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一時期、Twitterにうつ病じみてて人間味を感じないが、文才とセンスは良いツイートを呟き続けるアカウントが多い時期があって、各々、ぼそぼそと独り言を呟き続けることにとても好感を持っていたんだが、同時に「オフ会で会ったら、全員、水槽の中の脳だったらどうしよう」という不安も抱えていた。
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どことは言わないけど、鄙びた温泉に出かけた時に主に饅頭がメインの古い土産屋が「温泉むすめ」とコラボしていて、店主のおばあちゃんが「お客さんも温泉むすめでこの温泉を知ったんですか?この娘、かわいいでしょう」とパネルを指差しながらニコニコと語ってきて、
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地下鉄サリン事件、神戸連続児童殺傷事件など、日本が壊れていく不安が徐々に増しつつあった1990年代半ばの郊外の街。小学六年生のあなたは、近所の河原にエロ本が捨てられているのを知り、塾帰りに自転車で向かった。意気揚々とナップザックにペンギンクラブを収めて帰る途中、
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「インターネットですぐにキャラクターを消費するオタクと、このおばあちゃんのどちらがこの娘を大切にしているんだろう…」と考えて泣きそうになったことがある。
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葬式で故人が好きだった音楽をyoutubeで流していたら、突然、楽天カードマンが現れた時の葬祭場の空気について考えたら、居た堪れない気分になってきた。
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細田守作品がイラつかれがちなのは、社会的な枠組みで対応可能に感じる問題を、御伽噺みたいなリアリティラインで突き進めようとする点が大きいと思う。だから、次回作は社会では対応できない問題を描いてほしい。具体的には、ショタしか出てこない『寄生獣』を映画化したら、名作になると思う。
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VRでなりたい自分になって、行きたい場所に行って、それで生きやすくなるというのは魅力的だけど、どちらかというと「なりたい自分がいない人」とか、「なりたい自分になっても、結局救われなかった人」とか、そういう人達が仮想の世界をとぼとぼ歩いてどこに到達するのか、みたいな話に興味ある。
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四十年後の老人ホームで、『とらドラ!』の話で激しい口喧嘩になるも、すぐにアンドロイド介護士さんが音楽レクリエーションを始めて、強制的にタンバリンを叩かさせられるオタク老人のことを考えると涙が出てくる。俺たちの未来だ…。
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夜に部屋の電気を消して『君の名は。』を一人で見ていると、何故か最後に瀧と三葉が再会しない展開になり、不可解に感じていると自宅に身長2mの黒人の秒速原理主義者が突然現れて、「偽りの2016年以降を過ごしたいなら青い薬を、真実の2007年以前に戻りたいなら赤い薬を」と迫ってくるらしい。
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オタクのアニメや漫画への熱意が加齢と共に冷めていったら、最早自分のアイデンティティとなる核がなく、ところてんみたいにキモだけがニュッと出てくる感じがある。その上で、残りの人生は自分のキモに向き合いながら生きていかなければならないとしたら、ウンザリする。
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「マジで!?私も超オタクだよ!?」のギャルの子は、相手のオタクと話を合わせようとしている優しさを感じるので、大喜利ネタにしたくないというか。オタクに優しいギャルが好きなら、オタクもそういうギャルに優しくしようぜと思ってしまって、ネタにしたい気持ちが薄れてしまう。
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「ラッキースケベの逆のアンラッキースケベってあるのかな」と考えたら、二十数年前に今は亡きダイヤルQ2でエロ音声を聞いたら、後日ロシアからの国際電話で高額請求が届き、父親に「何でロシアに電話した。ロシア語を何か話してみろ」と激詰めされたあげく、「…ボルシチ」と呟いた体験を思い出した。
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シン・エヴァの制作ドキュメンタリーのはずなのに、みずほ銀行システム再構築のドキュメンタリーを見ているかのように、心臓が痛くなる。
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突然、「こんな時に大人に見つかったら、僕は死刑になる…」と極度の不安に襲われる。10メートル走り、後ろを振り返る。誰もいない。また10メートル。誰もいない。ホッとして前に進もうとすると、背後から気配が…」から始まる、ノスタルジック・エロ本・ホラーゲーム。少年はどこへ逃げるのだろうか。
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映画版『夏へのトンネル、さよならの出口』を観て強烈に感じたのは、もう「自分の殻に閉じこもらずに、外に目を向けて出て行こう」というテーマは保守的なんですよね。むしろ、「SNSで常に外と繋がり続ける中で、いかに自分の殻を守るのか」というテーマの方が重要だよ。
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感傷する若い人の感性は若いのではなく、最初からジジイというのはその通りだけど、割とSNSで他人の人生や青春にまつわるフィクションに大量に接する環境だと仕方ないとも思う。その土壌で「自分の感覚を生きてる」実感を手に入れるにはどうしたらいいのか、という点が最も考えるべきことなんだろう。
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週末に家に引きこもると感じるのだけど、家にいるとどうしてもスマホを触ってしまうし、Twitterを見ているとネット経由で社会と繋がっている感覚が少しある。少なくとも大学生の頃にほとんど大学に行かずにアパートに引きこもって、読書と映画視聴と妄想と銭湯通いばかりしていた頃とは、全然違う。
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その頃に見かけたeufonirさんの「僕たちは絶望的な程の断絶を抱えていて、だからこそ一人一人に世界が与えられているという神話は考えられないのか」というツイートは本当に忘れられない。
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一応、日中は仕事をしているので、その反面、夜は仕事や現実から離れたフィクションを摂取して、自分の中でバランスを取っている。なので、アニメとか映画を観て、「仕事がんばろうぜ」「現実と向き合おうぜ」「成熟しようぜ」みたいなメッセージを見かけると、
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こどもの日の企画として、『メイドインアビス』を無料配信するの、人の心がないのか。