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プリキュア15周年の宣伝展開を
「当時5歳の女の子が、いまや20歳のレディ」
層に向けたものと鷲尾プロデューサーは記者会見で話していたが、オレの周りには
「30代で見始めた大きなお友達が50の初老になった」
というケースしか見当たらない。
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ビデオのない時代、地方にいた自分は深夜の『ウルトラQ』再放送を観るため、小型テレビを抱えて標高1000mの山でテントを張り、隣県の電波を受信してノイズまみれのペギラと遭遇した。後年、この話を縁あって桜井浩子さんに報告し、その労をねぎらってもらったとき「我が人生に悔いなし」を実感したよ。
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ウイルス蔓延による世界的パニックは小松左京の描く世界だと思っていたが、政府がすったもんだのあげくマスク2枚で事態を収拾しようとか、だんだんと筒井康隆な様相を呈してきた。
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オレにとってここ最近でいちばん感動させられたのは、オリンピック以上に
「時代の経過がなんでもモノを腐らせると思うなよ。『悪魔のいけにえ』なんか、年を追うごとに薄気味悪い映画になっていく」
という金言を同僚らしき人物に残して久米川駅で降りていった、西武新宿線通勤の中年サラリーマンだ。
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三池崇史監督がブリュッセルのファンタスティック映画祭に『殺し屋1』で参加したとき、垣原アニキの口裂けメイク姿で作品を観に来た「ものすごいバカ」(監督談)がいたそうで、それがイーライ・ロスだったというのは猛暑を吹き飛ばす感動的な話。
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最近SNSで悪目立ちする、95~96年放送の『新世紀エヴァンゲリオン』を「アニメ版」と称する風潮に自分も歯止めをかけておきたい。後年に発表された複数の映画版も総じてジャンル・表現手法は“アニメーション”なのだから、区分するときは「テレビ版」もしくは「TVアニメ版」とするのが適切かと。
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ミラ・ジョヴォヴィッチの長女が流暢な日本語を披露したことが話題となっているが、その背後には、
「子育て優先の生活で、近年は大好きなゴジラ映画を観ることもままならないんだよ」
というパパさん(ポール・W・S・アンダーソン監督)の献身や影響があることも忘れないであげてください。
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『#全裸監督』賛否両論あるようだが、自分は終始表情を変えず、死んだ目をした山田孝之の演技に瞠目した。実際の村西とおるはもっと表情豊かだったと思うが、あのサイコパス的な解釈をほどこした役作りは、氏の本質に迫っているのではないだろうか。
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もう、ほんとこれ。
businessinsider.jp/post-708
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『いだてん』は従来の形式にとらわれない自由表現の大河ドラマだから、もしピエール瀧演じる足袋職人が代役になるとしたら、ビートたけし扮する志ん生の「高座での一言」で何とか巧く切り抜けられそうな気がする。「あらあら、なんか人相が変わっちゃいましたが、気のせいですかね」みたいな。
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シネコンがどんなにガラ空きでも、なぜか隣に座るヤツ。自分も経験あるんですが、最初は痴漢目的かと思ったら、どんなに隣に人がいようとオレ(わたし)はココ!という、死守すべきポジションを持っている人がいるんですよ。むしろ向こう側からすれば「なんでお前がオレの横にくるのか」なんですよ。
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3月15日公開の『えいがのおそ松さん』試写にて鑑賞。童貞であろうがニートであろうが、居場所はちゃんとあるのだという、魂をわしづかみにされるような存在肯定の物語。じつに素晴らしい。久しぶりにTVアニメが映画へと昇華していく愉悦を覚えたよ。#おそ松さん
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7年前、アレハンドロ・ホドロフスキーに「『デューン』が企画倒れになり、さぞ無念なのでは?」と訊いたら「いや、おかげで伝説になったし、形がないから批判も受けない。しかも設定等を「メタ・バロンの一族」に流用しているから、ちゃんと昇華されているしね」と、さっぱりした口調で言われました。
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ジェームズ・ワンが『ソウ』を引っさげ来日したとき、取材したオレに開口一番「新しいゴジラは観られるの? いまリューヘイが撮ってんだって?」と『FINAL WARS』の話を切り出してきたが、公開が数ヶ月後と知ったときの悔しそうな顔が今も忘れられない。そんな男の『アクアマン』には期待しかないよ。
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』。タランティーノの名に引き寄せられて観る人には基礎教養として備わっているかもしれないが、マンソンファミリーによるシャロン・テート殺害事件の概要だけは絶対に知っておいてほしい。でないと素晴らしいラストに「?」となってしまうので。
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いまNetflixで観られるヒッチコックの『めまい』(58)は、ロバート・A・ハリスとジェームズ・C・カッツによる1996年の修復版ではなく、2013年にカンヌ映画祭クラシック部門で披露され、「午前十時の映画祭」でも上映された4Kデジタル復元版。この機会にぜひご覧を。netflix.com/title/1089727
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M・ナイト・シャマランは来日取材で会ったとき、
「一階に飾られてるゴジラの胸像、もう見た?」
というオレの誘いに、
「そんなのあるの!? 今日はもう仕事やめて、一緒に見に行こうよ!!」
と何のためらいもなく乗ろうとした時点で『ミスター・ガラス』が良い映画であることは保証されていたのです。
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『ゴジラ FINAL WARS』の取材で北村龍平監督に「なぜジェットジャガーを出さないのか?」と訊いたら「あいつ、オレのゴジラの世界観に合わないんだよ」と返答をもらったが、真っ先に登場してもおかしくない内容だった。もし出ていりゃ、一足早い『パシフィック・リム』として位置付けが違ったのかも。
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映画『龍三と七人の子分たち』の取材時「僕の親があなたのファンで、くれぐれも失礼のないよう念を押されました」と言うと「失礼を承知で訊くのがあなたの仕事だ。顔色をうかがう必要はないよ。ご両親によろしく」と答えた藤竜也さんの言葉が、今の自分の職業意識とダンディズムの基準になっている。
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すごい、あのパッケージソフトに淡白だった東映が商売っ気を出すなんて! natalie.mu/comic/news/335…