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赤ちゃんが泣き止まない時、その親が大丈夫と思うならそれでいいんですが、一方でこれは大丈夫かと懊悩して抱き上げる心情は間違いではない筈なんですよね、赤ちゃんは弱い生き物だから。それを神経質な位心配するのは決して間違いではない、特に私の住む世界で小さな子の命はとても脆いものなんです。
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オリンピックが華やかに開催されている今日は7月26日は『相模原障害者施設殺人事件』から5年目の日でもあります。
その事と、この春娘の入院中に起きた事、それで私が個人的に考えていた事を書きました。
蝶の羽ばたきが起こすことについて。|きなこ @3h4m1 #note note.com/6016/n/n06eab9…
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お昼寝中に知らない場所に連れ去られ磔にされた、嫌だったと黙って激怒する娘②に、どうしたんや何があったんやそらリハビリ室やしゃあない頑張って退院するんや娘ちゃんと言われた所で突然笑顔になった娘②が
「…ハーイ」
微かな声で術後初めて返事をした。
その相手が主治医で私はとても嬉しい。
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娘②のNICU時代、肺炎になり状態が悪くて辛かった時病院のデイルームで
「ドクターイエローが通るんですよ!」
と言われてそこに居合わせた患者患者家族看護師みんなでドクターイエローを見て何か物凄く励まされたのでブルーインパルスも花火もそれは素敵だけれど今こそドクターイエローの出番では。
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いよいよ罹患者の出だしたマイ故郷の看護師・姉に
「心配だ大丈夫か姉」
とLINEしたら
「私は娘②の最後の手術が終わってこの家に娘②を迎え入れるその日までは院内の最後の一人になっても死なない」
甥姪を溺愛し死後は財産を全てウチの3人に残すと今から遺言する姉らしい答えが帰ってきて強い。
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休みの日身重の妻と外出中お腹の子と妻の体調が心配で買い物袋は全部俺が持つからお前は何も持つなという気合い溢れるパパの背負ったリュックに『マタニティマーク』がついていて奥様のリュックも背負ったんですねとは思いつつそれが
「僕もうすぐパパです!」
その喜びと共に揺れていておめでとう。
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行政や現場のあと少しの柔軟さと尽力で子ども達に幼児教育の門戸が広く開かれますように、あの楽しい時間を享受できますように。子ども達が自分の病気の他に世間とまで戦うような世の中であってほしくないと、ひとりの医療的ケア児の母親として心から願っています
あと全文読んで下さった貴方に幸あれ
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外出時、私が背負う酸素ボンベと4歳が鼻につけたホースが繋がった状態で歩くので時折両者の動きがかみ合わず歩道にゴールテープをピンと張るような状態を作ってしまう、これ通行の邪魔になるし焦る。そこに今日は高校生数名が
「踏切やー待つでー」
と言ってにこにこ一旦停止してくれた、幸あれ。
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朝夫を送り出す際に、今や超貴重品のマスクとアルコール綿(小さいパウチ、携帯の消毒用)を「ハイこれ今日の分」「ウン子どもたち気をつけて」と渡すこのやり取りが
「生きて帰れ」
「お前らは外に出るな」
こんな感じで凄いディストピア感未来の戦場もう一周回って俺たちかっこいい(やけくそ
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昼の買い出しの帰り道、通りに面した公園のシロツメクサの上に寝転がった小学5年生くらいの男の子が2人
「まじでなんもすることねえよ!」
「まじでなんもすることねえな!」
そう言い合っているのを見て笑う。
不穏な世の中に万緑の季節、私には私の5月、あの子達にはあの子達の5月。
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ご機嫌斜めの些細な事が哀しい朝「お味噌汁こぼさないで」とパパに言われた事が哀しくてしくしく泣き出しその姿に傷心したパパが
「ごめんね娘②ちゃん、パパ今日何でも買ってくるよプリン?アイス?」
そう言いながら家を出る扉が閉まった瞬間
(ニヤリ)
と笑った2歳児を見ました、今確かに。
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14歳、体にずっしりとした脂肪が付きはじめて機能的には女になってきている自分の体を、子ども特有の強すぎる自意識と抑制の利かない自己顕示欲が支配していたとても苦しい時代だった。
だから14歳の若さを羨望するかと言われると、そうでもない。今、その年頃の女の子を見ると頑張れと思う。
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娘②のプレ保育のクラスの子が娘②と私を繋ぐ酸素ボンベのホースの下をくぐりたがるのでトンネルにして通してあげたらママが申し訳なさそうにしていらしたけど、全然大丈夫です。そうやって普通のお子さんにとって娘②のように少し特殊な装備を持つ子をその子の人生に最初から居る友人にしてください。
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当時、作家としては数年のキャリアしか無かった氏に「時期尚早」という声があったのを選考委員の1人が「向田邦子は50歳なんですよ、もうあまり時間が無いんです」と推し、直木賞を受賞した翌年1981年の今日、向田邦子没、享年51歳
人生に遅すぎる事は無いけれど、同時に予測もつかないといつも思う。
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息子と娘①には今小学校が休校となり図書館が閉鎖され与えられるべき権利が学びが全て目の前の前から消えたこの数ヶ月をよく覚えておいて欲しいしママの稼ぎが全部君らの書籍代とテキスト代とタブレット代に消えることを覚えておいてほしいし混乱に乗じて本買い過ぎると痛い目に会うと覚えておけ自分。
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幼稚園再開の見通しが立たないままに普段なら台所で立ったまま何かを口に放り込んでいるだけの昼食は今日も4歳と学級閉鎖中の10歳と3人一緒。昨日の晩のお菜に卵焼きを足しただけのお弁当を
「いっしょにたべるとたのしいね!」
と言ってはしゃぐ4歳が今、私と10歳の世界を救っていると思う。
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「何?クミン?」
「絶対ちゃう、おまえメモどこにやってんや」
「どっか行った」
「アホ!」
スパイス棚の前で喧嘩するおつかいの兄弟が買い物かごに入れた合いびき肉と玉ねぎからハンバーグを推察した私含む3人のおばちゃんが
(ナツメグ!)
口パクで伝えようとする夕方のスーパーで。
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息子が4人程の友人とオンラインで会話をしていてその件については令和味溢れる小学生の風景だけれどそこで興じているのが
「バナナ!」
「ナ?えーと納豆!おかーさん納豆ある?」
「う!うどん無いわ!運動服!」
画面に絶対現物を映さなくてはいけないしりとりでアホやなという感想しかない。
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そこに救いのある人を否定はしませんが完治に至らない吾子の体を刺して切ってを年中行事の如く続ける事が愛なのかエゴなのかで揺れながらそれでも神様に頭突きかまして命を奪取し走り続けるのが医療でそれを決定するのが親なので、子の病気に意味とか貴方は選ばれたとかその手の話は私には響かないです
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所謂『きれいごと』を言う人は実は皆、泥濘みたいな場所に首まで浸かって綺麗なものをひとつずつ探しては紡いでそれを命綱にして生きているんじゃないか。
だってあまりにも美しいものを書いたり描いたり詠ったり唄ったりする人は大体、人生の泥流の中にいたりしませんか。
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私に「俺もお宅の息子さんみたいな子でしたすみません」と言って来る元少年が結構いて、まあその所業の酷いこと。
お母さん泣いちゃうから。
お母さんに『ごめんなさい』を言いたかったひとへ。|きなこ @3h4m1 #note note.com/6016/n/n19bc5e…