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トランプは終わりました。だが、この人が大統領候補として活動したことは、アメリカ政治、さらにアメリカ社会に開いた深い闇を示しています。何でこんなことになったのか、どこまでトランプ現象がトランプ個人固有のものでありどこまでアメリカ社会に根ざした闇なのか、考えてゆきたいと思います。
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どんな暴言をしても生き延びてきたトランプ候補でしたが、女性を性的対象に貶め、さらに性暴力の肯定としか捉えられない今回の発言は、これまでにない反発を引き起こしました。共和党現職議員は相次いでトランプ支持を撤回し、トランプの終わりを決定的なものにしました。
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トランプ候補の暴言にはいろいろと感想を刺激されますが、書くのはやめましょう。ただ、この人がアメリカ大統領になる可能性が大きく退いたことだけが僅かな希望。クリントンが大統領になったら世界がよくなるなんて思いませんが、トランプが世界最大の軍を率いる事態はあってはならないと考えます。
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落選の可能性が高まるなか、トランプは演説のなかで銃砲器を保持する権利に触れ、クリントンが大統領になって(最高裁)判事を選んだらもうできることはない、修正第二条の人たちにはあるかも知れないけれどと述べました。不完全な上に曖昧な表現ですがクリントン暗殺をほのめかしたとしかとれません。
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7月29日金曜日昼のNHK BS1で、米民主党大会を解説しますが、気が重くなりました。トランプの世論調査優位は共和党大会による一時的上昇である可能性が高く、いまだクリントンは基本的に優勢。でも、サンダースを支持するあまりトランプが大統領になることを放置するとは。愚かしい自滅。
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民主党大会で、クリントンという言葉が出るたびにサンダース支持者がブーイング。昨年8月から、トランプが共和党大統領候補になる可能性があると繰り返してきましたが、大統領になる可能性は低い、クリントンの可能性が高いと考えてきました。その判断が揺らいだのは、これが初めてです。
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アメリカ大統領選挙、クリントンに肩入れしているわけではありません。私がトランプ候補を批判するのは、クリントンがよい候補だからでも、また民主党を支持するからでもなく、ドナルド・トランプにアメリカ大統領という権力を委ねてはいけない、そのようなことがあってはならないと考えるからです。
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イギリスが統一を保つことができるかどうかも問題です。今回の国民投票では連合王国全体は離脱優位でもスコットランドは残留支持が多数を占めました。独立論を抱えるスコットランドの将来も課題です。
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イギリスが脱退した(あるいは二年後の脱退に向けて進み始めた後)のEUの行方も課題です。それでなくても難民問題をきっかけに加盟各国が国境を閉鎖したりしているさなかのこと、加盟各国の移民規制派が勢いづくことは避けられない。ユーロを導入していないデンマークでは脱退論が強まるでしょう。
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イギリス国民投票でEU離脱が多数を占めた後どうなるか。まず、すぐ離脱するわけじゃない。連合条約第50条に従えば、イギリス政府がEU離脱を発表した後で、離脱まで二年の期間があります。とはいえ、ポンドは下落するでしょうし、イギリスへの投資は冷え込んでしまうでしょう。
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アメリカの大統領選挙は最終的にクリントン優位だろう、よほどのテロ事件でも起こらなければトランプは大統領にならないだろうと考えてきました。その、「よほどのテロ事件」が起こってしまいました。銃乱射事件に、そしてそれが招くアメリカ政治の混乱に戦慄しています。
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パナマ文書疑惑はガーディアンの記事が群を抜いていい。腐敗追放を訴えてきた習近平政権の足下で疑惑が炸裂です。Panama Papers reveal offshore secrets of China’s red nobility gu.com/p/4t3yp/stw
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左翼か右翼か、親日か反日かなどという尺度で、報道を評価する人がいます。でも、ほんとはそれは問題じゃない。状況をきちんと捉えているのか、過剰評価や過小評価に走っていないか、要は報道によって事実をとらえているのかが問題。イデオロギーや思い込みよりも、信頼できるかどうかが問題です。
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クルーズの善戦によってトランプの優位は脅かされています。ルビオ劣勢によってこの二人の競争に焦点が絞られつつありますが、これ、いってみれば、ムッソリーニをマッカーシーが追う展開。トランプになってもクルーズになっても、共和党にとっては党の将来が危ぶまれるような選挙です。
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過去二回の大統領選挙を正確に予測したネイト・シルバー、今回はトランプ勝利の可能性が低いという分析を発表し続けたんですが、最近はトランプが勝つという前提のもとで記事を書き、そのなかで、アメリカの政党再編成が始まると述べています。fivethirtyeight.com/features/dont-…
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民主党ではサンダーズがクリントンを負かす可能性はごく少なく、仮にトランプが共和党候補になれば64年大統領選挙のゴールドウォーターのように共和党が大敗するというのが通常の予測。ただ、クリントンは決して強い候補じゃない。トランプ嫌いがたくさんいるようにクリントン嫌いもいるわけです。
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ガーディアン、パリのテロ事件容疑者がシリアからギリシャ経由でフランス入りと報道(CNNも同趣旨)。パリのテロ事件がシリア難民問題とリンクし、そのリンクが移民排斥政党の台頭を誘い、ヨーロッパ諸国の政治を変えてしまう構図。 RT gu.com/p/4e85v/stw#bl… …
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国際政治は厳しく、結局ベイスターズも勝ちませんでした。でも、いいことだってある。スターバックスがアップルパイを出すようになったんです。パイ生地が極端に薄く、おっきなリンゴがゴロンと入った独特なスタイルですが、ともかくアップルパイ危機は短期的には解決を迎えました。
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東京大学法律相談所の企画により、日本の安全保障についてお話しいたします。入場無料とのこと、日曜の午後に恐縮ですが、お運びいただけますと幸いです。
日時 2015年10月 25日 (日)午後2:00(受付開始)から午後4:30まで
会場 東京大学本郷キャンパス 法学部31教室
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ロシア、シリア空爆。アサド政権とISの双方を忌避しながら軍事介入の成果が上がらないアメリカを横に、ロシアはアサド政権支援を明確とした空爆に踏み切ったわけです(今回が初めてとして、ですが)。シリア内戦が国際政治の構図を変える事件に発展しました。
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今回発表した共同声明には、研究者としては広く尊敬されながら、政治的な選択について発言することを慎んできた方が数多く含まれています。政治党派による動員の結果などではありません。諸先生がご賛同になった背景には過去の戦争への向かい合い方を誤ってはならないという、強い危機意識があります。
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キャンベラでもワシントンでも、安倍首相は軍国主義と現在の日本を切り離し、民主主義国としての日本のイメージを示し、議会の喝采を受けました。ですが、日本国内では、首相は歴史問題についての発言を避けている印象があります。終戦70周年の談話は戦時戦中と異なる日本を内外に示す機会です。
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侵略責任を認めることは自虐ではありません。それどころか、米国の抑止力に支えられたとはいえ軍事力行使に慎重な態度を貫き、腐敗と非効率に満ちたとはいえ議会制民主主義を保った第二次世界大戦後の日本に少しでも誇りを持つならば、戦争の美化こそが日本をおとしめる行動であるとわかるでしょう。
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私が安倍政権に抱く危惧は日本の植民地支配、日中戦争、そして第二次世界大戦に対するこの政権の考えです。その危惧が、私が新安保法制に抱く懸念とも結びついています。河野談話や村山談話を引き継ぐだけでなく、明確に日本政府の侵略責任を認め、そこから未来を語ってほしい。
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昨日、大沼保昭・三谷太一郎両先生を代表とした「戦後70年総理談話について」と題する共同声明が発表されました。緒方貞子、入江昭、さらに添谷芳秀、石田淳などの諸先生とともに私も賛同人に加わりました。朝日の記事をご覧いただけますと幸いです。digital.asahi.com/articles/ASH7K…