくなり、 さらに予防接種による感染予防効果が下がってしまった という面倒な相手であるということです。 →
@sosotakei → 皆さんの予防接種率があがってきたことはすばらしいことです。 しかし、まだ3回接種7割弱、2回接種8割、です。 →
@sosotakei → 特に2回接種でも3回接種でも、割合が低くともやはり一定の方が重症化しますし、亡くなる可能性もあります。 ワクチン未接種ならなおさら…です。 →
@sosotakei → そしてオミクロン株の感染力と免疫を避ける性質により、感染が拡大しています。 そして、重症化したり、亡くなる方の確率が変わらなくとも、全体的な人数は残念ながら増えるという結果になっています。 →
@sosotakei → 実は、このようなことは武井さんはご存知なのだろうと思っています。 その上で、このような解説をもとめていらっしゃるのではないか…そのように考えて、長々と書き連ねてしまいました。 何卒ご容赦いただきたく存じます。 (了)
@sosotakei ご返信いただき恐縮です。 武井さんの仰る通り、『mRNA』という耳慣れない用語がでてきたりすると、心配になりますよね。 私は、武井さんが概念を理解した上であえて、俎上に上げて話しやすくしてくださっていると考えています。 そこで、ご存知と思いつつ以下に説明をさせていただきます。 →
@sosotakei まず、mRNAワクチンとはどういうものかに関して、拙い説明をさせていただければと思います。 そもそも、mRNAとはどんな物質なのでしょう。 例え話をしてみますね。 →
@sosotakei ここに、車の設計図があるとしましょう。 車は、エンジンやハンドル…さまざまな部品からつくられます。 ですので、その設計図は分厚い本になっていることでしょう。そして、書き換わっては大変ですから、大事に保管されていることでしょう。 この、『車全体の設計図』がDNAとお考えください。 →
@sosotakei では、そのうち車のハンドルだけを作ることにしましょう。ハンドルの設計図だけあればいいですよね。 そして設計図の原本が書き換わっては大変ですから、持ち出さないようにしたいですね。ですので、ハンドルの設計図のコピーを取り、コピーを使って、ハンドルという部品を作ることになるでしょう。 →
@sosotakei この車全体の設計図にあたるのが、DNAです。 そして、コピーしたハンドルの設計図がmRNAと考えていただければ良いでしょう。