大江広元は梶原景時失脚に反対したと伝わっておりますが、その伝承を「頼朝のもとで共に手を汚し、政権内の秩序を守ってきた"共犯者"としての情」の如く昇華してくださったのは、古くから広元と景時のファンであった自分には感無量でした。 #鎌倉殿の13人
いやぁ、宮沢りえさん、過去にご出演された大河ドラマの中でも一番の当たり役では。平六の先手を打って紙を奪い取るシーンとか、何枚も上手という怖さが出ていて最高。 #鎌倉殿の13人
頼朝、女癖は悪かったけど、忠臣の小四郎と女を取り合うのは避けたんですよね。頼家はそこが違うし、余計に悪質という。 #鎌倉殿の13人
十三人の合議制の機能は、旧来のイメージで語られてきた「暗君頼家の暴走を止める為の措置」ではなく、近年の研究を踏まえた形になっていますね。 その上で頼家の未熟さや葛藤もきちんと描くという、情と理の二段構え。 #鎌倉殿の13人
見栄の張り合いから「十三人」が雪だるま式に増えていくのは三谷脚本らしい劇作ですが、「十三人の選出理由」という謎を、これまで視聴者が慣れ親しんできた人間関係に基づいて整理しつつ示しているんですよね。三谷さんも特に気を遣った部分ではないかと。 #鎌倉殿の13人
ほんの小さな手掛かりから頼朝の死因を割り出し、その後継者は荷が重かろうと言ってのける後鳥羽院と、実際に「二代鎌倉殿」の重責に苦しむ悔し涙の頼家。 同じ蹴鞠というシチュエーションが両者の格の違いを際立たせていてグッと来ました。 #鎌倉殿の13人
小四郎が十三人目に選ばれたのは、勿論、主人公ならではの演出ですが、「13」という数字を考えると、そこに宿命的なものを感じますね。 洋の東西を問わず「13」は忌み嫌われる不吉な数字ですし、北条(江間)義時は数多の屍の上に立つ鎌倉幕府二代執権となる男ですから。 #鎌倉の13階段 #鎌倉殿の13人
「誘われてから断りたい」のはドラマの打ち上げに出席したくないけど、一回誘われないと嫌だという三谷さんのアレですな(笑) #鎌倉殿の13人
比企に接待される広元が終始真顔でじわじわ来るんですが、この人、今、デスノートに比企能員の名前書いてるよ、絶対! #鎌倉殿の13人
ストーリー前半を盛り上げた老将たちもそろそろ次世代と入れ替わる頃合い。千葉常胤もそろそろお迎えだなぁ。さすがにナレ死かなぁと思っていたら、「もうすぐ死」という新パターンをぶつけられて、こんなときどうすればいいのか分からないの(林原めぐみ) #鎌倉殿の13人
御堂関白・藤原道長の死因を手掛かりにして頼朝の最期を見抜くという、登場5分で完璧に"キャラ"を立てる後鳥羽院の圧倒的なラスボス感。 御堂関白の最期を諳じる聡明さは、同時に「平安王朝の幻想」に囚われた悲哀を感じるな、と。落馬疑惑から武門の衰退まで感じていそうですし。 #鎌倉殿の13人
人形劇平家物語、再放送!? マジで! 今年の平家、何回滅ぶねん!
ダークな演技も巧い大泉さんは頼朝役も絶対合うと信じていましたが、期待を遥かに上回る最高の頼朝でした。 恐ろしさもゲスな部分も、愛すべき姿まで源頼朝という複雑な人物を多面的かつ完璧に演じられました。 僕の中では歴代最高の頼朝役者。 大泉洋なくして鎌倉殿版頼朝はなかった! #鎌倉殿の13人
政治的現実を見据え、政治家に撤して行動してきたと思わせておいて、実は誰よりも頼朝の安らかな旅立ちを願っていた小四郎という。 いわゆる「知情意」が全て詰まった描写で、これまでの26回の中でも屈指の名場面でしょう。 何より半年間の積み重ねなくして成り立たないクライマックス。 #鎌倉殿の13人
前回の餅つきを観ている僕たち私たち「この北条一族の幸せな風景、後から効いてくる地獄の前振りなんだろうな。#真田丸 の里芋みたいに」 今回の僕たち私たち「待て待て待て、早い早い早い。回収早いって!鵯越の逆落としやんけ!視聴者の情緒まで逆落としすな!(悲鳴)」 #鎌倉殿の13人
遺骨を運ぶ役割を「自分より相応しい人は他にもいる」と一度は断る藤九郎だからこそ、他の誰よりも相応しいのですよ。このように控え目ながら、頼朝を支え、孤独な心を救ってきた人ですから……。 #鎌倉殿の13人
「これは何ですか?」という台詞はおそらく脳の病で記憶が壊れた頼朝と政子の「もう一度の初対面」であり、原点回帰的な言葉を以てしてこの大河を一度、リセットする機能も含んでいるのだろうな、と。 鎌倉幕府は源頼朝と政子の出会いから始まったといっても過言ではないわけで。 #鎌倉殿の13人
昏睡状態が続く頼朝の臨終出家を再現した映像作品はおそらくこれが初めてで、それだけでも鎌倉時代ファンとしては感無量なのに、観音様の伏線回収までぶつけられたら、そりゃボロッボロに泣きますよ。三谷さん、凄すぎる。 #鎌倉殿の13人
「北条あっての鎌倉」という時政と、「鎌倉あっての北条」という小四郎。 この親子は曽我事件の際にも「身内だからこそ助けたい父上」と「身内だからこそ容赦しない息子」という形で分かれたわけで。 鎌倉あって=大局を見下ろす政治家としての思考が小四郎のコアで、もはや時政と正反対 #鎌倉殿の13人
病に倒れた最高権力者の回復を祈るという「人間らしさ」を置き去りにして、彼を取り巻く補佐官・官僚たちが「次」に向けて淡々と「仕事」をこなしていくのが最高に政治劇。ともすれば冷徹に見えますが、政権中枢に空白と停滞が生じれば、より事態が悪化するわけで。 #鎌倉殿の13人
落馬した頼朝に駆け寄った藤九郎が「鎌倉殿!」ではなく「佐殿!」と呼び掛けるんですよ……。伊豆に流された頃から「源氏の坊っちゃん」の面倒を見てきた藤九郎が、咄嗟に「佐殿!」と呼ぶわけで。 彼の中ではずっと手のかかる可愛い「佐殿」だったわけで……(ボロッボロに泣いてる) #鎌倉殿の13人
「笑ってはいけない鎌倉幕府」状態ですが、周りの人々は「ありふれた日常」を送っているだけなのに、そこに疑心暗鬼を生じて自滅的に追い詰められていく頼朝の心理状態は非常に生々しく、三谷脚本の恐ろしさに背筋が凍り付きました。生死が隣合わせではなく、生と死が混濁している。 #鎌倉殿の13人
三谷作品は基本的にロジカルで、受け手をズタズタに引き裂く「地獄のピタゴラスイッチ」はあっても、理性が吹き飛んだ人物は少ないのですが、大姫死後の頼朝の描写は完全な狂気の世界でしたな。 #真田丸 の秀吉は老醜という説明がつくけど、頼朝は理屈不問の崩壊。 #鎌倉殿の13人
スケベ心によって平家の刺客から逃れるというウルトラCを発動させ、上総広常に天運を示した物語前半の描写を「自分にはもう天運はない」と頼朝に切なく悟らせる伏線にするとか、三谷さん、ちょっと意味が分からんくらい大河ドラマが巧い。 同じシチュエーションへの重ね方が凄すぎる。 #鎌倉殿の13人
「頼朝が伊東と坂東をおかしくしたんだ!」と絶叫しながら引っ立てられていく曽我五郎をただ見送るしかない時政が「以上」の一言で"身内"の死を割り切る小四郎に視線を巡らせるのもゾクッと来ますね。 一族を守る為なら何でもするのは親子とも一緒なのに、深い断絶が横たわっている。 #鎌倉殿の13人