大西科学(@onisci)さんの人気ツイート(リツイート順)

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かつての安倍政権への支持とか、もうどうでもいいので、政府配布のマスクが世紀の無駄遣いだった、と叩くのはやめてほしい。いまここでマスクについて無駄を責めすぎると今度できる政権がどの政党中心であっても「あのときは無駄を出して叩かれた」と緊急時のあらゆる施策が控えめになる恐れがある。
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私の高校時代の友人にそろばんの達人がいて、大きな計算を電卓なしでたちどころにやってのける。でもその時に架空のソロバンを操作する指を動かす必要があって、指をつかまれると計算ができなくなるのだ。計算するって何だろうと私はいろいろ考えこんだ。
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とくに人間やそれに似た生き物は、減数分裂や受精の過程が高度にランダム的なので、夫婦の出会いなど他の条件を人為的にすべて調整しても、なお生まれてくる子供の遺伝子はやり直し前と異なったものになる。生まれるのは君たちの(この世界に存在しなかった)兄弟姉妹に相当する誰かで君たちではない。
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仮に10代に時間を戻してやり直して、同じ大学に入ることはたぶんできると思うし、おそらくだいたい同じ顔ぶれの友達に会い、ひょっとしたらいまの妻とも同じように出会い同じように結婚できるかもしれない。ただそこで生まれてくる子供は今のこの子達ではない。この子たちとは再会できない。
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「風林火山は本当は風林火陰山雷である」はテニスの王子様が考えたよくできたフィクションだと思っていたら本当にある言葉だったので、松竹梅だって本当は松竹杉桧梅桜とかで、春夏秋冬もほんとうは正月春梅雨夏夏夏秋冬冬かもしれない。
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ひとつここは継ぎ足しタレの、新規タレによる元タレの希釈割合がアボガドロ数を超えると推定される時間を「タレ消滅時間」と名づけて、この店のタレは継ぎ足しです(消滅時間150日)などと書くことを義務付けよう。店選びの参考になる。
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「ビール」というものに長いこと親しんできて、あるとき、ファンタジー小説で登場人物たちが「エール」を飲んでいたら、思いますよね。これは「ビールのいいやつがエール」であると。なにしろBルに対してAルという名前なのだ。
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バックトゥザ・フューチャーのマーティは父と母に出会った時点で(おそらくその時代に出現した時点で)生まれる可能性をほぼゼロにしてしまっていて、どんな手段を使っても再び生まれることはできない。そう気づいたら、軽々しく「やり直したい」とは想像もできないです。
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ダイヤル式のメニューに書いてあることで「電子レンジで温める」という世界に現れた新たな概念に対して、メーカーでは「エレック」という新語を当てている。エレクトロニッククッキングだと思う。このごはんエレックしといて、などとこの言葉が定着していたら面白かったな。
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「ここでマスクを叩いておくと自民党への支持を削ることができる。自分の支持する政党中心の政権ができればいい」と思っている人もいるかもしれないけど、そうやって政権をとったら「無駄遣いしない政府」になるのか。違う。ケチな政府になるのだ。
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緊急時には多少無駄に終わってもやったほうがいいことはあり、政府は図体が大きいから計画して実施して結果として無駄になるかどうかは事前にはわからない。私は次の政権も次の次の政権も緊急時に無駄を恐れず手を打つ政府であってほしい。
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テレビを見ている妻が私に、 「ねえ、BLって何?」 「BL?」 「BL」 「そりゃボーイズラブのことじゃないか」 と答えてからテレビを見たら、ラグビーをやっていて「東芝BL」と書いてあった。わかった。これは、ボーイズラブではない。
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この広告はよくない。従事者、そして市民に給料が安いことを謝罪しなければならない立場の人間が、安いことを自慢して茶化すような企画として公開するのは、たいへんよくないことだ。バス運転手にはもっと給料をあげてほしい。 twitter.com/kyotocity_kots…
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「なあ父ちゃん、なんで治癒魔法をかけるとアンデッドにダメージがあるん? おかしくない?」 「あのな。店の入り口にアルコールがあるだろ。あれをウィルスにかけるとどうなる?」 「ウィルスはしぬ」 「父ちゃんがアルコールを飲むとどうなる?」 「父ちゃんはげんきになる」 「そういうことじゃ」
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好きなまんがや小説の最新刊が出て、うきうきしながら読んだらぜんぜん面白くなくて、なんだこれは作者に何が起きたのか、この人はもうおしまいなのか、と思って寝て次の日また読んだらなんだか面白い、おれに何が起きていたのか、ということが実際あり、本だとそれができるけど映画だとどうなのか。
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父に訊ねたところ、わりと初期に一回温められなくなってマグネトロン(?)を交換した修理歴あるそうです。50年無故障ではない。とはいえ文句なしにうちのエルフ家電です。この電子レンジは、無数の冷蔵庫を、テレビを、コーヒーメーカーを、入ってきて使われて年老いて捨てられるさまを見送ってきた。
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本好きの子供にはどうも「ずかんの子」と「おはなしの子」がいて、私はどっちかというとずかんの子だったらしい。いまでもキャラクター紹介やモンスター辞典みたいなのが好きで、きっちりした説明を読むのが楽しい。物語も好きだけど、ストーリーに直交した断面を眺めるのが好きだ。
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最近買ったゲーム機は、買って家に帰ってきて電源を入れても、更新ファイルをダウンロードしたりなんとかアカウントの登録をしたり延々設定をやらされ、ぜんぜんゲームが始まらない。せっかくだからあれを店にいるあいだにやってくれるようにしたら、転売はなくなるのではないか。
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「アイスクリームのうた」という、一国の王子だろうが王女だろうが昔は昔だというだけのことでアイスクリームを食べることはできなかったのに、いまは庶民でも食べられるのであるという歌があり、無批判な過去礼賛を粉砕し科学技術を賛美しアイスクリームは美味しいと褒め称える歌で私は好きだ。
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これいい視点なので引用しますね。校長の話が仮に爆心から10キロの距離での話だったとします。もしも爆弾の威力が100倍だったとしたら、ざっと10倍離れた地点では校長先生と同じ威力になるわけです。つまり、100キロ離れた人にとって「しゃがんで助かった」ということになる。常に周辺はあるのですよ。 twitter.com/Hvv44K/status/…
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世界がたいへんなときにサイゼリヤがどうとか能天気なツイートをしていていいのかと私も思うけれども、むかし上岡龍太郎が「戦争をするほうが不謹慎である」と言っていてその通りなので、戦争が始まりそうな時に能天気なツイートをしていてもよい。不謹慎なのはあちらである。
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「あなたは正しい」「理解できない、難しいことを言ってくる人は信用するな」「直感が常に正しい」と言ったほうがウケるからだろうけど、飼い猫を大自然の中でのびのび遊ばせてやるほうが「よいこと」なのか、そんなことにすら感性は間違った答えを出すのだ。
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素朴な感覚が大間違いな答えを出すことがある。問題は一般に複雑で、最後はできる限りの計算をして数値で比較してどちらがよりよいかを考えねばならない。感情に任せるのではなく時には苦しくても結果に従う、というのが人間の理性だろう。