227
母の遺言は奇妙だった
「紙や石はガラクタと思っても捨てるな」
「高価そうに見えてもピアスやブレスレットは売るな」
「ぬいぐるみはお焚き上げするな」
「丸い粒のチョコは食べるな」
…
ぬいぐるみは子供にあげた
たまに視線を感じるし、子供が誰もいないのに喋ってる
母さん、アレは何なんだ?
229
父の酒のせいで母は蒸発
内縁の妻を連れ込んだ
でもその人はとても優しかった
「立香、母ですよ、大丈夫」
父が私に手をあげるとその人は怒り、父は消えた
その後も面倒見てくれた
黒髪のきれいな人
お母さん、と呼べなくて申し訳なかった
……
カルデアで頼光を呼んだ時全てを悟った
「…お母さん」
230
何日もログインしてない人理修復始めたばかりの、マシュだけ置いたフレンド数人
「飽きたんだろうな、切ろうかな」
ふとメッセージ欄を見ると
「助けて、だれか助けて」
「マシュが怪我でうごけません」
「ごめんなさい」
「私は世界を救えませんでした」
『強制永久ログアウト』
231
藤丸立香の墓には沢山の供え物
ある日腹をすかせた小坊主が盗み食い
「こら!罰当たりめが!」
「ごめんなさい!」
しかし罰は当たらなかった
…
墓にはたまに貴金属も
「小坊主に罰が当たらなかったから大丈夫だろ」
他の弟子が売り払おうと持ち去った
…
翌朝弟子は苦しんで死んだ
『お前はダメだ』
232
聖杯戦争で召喚されたジャック
「おかあさん、どこ?」
「うぎゃあ、おぎゃあ」
目の前には死んだ母親と、泣き叫ぶ赤子
赤子の手には小さな令呪
ジャックは赤子を抱く
「よかったね、産まれてこられて
願い?分かるよ
「生きたい」だよね
わたしたちと同じ、だから叶えてあげる
、小さなおかあさん」
233
絆0の道満
「拙僧の体などどうとでも
所詮はサーヴァント、物として扱えばよろしい」
「道満には自分を大切にして欲しいな」
(この小娘、全く意味が分からぬ…)
絆10の道満
「美しい拙僧の体が傷つくと愛しのマスターが気になさるのでな!無傷で行かせて貰いますぞ!」
「道満極端なんだよねー!」
234
晴明が来たカルデア
焦る道満
「きっと拙僧お役御免!いや晴明を打ち倒せば、しかし!このままでは
マスターに…見放される…」
「道満、話があるんだけど」
「ヒィ!」
「レベル120まで上げてもいい?」
「…はい?」
「道満昔からお世話になってるから、形で示したいんだ!」
『代わりじゃないよ』
235
ゴルドルフの死後
カルデア襲撃で死亡した職員に囲まれた
「ずるい、ずるい」
「いよいよ罰を受けるか…」
「俺たちもクロワッサン食いたかった!」
「私はカルボナーラ!」
「!?しかし、私はお前たちを」
「お前のせいじゃない、そうだろ?
藤丸やマシュをありがとうな、新所長」
「う、ううっ」
236
#FGO
『ゴッホのひまわり』
「ゴッホをみてください、私たちを見てください!!
だってこんなにあなたさまを見ているのに、ずっと、ずっと……」
237
藤丸立香は普段はうだつの上がらないヒラ警官
「藤丸鈍臭いな〜」
「…ごめん」
…
「藤丸君、来たまえ」
「はい」
「変死死体が出た、体中に謎の札と噛み跡、君の分野だ」
「分かりました」
(頼むね、道満)
(勿論!呪ならお任せあれ!)
『警視庁特別捜査官(機密:超常現象担当)の藤丸立香』
238
カルデアに来た頃は
頭が割れ手足がもげても何とも思わない戦いを見せていたサーヴァント達
徐々に、出来るだけ怪我をしない戦法に変わった
「うちはかまへんのやけどねぇ」
「拙僧の身などどうでもよろしいのですが」
「でもなぁ、あの子が」
「あんな顔されるとなぁ」
『マスターが悲しむから』
239
隣の老人、藤丸
一人暮らしなのに話し声
…
ある日うちの子が藤丸宅に入り浸ってると判明
「あんな変な老人の所行くな!」
「えー楽しい話してくれるよ」
「ダメだ!」
苦情を入れた
「これで安心だ」
…
「藤丸じいちゃん、パパとママが起きないんだ」
「…お前達何かしたか?」
「「「何も?」」」
240
「いやー離して!」
子供が叫ぶ
手を無理矢理引く大柄の男
(誘拐?)
(通報した方が)
「地獄行きたい!連れてってどーまん!」
「夕飯の時間ですぞ!また今度!」
「そうやってずっと連れてってくんないじゃん!」
「今日は行きませぬ!」
(子育てって大変だな)
(地獄行ってみたい子供面白い)
241
平和になった世界
ある日藤丸立香の前に坂本龍馬とお龍さん
「あれどしたの?」
「…君、正確には君の肉体により将来大戦争が起こり世界は破滅する
だからその前に…」
龍馬が襲い掛かる
その時
「守護者様は難儀じゃのう!龍馬!」
以蔵が迎え撃つ
「しっちょるじゃろ、わしは護衛はしくじらん!」
243
クローンを作られ、無限に実験された『藤丸立香』
ある日それぞれ7騎を召喚
「地獄絵図がお好みですか?」
「世界を終わらせたいのかい?」
「燃やし尽くしてやるわ」
「獣を呼ぶとは」
「母が守ります」
「ええ度胸やねえ」
「エヘ、ウフフ」
「望みは1つ、藤丸立香を助けて」
『聖杯戦争団結編』
244
バグで生前の傷が出現
「みてイゾウ!首が取れたわ!」
「わしもじゃ、おひいさんとは事情違うが
あ、サンソンが泡吹いとる」
「拙者も仲間にドゥフフ」
「首もだけど、腹が裂けたままも落ち着かないね
あ、斎藤くんが倒れた」
「私にもダメージですゲホッ」
「本能寺ファイヤー!」
「姉上ー!」
245
墓で酒盛りする女性を発見
「流石に注意するか」
近づき気づいた
(迂闊…人ではない)
「和尚はんもどない?般若湯」
「僧侶ですので」
「いけずやなあ」
「藤丸家の墓で何を?」
「最近ここに入った立香、下戸やったんや
死んだら下戸もなおるやろ?」
鬼の盃は立香の頭蓋骨だった
『鬼の献杯』
246
娘には「みえないさん」が見える
私達には見えないからそう呼ぶ
「みえないさんいっぱい!
きもののおにいちゃん
タバコのおじちゃん
きんいろかみのおねえちゃん!」
…
誰かすぐ分かった
でも何で?
契約終わった令呪も無い
娘に何する気!?
「…みえないさんこまってる」
『守りたいだけなのに』
247
「熱い、痛いよお!マシュ、どこ?
みんなは?サポートのサーヴァントさんは?やられちゃったの?あんなに強かったのに!
今までバーサーカー借りてれば大丈夫だったのに、敵の宝具って何?嫌だ、ここで終わりなの?嫌、いやいや!だれか、誰か助けてお願い!」
『とある新米マスターの最期』
248
どんなガラクタに見えても法外な値段で買い取ろうとする奴らがいたらしい
でも上手くいかず
最終的に何故か全部俺の手元に
その後話を聞きつけたか泥棒が何度も入りかけたが
一度も何一つ盗まれた事はない
入り切らない分は貸し倉庫に
一応バチは当たってない
…誰かに見られてる気がするんだよなあ
249
「片親」
「弁当冷食ばっか!」
カーチャンさえいればいい
…
最近カーチャンに側にスーツのチンピラ
きっと脅されてんだ
俺が守らないと
「カーチャンに近づくな!」
「わしゃガキでも容赦せんが、その威勢気に入ったぜよ!悪口言ってる奴らボッコボコじゃあ!」
あとでカーチャンに2人とも怒られた
250
「私が子供の頃道に迷った時もさ、虫で案内してくれたよね」
「知らないなあ」
「私の子供がプールで溺れた時も、蝶で知らせてくれたよね」
「偶然だろ?身に覚えがないね」
「君って本当に素直じゃないなあ」
「さっさと行くとこ行けよ」
「そう言って光の方に案内してくれてるじゃん、ありがと」