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議員との懇親会で出る話題の一つは、「政治家が小粒になり、個利個略だ。文字通り、地球儀を俯瞰する人物が輩出されないと」との声。そしてその弊害は「小選挙区制度にある。もう9回もやっている。これを中選挙区制度に戻すべきだ」と正しい認識。さて既得権化している選挙制度を、自ら変えられるか。
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タリバンのスハイル・シャヒーン幹部が11日、殺害された中村哲医師について「(米軍などの)占領者とは異なる立場で活動し」「人々のため、国づくりのために尽くした特別な存在だった」としてその死を悼み、「犯人逮捕に向け再捜査する」と語ったという。困難の中で志を実践した、日本の誇りであろう。
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小泉「劇場型政治」の本質である新自由主義の影響か、東京も大阪も名古屋も、功名ばかりを焦って全く実を伴わない首長が幅を利かせている。「功名なんぞ夢のあと、消えざるものはただ誠」この歌には真理がある。我々は「誠」の心を持った政治家を育み、お手軽売名に流行る詐称の政治屋を唾棄すべきだ。
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SNSでは、承認欲求から勇ましいことを無責任に叫ぶ者が結構多い。思想の左右を問わず、アカウントを複数駆使して論調を作ろうとしている者、フォロワーを金銭で水増しする者、使い方は様々だ。だが我々はあくまで自然体で正直に発信を続けたい。フェイクの多い中、海面を照らせる灯台を目指したい。
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8月3日、安倍氏への追悼国会演説を甘利明元幹事長が務めることで調整中という。安倍氏の「遺族」の意向が働いているらしいが、甘利氏は違法献金を受け、捜査対象だった。しかし日米通商会議で米国の意を受け入れ、罪を免れた。また権力を私物化するのか。自民も、あんまり調子に乗りすぎではないか。
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いま我が国で、非正規雇用者は2120万人。10年前から350万人増え、働く人々の3割となった。新自由主義の下、大企業優先の内部留保貯め込みが続く。ここ20年間、企業の売上高、給与,、経常利益、配当金などの椎移を「法人企業統計調査」で見ると、株主配当が約6倍だ。賃金が上がる訳ない。
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小泉・竹中構造改革で中間層が崩壊して以降、格差が増大。「子供は親を選べない。生まれた瞬間に勝負あり」そんな意味を込めた【親ガチャ】と言う言葉が、流行語大賞の候補に挙がった。年長世代でも「何処の馬の骨か」という言葉はあったが、それにしても不幸な言葉だ。どこかに救いはないのだろうか。
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東京、大阪、兵庫、京都の4府県に改めて緊急事態宣言。今度は、飲食店での酒類の提供まで自粛を要請するという。感染拡大の現状からして強権的な対策は致し方ない部分もあるのだろうが、きめ細かい補償の話が一向に伝わってこない。昨年の「1人10万円」が国民への手切れ金だとでも言いたいのだろうか。
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河野外相が主張する米軍機事故への対応改善など、信用に値しない。外相の仕事は、なぜ我が国の領空を米軍機が気儘に飛び回れるのか。まずは日米安保の解消・改定に努めることだ。韓国大使に高圧的に出て、米国にはペコペコ。こんなポチっぷりは情けない。本人のTwitterでウケばかり狙っている場合か。
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米国を批判して、田中角栄元首相等の二の舞になりたくないと、真の日本の独立、主権回復を主張出来なくなった与党国会議員諸氏。また対米従属に忠米ぶりを発揮している正真正銘の売国奴が、戦後体制の歪みである日米地位協定改定を主張出来ない空気づくりに一役買っている現状。これこそ第五列である。
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安倍晋三氏銃撃事件から5か月が経過したが、山上徹也容疑者への捜査が続いている。さらなる精神鑑定が必要とされ、鑑定期間の延長が予定されている。責任能力を判断するというが、長期に渡る拘禁で刑事訴訟法も無視だ。途中経過も含め司法国家に相応しい処遇をすべきである。不都合な事実があるのか。
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鈴木邦男顧問は自戒を込めて言う。かつての右派学生運動は「誰が一番過激なことを言えるかばかりを競い合い、誰も実践しようとしなかった」と。誰もが「論客」になれるネット社会では、やたら勇ましいが、無責任で地に足がつかない放言がSNSを埋め尽くし、実にウンザリする。誠実な発信を心がけたい。
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政府は、コンビニなどでの使い捨てスプーン、フォークやストローの有料化を検討する「プラスチック新法案」を閣議決定。小泉進次郎環境相は意気軒昂だが、レジ袋を昨夏有料化して、環境負荷は低減したのか。データ、ファクトの裏づけなく「仕事した感」だけで仕事をしても、誰の得にもならないだろう。
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廃棄処分が決定したアベノマスク。安倍政権の「負の遺産」だが、発案したのは当時の首相秘書官・佐伯耕三氏だ。何の根拠もない、思いつきで「全国にマスクを配れば国民の不安は吹き飛びます」と進言し、安倍氏がそれを受け入れ、結果的に今回の事態を招いた。「お友達」優遇の側近政治が招いたツケだ。
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DHCの評判が悪い。吉田会長が署名入りで昨冬、自社のHPに人種差別的な文章を掲載したことについて、NHK「おはよう日本」が批判。それに対して、吉田氏が再度差別的な妄言をまじえNHKに抗議した。企業経営者の政治活動は自由だが、氏の見識は妄想の域にある。ファクトを示さなければ不信になるだけだ。
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消費税増税まで1週間となった。実質賃金が上がらない中での増税は、庶民の財布にとって大打撃だ。しかし政府は「消費を増やせ!」。この状態ではとても無理だろう。そもそも増税後の財源は本当に社会保障制度の充実に生かされるのか?増税後こそ、政府の使い道に厳しいチェックが必要なのではないか。
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今日も東京の新たなコロナウイルス感染者数が 60人を超えた。重病者用の病床も急速に埋まりつつあると言う。安倍政権支持派はPCR検査を増やさない理由を「医療崩壊を防ぐため」などと言い訳していたが、既にその時は近付きつつある。結局は国民の生命を五輪対応で後回しにしたということではないか。
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安倍晋三前首相の「桜を見る会」前夜祭に関する国会答弁が、118回も事実と異なっていたことが明らかになった。完全に国会軽視である。これは野党がだらしない事はもちろんだが、首相という権力者が道義、真実を破り、国民を舐めきっている所業であるといわざるを得ない。前首相は潔く議員を辞職せよ。
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木下都議はやっと辞職表明したが、改革を訴える政党ほど「議員特権」を活用する傾向がある。維新もスキャンダルまみれだ。文通費はセルフ領収書で党に「寄付」。使い切れない政党交付金15億円は返還せず蓄財。松井大阪市長においては公用車を私的利用しスパ通いだ。「身を切る改革」って、どうなるの?
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エリザベス女王の英国葬に天皇皇后両陛下はじめ海外要人500名が参列し、弔意を示された。実に深悼だが、一方、パレスチナ等、世界各地で起きている紛争の遠因が英国の植民地支配の結果にある事も忘れてはならない。岡倉天心は「欧州の栄光は、アジアの屈辱」と喝破。現代南北問題の蟠りになっている。
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「独立自尊は大賛成だがその後のビジョンがないと国民の支持を得られない。専守防衛、永世中立とセットで前に進んで欲しい」とコメントを頂いた。米軍司令官が「あと何年で戦争勃発だ」と平然と構想を述べるが、ならば政治、外交こそがリスク回避のために真剣に動けよ。軍産の構想通り動いてどうする。
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退職金とは本来は功労金の意味合いのはずなのだが、現政権はこれを自分達のお手盛り金だとでも思って使っているのだろうか。黒川前検事長への軽過ぎる処分(と、それによる退職金の減額阻止)を強行しようとする姿勢からはそうとしか思えない。またそれを受ける黒川氏の姿勢にも潔さが感じられない。
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愛知県知事リコール署名の8割が不正だった件について責任者は「これでは僕が不正署名して提出したみたいだ。僕は不正は大嫌い」と言っている。例え指示はしてなかったとしても、最終チェックの義務はあるのだから責任は逃れられないだろう。大阪都構想も可決しかりと、どうもこの人は言葉が軽すぎる。
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百田尚樹氏の『日本国紀』が再び話題となった。「年号の暗記だけが歴史ではない、日本人の物語を日本人が知らなければ」という執筆の動機は大いに結構だ。しかしWikipediaからの丸写しは頂けない。歴史観にも疑問点がある。同様の動機で書かれた名著には平泉澄博士の『物語日本史』がある。薦めたい。
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今年だけでも総務省、農林水産省、経済産業省の官僚が国家公務員倫理規程違反等で40人以上が処分されている。この不祥事の続発には、諸々の要因があるが、その一番は忖度政治の弊害だ。何しろ時の首相の決済文書が改竄され、それに伴う国会答弁は139回も虚偽答弁が繰り返された。腐敗、堕落の頂点だ。