726
「原因不明ではありますが、大抵そのあと特異点やカルデア内での問題が発生するので、その影響だと推測されています
先輩はいつも何も覚えていません」
「そして不思議なのは、大抵翌日あたりによく数えると、貯蓄の聖晶石の数が若干増えていることです
因果関係は不明です」
727
先輩は時々、数時間意識を失う
それは大抵午後1時頃から、6時まで、たまに時間になっても目を覚さなく その時は皆大慌て
「原因が思い当たらないんだよねえ、夢の中で特異点に、というわけでもないし」
今日も先輩は1時から目を覚さない
6時に目を開けることを、祈るばかりです
『メンテナンス』
728
個人的にはピックアップすり抜けは
「確率の壁を越えてでも力を貸そうとしてくれた」
と考えています
誰かを責めたいわけではなく
サーヴァントを決して「モノ」として見ないように自分への戒め
729
ニトクリスがマスターに重傷を負わせた
「確かに私は同盟者のことを…いえもう同盟者と呼ぶべきでは…危害を加えたのですから
…でも本当に不敬で無礼だったのです、先程召喚にオジマンディアス様が応え、カルデアにお越しになった時、何と言ったと思います?」
「チッ すり抜けだ!ほんとゴミ」
730
アビゲイルが怒鳴る
「どうしてサーヴァントを、生きてるマシュさんが守るのかしら!?」
サーヴァントを庇いマシュが怪我をした
「あの…大丈夫です、アビーさん
守るのが私の大切な」
「大丈夫ですって!?いつもご自身のことは顧みないのね!」
彼女の瞳から涙が溢れる
「本当に、悪い方たち!」
732
何日もログインしてないフレンドのサーヴァントは、サポートに上がってこないから借りられない
(今までずっと、ログインしなくなった人はゲームを辞めたんだと思ってた
でも、もし…もしこれが『人理修復に失敗した人』も表示されるとしたら……)
彼らのカルデアがどうなったかは、誰も知らない
733
何日もログインしてない人理修復始めたばかりの、マシュだけ置いたフレンド数人
「飽きたんだろうな、切ろうかな」
ふとメッセージ欄を見ると
「助けて、だれか助けて」
「マシュが怪我でうごけません」
「ごめんなさい」
「私は世界を救えませんでした」
『強制永久ログアウト』
734
藤丸立香はさらに恐ろしいことに気づいてしまった
「じゃあ霊基変還された記憶も共有される…?」
恐る恐るサーヴァントに聞いてみた
「ああ、勿論!そういう仕組みみたいだからな!
なに?どういう気分なのか知りたいか?知らない方がいいぞ、プリズムに変還される感覚はその、色々と、堪える」
735
「やあ、マスター!この間の戦闘では…」
召喚直後のサーヴァントに言われて困惑
よく見れば絆も「8」
そう、同一サーヴァントは絆を継承する
だからきっと記憶も……
でも彼はもう宝具5なのだ、だから
「じゃあ霊基変還(売却)だな!これからもオレとよろしくな!」
変還後、藤丸立香は嘔吐した
736
お気に入りのサーヴァントが変還されたマナプリズムを持ち去る職員
悪趣味だが貴重な技術者だった為黙認
ある日様子を見に行くと
洗面台に溜まった緑の液体に頭を突っ込み溺死してた
日記には
「もうすぐだ」
「意思を持ち始めた」
「体が必要みたいなのであげます」
とあった
遺体はすぐ焼却された
737
ナイチンゲールとモルガンが乱闘
原因は明白
「あのアーチャー、明らかに手足の指が壊死しています
なのにあのような負担となる格好、直ちに脱がせ治療すべきだと判断しました」
……
「やだっ、やだやだやめて、お願い聞いて
お母様から貰ったものなの、大切なものなの
たすけて、おかあさま」
738
マシュと離れて歩く
喧嘩じゃない
数日の行軍で垢まみれ、臭いと思われたくない
マシュは腕を掻いてる
ツン、と鼻をつく消毒液の匂い
ナイチンゲールがマシュの腕に塗った
「掻かない!雑菌が入ります」
そして私たちを見つめ
「どうか恥じないで
貴女達が生きている証です」
私はマシュの隣に並んだ
739
時折、傷だらけの体が嫌になる時がある
「もう、普通の生活には戻れないのかなあ…」
「なに言ってるんだマスター!
そんな傷、ぜんっぜん疵じゃないんだわ!マスターの良い所は一個も減らない!
僕が最高のを仕立てるさ、隠しても隠さなくてもいい、君らしい、君だけの衣装を!だから、泣くなよぉ」
740
でも、本当にそうだったのだろうか
彼らは本当にカルデアの職員だったのか?
彼女は本当に死んでも藤丸立香を恨んでいたのか?
夢は夢でしかないのか?それとも
真相は誰にも分からない
741
夢を思い出す
そう、あの時1人だけ反対した人がいた
「いいじゃない、皆!かわいそうよ」
「食べさせてあげましょうよ」
生前サーヴァントのことでトラブルになったことがあった人
夢では「やっと仲直りができた」と思った
でも違った
「あの人、死んだ後も私が気に食わなかったんだ」
742
職員皆と食事
でも私の皿だけ奪われる
「駄目だ」「藤丸立香、お前は食べるな」
頬をぶたれ
「絶対食うな」「出て行け、はやく!」
背中を押され、押されて、苦しい…
「意識戻りました!」
目が覚めると病室
昏睡状態だったらしい
夢にいた職員は、全てカルデア襲撃の犠牲者だった
『黄泉竈食』
743
レイシフト後、怪我を隠してると、オベロンに会った
「やぁマスター、無事に戻ったんだね!怪我はないかい?」
「…うん、ありがとうオベロ」
バコッ
顔を思い切り、殴られた
「これで無能な奴らも気づくだろうさ、見ためもばっちり怪我人だからね!
さっさと医務室に行けってんだよクソヤロウ」
744
道満が私の髪を一本くれという
「やだ!絶対悪いことに使うもん!」
「いえいえ!これは魔除けにて
マスターそっくりの式神で、邪なる者を誘い滅するものでございます」
敵を退治する為なら、と好きにさせた
翌朝、男性職員が変死体で見つかった
自室で、真っ裸で、
そばにはオレンジの髪の毛が、一本
745
突然サーヴァントがムニエルやホームズ達に襲いかかる事件があった
サーヴァントは夢を見ない
ただ、マスターの記憶をたまたま見てしまい、それがたまたま「失意の庭」の記憶で、なおかつそれを「本当に言われたこと」だと思ってしまった
「よくも、よくもこんな事を!我がマスターに言えたな!」
746
「いっつもさあ、
ニコニコしながらお菓子持ってきてくれて
私が食べるのをじーーっと見てたんだよね
美味しかった、本当に美味しかったんだよ……
いつかマシュとも食べたよね」
「はい、とても、美味しかった、です、グスッ、どうして…」
「私のこと、ずっと嫌いだったんだろうなあ」
747
藤丸立香に何かと手作りのお菓子をくれる職員
「ありがとう!」
美味しくて、藤丸はその職員が大好きだった
ある時、別の職員とお菓子を分け合ったらその人が倒れた
実は毒入りだったのだ
連行される途中彼は叫んだ
「ただの憂さ晴らしだ!いいじゃないか、どうせコイツには効かないんだから!」
748
「ごめん、ごめんなさい…」
ある異聞帯のこと
藤丸立香が泣き崩れている
その先には泡をふいた子供の遺体
「喉が渇いているって言ったから、水をあげたくて、さっき湖でくんだ」
「でも私、毒が効かないから、毒が入ってるってわからなくて、それで、普通の水だと思って、うう、ううう」
『毒耐性』
749
#FGO
モルガンPUと妖精騎士杯を祝いたいのに悲壮な絵しかありませんでした
『あなたのことが大好き』
750
どんなにイベントではしゃいでいる時も
カルデアで凍えた人、カルデアで撃たれた人、カルデアで突き刺されたある天才、世界から消えてしまったひとたち
異聞帯で出会った厳しい人、優しい人、倒した敵の血の臭い、断末魔の悲鳴、涙を
一時でも忘れることのできない
藤丸立香という人