林 知行(@HayashiTomoyuki)さんの人気ツイート(いいね順)

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これも有名な不思議(面白)継手ネタ 7~8年前に、河合継手の検索で、アクセスしてくる人が多くなったので調べてみたら、YouTubeに動画をUPした人がいて、やれ「匠の技」とか「伝統建築の粋」といったニセ情報が拡散しつつあったので、これはイカンと思い、日刊木材新聞の連載記事や、・・・(続く)
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森林科学系では、木材物理学なんかで教えられる「ツカミのネタ」です 桶(おけ)と樽(たる)の違いは、文化史的には蓋(ふた)のあるなしということになっているんですが、けっこう例外があって・・・ 木材物理的には、水分に長期間接触する場合と一過性の場合とで明らかに使い分けられています
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忘れてましたけど、木材の「圧密」ってこれです。木高研の玄関に置いてある・・ハズです。 左のスギをある特殊な条件下で、ギューッと押し固めてやると右のようになります。 スギがカチカチになります。当然、密度が上がって、重い木材になります。
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ちょっとした児童書の監修を引き受けて、色々調べているのですが、日本の子供達は、知らない間に、こういった「木に関する間違い知識」を刷り込まれてしまうんですね。 何冊もの児童書にこんなことが書かれてあります。 「年輪と方角」に関するフェイク記事が消えないのも無理はないですな。
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以前からのフォロワーのかたにはおなじみのネタ これって、江戸時代から語り継がれてきたまことしやかなガセネタです。 私も中学時代にそう教えられて「昔の大工さんはそんなことまで考えてたんだ、スゴイ!!」と信じ切っていました。 まあ、基本的にそんな機能は無いということです。
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日本のような気候では、冬に年輪は出来ません。 色の濃い晩材が出来るのは夏から秋にかけてです。 年輪の幅と方角とは全く関係がありません。
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ブログなどのSNSで、 あれは河合先生の天才的な頭脳から考案された継手・仕口であって、日本の伝統建築に使われてきた伝統継手ではありません。 当然、伝統技術でも何でもありません。 といったことを、昔のエピソードを交えて色々と・・ その結果、ニセ情報はネット上から姿を消しました。
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「板目と柾目で水分の吸収がこんなに違うんですか! 勉強になりました!」 と反響をいただいたシンプルな写真 「新・今さら人には聞けない木のはなし」 jfpj.jp/publications の19章「桶と樽は何が違うのか」 に詳細は書いてあります #木材 #桶樽 #浸透 #板目 #柾目 #異方性
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40年も昔の事なので記憶が曖昧ですが・・ 配属された林業試験場集成加工研の「ねじり試験機」を使って伝統継手の実験をしている東大の大学院生がいて・・ 建築技術の木材接合特集に、内田祥哉先生が「面白い継手を考案した学生がいる」と書かれていて・・ 目の前の学生がそのご当人だと知る由もなく・
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この写真はカメラの方角を決めて一方向から何本もの切り株を撮影したものです。写真の左上が南で、右下が北です。一見して分かるように、年輪の広い方向は全くのバラバラです。切り株の年輪を見たって東西南北の方角なんか分からないのです。#年輪 #方角 #東西南北
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またまた、ツカミのネタ 電柱の腕木として昭和34年4月に製造されたナラの集成材 森林総研の屋外暴露試験場で60年以上も野ざらし・雨ざらし状態のまま 防腐処理に用いた注入薬剤はクレオソート 屋外における圧倒的な耐久・耐朽性能を証明する歴史的証拠
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ここに詳しく書いてあります。 imasarahitoni.blog101.fc2.com/blog-entry-59.…
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その昔、ヴァージニア工科大で居候していた頃、 ゼミの席で、東大寺大仏殿の写真を見せて、 「これが世界最大の木造建築じゃ」と威張ってみたのだが、 聞いていた名誉教授が「オレゴンにもっとでかいのがあるよ」といって見せてくれたのがこの格納庫の写真。 全長が300m超えとは。完全に脱帽でした。
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本当のところは 倉の中で、木材の持つ「湿度調整作用」が働いて、湿度の変動を抑えていたこと、さらに宝物がスギの唐櫃におさめられて、二重の湿度調整作用が働いていたことが、長持ちした要因であったことが知られています。
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ネット上には「合板が奇数層なのは生産合理化のため」などという木質材料学のイロハを全く理解していない解説が見られますが、あれは完全な「ウソ知識」です。 私なら、木質材料学の試験で、そんな答案を書く学生には単位を与えません。(笑い) 理由は「寸法安定性のため」です。
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木育関係者の皆さんはご注意を! 樹と木と木造に関するウソ知識の拡大再生産はなんとしても避けたいので、よろしくお願いします。
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その昔、能代の業者さんに「樽は、液体の貯蔵や運送に使うもので、固定の蓋がある。使う木材は一般的には板目材。用途は酒樽、醤油樽など。一方、桶は必ずしも液体を入れるとは限らず、入れたとしても貯蔵が目的ではない。使う木材は一般的には柾目材。用途は寿司桶、風呂桶など」と教わりました
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またまた、以前からのフォロワーにはおなじみのネタです 最近ではあまり見かけませんが、こんな感じで、太い木の柱に通直な切り込み(背割りと言います)が入れられていることがあります。 「なんでこんな割れを入れるんだろう?」と思われたことはありませんか? ・・・(続く)
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驚愕!必見! グネグネ木材! 子どもが大喜び 木高研で開発されたやわらかい木質材料 ①一見、普通の木材が ②こんなに曲がったり ③こんなにねじれたり #木材 #工芸 #粘弾性 #木育 #可撓性 #木づかい #デザイン  秋田県立大学木材高度加工研究所 akita-pu.ac.jp/gakubu/iwt.htm
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柱の一面にわざとノコで切れ込みを入れる「背割り」に関しては、簡単に理解できると思いますが、そんなことをしなければならないほど、心持ちの四角な柱を割れさせないで乾燥させるのが難しいことは、どれほど知られているのやら。 一番収縮しやすい板目が四面にありますからね。
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確かにこれが常識的な理解だと思います、ただし、木材については例外もあります。例えば祝儀の時に使う角樽は蓋の付いた樽ですが、柾目材が使われています。また、桶であっても清酒の仕込み桶などでは、板目材が使われています。
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一方、洗い桶のような一過性の使い方をする道具に板目板を使うと、濡れたり乾いたりの繰り返しで幅方向の伸び縮みが大きくなりますから、箍(たが)が緩んで板と板の間に隙間ができ、水が漏れやすくなります。ですから、一過性の使い方では柾目板でないと具合が悪いのです。
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一般の方が入手しやすい参考文献としては: 私の敬愛する坂本功先生が書かれた 「木造建築を見直す」岩波新書、2000,5があります。 四半世紀近く前の本ですけど・・・。
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最初に書いて置くべきでしたが、以上の話は、洋酒の酒樽には通用しないようです。 それと日本酒の樽で甲付き(表が辺材、裏が心材)が好まれるのは、表がきれいな白色で見栄えがよく、裏が心材なので抽出成分(心材成分)が多く、生産地によって色んな成分が溶け出してきて風味を添えるからです。
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木材の使い分けは、やはり、水分に長期間接触する場合には板目、一過性の場合には柾目ということになります。