26
政府配布の布マスク、8200万枚・115億円分余剰 検査院: 日本経済新聞 nikkei.com/article/DGXZQO…
こういうのに安易に「無駄遣い」「責任を取れ」と怒りをぶつけることで、有事の際の余裕がなくなったり、無駄かもしれないが確保しておく、という政策が取りにくくなるのでは。
27
国がマスクを一律に配ると、
「マスクを持ってない、買えない人間はいないはずなので、公共の場で入場にマスク必須を公言してもよい」という効果がありそうだと当時思った。しかも同時に「布でもよい」と。これにはマスクそのものより大きな効果があった。国はマスクではなくメッセージを配ったのだ。
28
炭治郎が「長男だから我慢できる云々」を言うときは、すでに炭治郎の家庭は崩壊していて、この世には鬼になった妹一人しかいなくなっていて、そんな家でもう長男もなにもないのにそんなことを言うのですよ。彼はあらかじめ失われた誇りについて語っているんですよ。
29
たしかに「ワクチン接種枠めっちゃ空いてますよ。ガラガラですよ」よりは「接種枠が少なくて何回電話かけてもとれないし、渋谷には今日も長い行列ができているヤバいワクチン」のほうが打ちたくなる民族かもしれない。我々は。
30
基礎的な科学的背景として健康に問題ないこと。そのために薄めるという、一見不安な手順が実は不可逆に毒性を消す過程であること。するどく反発している韓国を含め諸外国の原発も同様の手順で環境放出していること。実際に放出される処理水について民間を含めたモニタリングが継続されること。
31
「不要不急の外出を控えてください」
「それは会社に言ってくれ」
「休めないのですか」
「休めない」
「ではあなたのは不要不急ではありません。気をつけてお出かけください」
「えっ、会社に言ってよ」
「次の方どうぞ」
「会社に」
「次の方」
32
日本政府やら何やらの組織をたとえ一切信用できなくても、大学生がDIYできるレベルの放射性物質の検出装置の構造の簡単さと、それなのに達成できる測定精度は信頼できる。私が楽観的でいられるのはそのせいです。
33
放射線を計測する手法は他の有害化学物質等と違ってものすごく鋭敏で、人体に影響のあるレベルの遥か下まで感度がある(放射性物質をマーカーにした医学的診断法があるのはこのため)。放射性物質は隠せない。隠しても誰かが必ず見つけ出す。よその国の地下核実験さえわかってしまう。
34
標準語だと「いじらしい」だと思います。たぶん。
35
私に言えるのはそれくらいで、申し訳ないとは思います。不安をあおるのはほんとに簡単なんだけどね。当てずっぽうな根拠に則り、不安に寄り添ってあなたの不安は正しいと肯定してやるのは、ほんとに簡単。でもその反対は難しいね。
36
「え?どうぶつの森でカブが下がった?100円で買ったのにいま50円? そういう場合は、買い足すんだ。今のままだとカブ価100円以上に戻らないと利益が出ないけど、今同じ個数買い足したら、平均75円で買ったことになるからカブ価75円越えで利益が出る」と吹き込んでおいた。失敗をするのはいいことだ。
38
継ぎ足しのタレという言葉は、「タレをいちいち新しく作り直すのではなく、現在のタレの残った鍋に新タレを追加しています」という意味のことだと思うのだが、継ぎ足しを実施するときの残タレ量と継ぎ足し量の比率、継ぎ足し周期を言わないと何を言ったことにもならないだろう。
39
「飲んでみてください」という人はいるのだけど「飲んだら納得してもう二度と言いません」等という人はあまりいません。これは「こうしてくれたら安心する」と条件を出しているのではなくて、そう見えるのですが実は「大丈夫じゃないと確かめたがっている」のだと思う。不安を肯定してほしいのだと。
40
「前回配った10万円は消費に回らず貯蓄されてしまった」という話がありますが、これ、アンケートか何かで聞いたと思うのですが、なんでそんなふうに答えるんだろうな。「10万円はぱあっと使ってしまってもうない。なんなら20万円くらい使った」と答えたらいいのに。次が欲しくないのか。
41
また聞きの少ない情報からあまりあれこれ論じてもしかたないけど「耐性を身につけた」という解釈には「最初はカラスが寄りつかない効果があった」という観察事実があったのではないか。辛さは感じなくても、今までとはかわった臭いがする生ごみをカラスは当初忌避したのではないだろうか。
42
矮星のことを「わい星」と書くとなんかネットスラングみたいだ。「わい星、質量が足りず核融合反応に無事失敗」みたいな感じ。
43
リチウムは原子番号3番で、3番みたいないい番号もらってるのに地味だな、あんまし知られてないなと確か大学生のときに思ったのに、あれよあれよと電池の材料としてスター選手になって、取り残された私は眩しく見上げているだけです。
44
鍋の残タレ量が5割になった時点で5割継ぎ足し、これを毎日やっているとすると、三ヶ月弱で最初のタレの希釈割合がアボガドロ数を超えるので、三ヶ月前の分子は一つも残ってないことになると思う。
45
うろ覚えだけど、前にラジオで「エシカル(あるいはエコ、ロハス、sustainable、SDGs)はちっとも難しいことではなく、感性に従って自分のよいと思うことをすれば自然に達成できる」と言っていて、すごく危ない発想だと思った。何が本当に「よいこと」なのか、感性なんかに任せるとほんとに危ない。
46
国会で、
「育休の間にスキルを身につけるのはどうでしょうか」
と聞かれて、
「ええやん」と答えると「子育てはそんな暇じゃない!0歳児を育ててみろ!」と言われ、
「あかんで」と答えると「子供を育てる親を軽視するのか!子供がいても学び直しはできる!」と言われるので、
罠だったのだ……。
47
たとえばスマホとかバーコード決済とかセルフレジとか、そういう世界に新たに導入されたものをいよいよ自分でもやってみて、大丈夫で、問題なくて、ああまだ私は「こっち側」だった、新しいものに対応できたと思うのだけど、これはいつか「向こう側」に行ってしまい、そのときは絶望するだろうな。
48
「もしもこちらの学校に行っていたら」とか「あのとき好きだった女の子に声をかけていたら」とかとはわけが違う。「君らが存在しない現在」を夢想するのは、少なくともその人たち(私の子供たち)の前でするには、非常に失礼な想像に思える。
49
誰かが濡れ手に粟で公金をせしめたことに腹が立つのは当然ですが、ここで怒っては次の危機の時に政府の金払いが今回以上に悪くなる。未来の自分のため、子どもたちのため「緊急時に政府がゆるい審査でとりあえずお金を出す。不正はあとから取り締まる」を批判しないようにしたい。
50
政府が決めていたことを国民にとって有利な方に変更したのを「迷走」とか「二転三転」とか言うのをやめてほしい。そういう形容で勝利を祝うと、今後の政府が(どこの政党中心であれ)一旦決めた方針をくつがえしにくくなるではないか。もっともな反論にあったら修正したらいいと思う。