郵便局が弁護士照会があると転居先情報を開示するようになるという報道がありました。 今まで、DV被害者の中には住民票を そのままにして転居されている方もいましたが、今後は住民票を転居先に移した上で閲覧制限をかける必要が出てきます。
婚姻費用・養育費や財産分与の実務に強い影響を与えている著書を出している松本哲泓氏が面会交流についての著書を出したのですが、非監護親から監護親に対する暴力があった場合には面会交流について消極的に扱うべきという記述があります。 今後の家裁の運用に影響を与える可能性があり要注目です。
「女性から男性へのDV・モラルハラスメントはあるか。あるとしたらどの程度あるか。」 という質問に対する私の見解は 「ある程度はある。しかし、男性から女性へのDV・モラルハラスメントと比較すると割合は相当少ない。」です。 これは実際に取り扱った経験に加えて、以下の理屈で説明できます。
婚姻前からパートナーがDV・モラハラ気味であると感じながら「結婚すれば、子供ができれば変わると思った」と考えて結婚・妊娠・出産に踏み切る人がいます。 しかしながら、結婚・妊娠・出産という段階を進めば進むほどパートナーから逃げにくくなるので、治るどころかむしろ悪化するのが通常です。
なお、「やたら自殺を口に出す人は実際には自殺しない」という説がありますが、自殺をほのめかすDV・モラルハラスメント加害者の中には実際に自殺に踏み切ってしまう人もいます。 ただ、これはもう相手方が選んだことなのでしょうがないと割り切るしかないのかもしれません。
繰り返しますが、自殺のほのめかしにより自分の要求を通そうとすることは暴力です。 twitter.com/themis_okayama…
たまに「弁護士が入って家庭を壊された」と主張する人がいますが、離婚事件を多く扱う弁護士からすると、家庭を壊すというよりは既に修復不能又は困難になった家庭の解体撤去作業をしているという感じです。
本日から弁護士法に基づく照会により郵便局が転送情報を回答するようになりました。 加害者に転居先を秘匿したいDV被害者は住民票をそのままにして転居するよりも住民票の非開示手続を取った方がよいでしょう。 soumu.go.jp/menu_news/s-ne…
Twitter上で子連れ別居の可否が色々と議論されているようですが、問題を突き詰めていくと「夫婦間で一方が同居したくないと思っても無理矢理同居を継続させる義務を課すことができるか否か」が真の争点になってくるかと思います。
子連れ別居した配偶者を未成年者略取罪で刑事告訴するという話をTwitterでちょくちょく見かけますが、有罪判決どころか起訴された例すら聞いたことがないです。 なお、子連れ別居後に実力行使で取り返したケースが未成年者略取罪に該当するとして裁判例は存在します。
男性のDV加害者、特に高収入の男性加害者の中には、婚姻後にパートナーである女性を専業主婦にしたがる人が少なからずいます。 これは、パートナーの経済力を奪うことと、パートナーの社会的な繋がりを絶つことが、一度にできるからです。 専業主婦を強く希望する男性は要注意です。
「共同親権になれば別居親にも責任感が芽生えて養育費が支払われるようになり子供にとってプラスだ」という意見を見かけますが、養育費の強制執行をしやすくするように制度を整える方がはるかに養育費の支払い率は上がります。
郵便局の転居届を弁護士照会で取得できるようになったことが、色々と波紋を呼んでいます。この点、郵便局は、弁護士会が照会申出を審査して DV・ストーカー・児童虐待の事案との関連がうかがわれない法的手続であり適当と判断した旨を表示して発出した照会に限り回答をします。… twitter.com/i/web/status/1…
DV・モラルハラスメント加害者は外面がよく、被害者が周囲の人間に相談をしても全く信じてもらえないということはよくあります。 ただ、加害者は被害者が依頼した代理人弁護士に対しては本性を出してくることがほとんどなので、私はよい外面で接してもらえたことがあまりなかったりします。
DV・モラハラ加害者は対等な人間関係を築かずに上下関係を作ろうとするのというのは再三ツイートしています。 が、婚姻前はパートナーを対等な立場で尊重しているかのように振る舞うということもよくあります。 そうなると、DV・モラハラ気質があると婚姻前の段階で見抜くのは難しいでしょう。
・絶対的な確信をもって、偉そうな威張った口調で「事実の定義づけ」をする ・相手がしているときに口をはさむ ・相手に耳を貸さないし応えない ・相手の意見や味方を大声で笑い飛ばす ・相手が不満を言うと逆手にとって攻める ・話題を自分の不満にすりかえる ・いつも辛辣で不当な批判をする
「日本では離婚すると子供に会えない」とか言われると、私を含めた多くの弁護士が成立させた面会交流調停はどこに行ったんだろうと不思議な気持ちになります。
・相手に罪悪感をもたせる ・被害者を演じる ・ニヤニヤ笑ったり、あきれた顔をしたり、軽蔑した表情を浮かべる ・わめいたり、怒鳴ったりする ・ののしる ・おとしめる言葉で呼んだり、侮辱したり、見下したりする ・立ち去る ・威張る ・脅しながら接近する ・相手の行く手をさえぎる
昨日、DVの定義に関するツイートをしたところ、DVを受けたことの証明をどうすればよいのかというリプライが来ましたので、この回答に関連する連続ツイートをしてみようと思います。DVをどう証明するか、そもそも証明する必要があるのかという話も、実は場面によって変わってくるのです。
ちなみに、その録音データの反訳文は私が吐き気をもよおしながら作成しました。 文字起こしされた文章を読むだけでも相当強烈だったのですが、それでも実際の音声に比べたら迫力は大幅に減っていました。 モラハラは声の大きさ、トーン、間などの非言語的な面も大きいです。
親権を取れば養育費を払わないでよいというのは事実ですが、本人の年収が2000万円近くあり、かつ子供にお金をかけるつもりがないというのでない限り、養育費よりも子供にかかる費用の方が普通は高額です。
離婚を考えているシングルマザー候補の人に仕事を紹介できたら需要はあるでしょうか? いや、これが今の自分にできるというわけではないんですが。
モラルハラスメント加害者にモラルハラスメントを指摘したら「お前の方がモラハラだ」と言われるという話を最近Twitterでよく見かけますが、モラルハラスメント加害者と論争をして論破を目指すのは極めて不毛な行為なので、早く距離を取った方がよいです。
「はいはい、よくあるやつだなあ」という程度の感想なのですが、普通の人が聞いたらなかなかショッキングかも。 twitter.com/kuzumeisan/sta…
「一回限りのDVは理由がある」なるツイートを見かけましたが、DVは支配関係の問題なので「一回限りの身体的暴力」はあっても「一回限りのDV」というのはなかなか観念し難いです。 なお、一回限りの身体的暴力も違法性阻却事由がないなら暴行罪や傷害罪が成立します。