きなこ(@3h4m1)さんの人気ツイート(いいね順)

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と否定した写真の赤ちゃんは今見るとどう見てもチアノーゼで顔色が青白くて 「あれ、嘘やろ」 と聞いたら 「うん、ああ重症の子やなーって思った。でもそんなこと産んだ日のアンタに言われんやん」 そう白状してくれたのが4年を経たさっきの電話で、姉はぶっきらぼうだけど昔からとても優しい。
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「臨床にある医師は、それなりの腕時計をしておくべき、患者の臨終の時間を家族に告げる日があるから」 そんな腕時計にまつわる寂しい逸話を聞いた事があって、昨日病院で何気なく娘②の傍の小児科医の腕時計を見たらそれがとてもファンシーなミッキーマウスで逆に縁起いいなと思った。
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田舎、そこは一切の個人商店が消え去り車で30分の地に巨大イオンだけが存在し買い物はそこ一択のLife or death。 それだけに人混みに出ないで買い物どうしてるの大丈夫と実家の母に聞いたら 「畑がある」 「米も家にある」 「養鶏場の知人に卵を貰った」 田舎民、日本沈没のその日も多分生き残る。
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手術部看護師の姉との電話で 「患児の母としてはオペ終了時、執刀医だけじゃなく助手の先生、オペ室のナース、麻酔科、ME、薬剤部にも事務さんにもオペに関わった全ての人に御礼が言いたい」 と言ったら 「私達は最後まで裏方でいい、患者さんが無事なら」 今期アカデミー最優秀助演女優賞決定
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手術が終わり1年で一番良い季節が来て5月には幼稚園に通う筈が、府知事が緊急事態宣言を要請した今日、ずっとお家の娘②は訪問リハビリのPTさんと遊んでベランダの鳥にどうぞと言ってパンくずを闇雲に撒く。楽しそう。今、外の世界の眩さを知らない事はむしろ幸せかもしれない、少し切ないけど。
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NICUと言えばN時代ナースから『お嬢様』と呼ばれ24時間看護の中でとても大事にしてもらっていた平たくいうと超絶手のかかる乳児だった娘②は今3連プリンを全部アタチのだと抱えて離さずそれは食いすぎやと叱った兄を引っ叩く2歳児となり兄姉から 「NlCUが甘やかしたから」 変な不興を買っている。
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4歳がピアノを始めまして、今は右手で簡単な練習曲をやっているのですけど、それは丁度4歳がお腹にいる頃この子の姉が弾いていた曲で、あの頃病気で生まれる胎児の未来を想って塞いでいた私に「その子4歳でピアノ習うし、毎度アナのドレス着てノリノリでピアノ弾くで」て教えて…信じるかな。
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「人生が辛い」という大体の人間が一度は孕む虚無についてご質問頂いたのですが 「私も人生辛いのでとりあえず本を読んで音楽を聴いて自分でも書いて脳内の辛さを希釈する事に努めています。人間誤魔化しが肝心です。そのために音楽や文学や演劇があり、世界には沢山猫と犬がいます」 私の答えです。
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息子と娘①、3年生と6年生になり、娘②の入院中に夕暮れの時間にあわせて病院を出て大急ぎで朝食用の苺とかお勤め品のパンをスーパーで籠に放り込んでそのまま駆け足で帰って来て 「寂しかった?」 そう聞いても 「俺達はいいから早く娘②の所に戻ってあげてな」 とか言う、本当に、ねえ。
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この度、紙の本を上梓させて頂きます 『まいにちが嵐のような、でも、どうにかなる日々。』 noteの記事と書き下ろし原稿を選んでまとめて夏中かけてこつこつ執拗に書き直しました。発売は9月28日、Amazonのカートは既に開いています。素敵な表紙だけでも見てってください。 amazon.co.jp/dp/4046058633
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わりとライトに死にかける心臓疾患児の末っ子娘②が私の子育て観にもたらした物は本当に数多くあってその最大にして最高の物は 「育児とはとにかく死なせないで大人になるまで子どもの命を運ぶこと」 見栄と虚栄と虚飾だらけだった私の感覚にコペルニクス的転回をもたらした事で君は、本当に凄い。
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NICUにも窓がありました。 温度管理の完璧な空間に窓、それは自然の採光を室内に取り入れるためのものだと思いますが、そこに娘を預けていた頃の私には、面会時間を終えて病院の外から小児病棟を見上げた時、あの灯りの中で娘は安心して眠っている、そう思うためのやさしいひかりの、希望の窓でした。
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入院中フクフクのほっぺの笑顔で昏睡状態の娘②に付きそう私を励ましてくれた1歳半のお友達、歩く事がままならない状態の娘②の前で点滴台と一緒に駆け足を披露してくれた3歳のお友達、部屋から出られない②を覗きに来たニット帽の2歳のお友達。みんな何があっても無事に退院の日を迎えて欲しい。
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もうすぐ10歳の林間学校で、そういうものの大好きな10歳はそれがとても楽しみで、今日は大きなカバンにせっせと荷物を詰めている隣、4歳の妹も赤いリュックにぬいぐるみやら折り紙をせっせと詰めていたのを 「4歳はいかへんねんで」 いつ誰が告げるきかここは4歳以外の家族全員でじゃんけんな。
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あたしが72歳まで健康に生きているのに4歳の孫娘が入院ばかりしているのがせつないという私の母は、この一番末の孫である4歳が成人する卒寿まで生きることにしたのだそうで、この人は孫が増えるたびに予定の寿命がどんどん延びる。
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ここ最近ちょっと多忙だった中1が 「俺は今日、ご飯とトイレ以外でベッドがら降りへん」 そう言い放って本当に食事とトイレ意外はずっと2段ベッドの上に転がってゲームをして漫画を読んで本当に降りてこないのが本当に中学生人類という感じ。自堕落だし、無為だし、羨ましい。
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最近息子が 「俺は反抗期なんだよォ!」 と言って音読カードの保護者確認欄にパンダのスタンプを捺印する事を拒否、鉛筆でクロマルだけ書けと言うようになってしまってお母さん寂しい。 あ、でも歯磨き粉はアンパンマンのイチゴ味のやつでいいんですか、そうですか。
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周囲の大人と兄姉に何をしても「すごい」「えらい」と褒められすぎな程褒められて育っている4歳は鋼の自己肯定感と共に 「誰かをえらいこと褒める」 能力を桁はずれに持っていて、私なんかはリモコンの電池を入れ替えただけで全力スタンディングオベーションで褒められて日々を暮らしています。
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そして娘②が術後のPICS、半覚醒の緘黙状態を早期に抜けたのはその病棟の子ども達の力がきっととても大きい。娘②がPICUにいる間PICUの前室のナースステーションを越境して中を覗きに来た子の顔、廊下を点滴台と一緒に走って叱られていた子の声、絶対持てない大きさの体重計を運ぼうとしていた子の姿
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「病床ではその人がどんな状態でも最低限の尊厳は守ってあげたいと思う、でもそうはいかないのがコロナ病床だから、お母さんは娘ちゃんを守ってあげてね」 招集がかかり、またコロナ病床の最前線に出ることになった娘の訪問看護師さんの言葉が物凄く重かった。 頑張って、どうか無事で。
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クラスのお友達から「だいすき」なんて内容のお手紙をもらってきて大喜びのうちの4歳児は、まだ数字しか書けないもので、さくらんぼ模様の便箋にクーピーで書かれたお返事はランダムな数字の羅列だけ。それを隣で見ていたこの子の兄の曰く 「乱数表や...天才やな」 たぶん違うと思う。
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童謡をいくつか上手に歌うようになった娘②が先日の心臓のCT検査の折、仄暗いCT室のSiemensの巨大な機械の前で『ぼくらはみんな生きている』を明るく大声で歌っている様子は結構すごかった。 何がすごいのかと言われたらなんとも答えようがないけど何か凄かった。生きる力みたいな。
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毎日大体同じ時間に毎日大体同じ道を必ず同じ娘と酸素ボンベを自転車にのせて通園していると、ちょっとした顔なじみができるもので、同じ時間に信号待ちをしているヘルプマークの女の子とその子のお母さんかな、その2人が今日は話しかけてくれた。 「あついね、なんさい」 「あついね、よんさい」
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世界中の書物を全て読み解くことは難しいし、どれを知らなくても死にはしないけれど例えば結婚式でスピーチに立った普通のおじさんとかおばさんが 「ひとりよりもふたりがよい」 まずそう言い出し時にそれが旧約聖書『コヘレトの言葉』の引用やなと分かると、ほんの少しだけ世界が楽しくないですか。
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朝夫を送り出す際に、今や超貴重品のマスクとアルコール綿(小さいパウチ、携帯の消毒用)を「ハイこれ今日の分」「ウン子どもたち気をつけて」と渡すこのやり取りが 「生きて帰れ」 「お前らは外に出るな」 こんな感じで凄いディストピア感未来の戦場もう一周回って俺たちかっこいい(やけくそ